オリーブオイルが生み出す魔法の旨味
null2024年11月に『オリーブオイルがある暮らし~美味と健康を支える魅惑のオリーブオイルの世界~』(小学館)を上梓した、料理家の有元葉子さん。
近年、「脳に良い」「老化対策」など、健康面での注目度も高いオリーブオイル。本著は、オリーブオイルの生産から、健康効果、そしてレシピ紹介という構成で成り立っています。
意外にも、有元さんはオリーブオイルとの相性の良い和食との組み合わせを紹介。玄米やそばなど、オリーブオイルに負けない個性のある食材など、和食の提案を12品。揚げ物に使っても、オリーブオイル揚げという素材を生かすスタイルを提案。なお、酸化・熱に強いのもオリーブオイルの特性です。和食以外にも、パンや豆、野菜、フルーツ、肉、魚介、そしてスイーツまで、オリーブオイルを使った極上のレシピを紹介しています。
今回はkufura読者に向けて、簡単で真似しやすいレシピをピックアップしてご紹介します。
玄米のおにぎり オリーブオイル揚げ
「シチリアのファストフードにアランチーノという揚げおにぎりのようなものがあります。玄米をオリーブオイルで揚げたらきっと美味しいと思って作ったのがこれ。芳ばしいお煎餅のような香りとミルキーなモッツァレラがなんとも美味しいです」(以下「」内、有元葉子さん)
【材料】5~6個分
- 温かい玄米 2カップ(炊く)
- モッツァレラチーズ 大1個(ざく切り)
- トマトぺースト 大さじ1
- 塩 少々
- オリーブオイル(揚げる用) 適量
【作り方】
- 温かい玄米は半分くらいに分ける。片方にトマトぺーストを混ぜる。
- 中にモッツァレラチーズを包み楕円形のおむすびのように握る。
- 揚げ鍋にオリーブオイルを入れ中温に熱したら、2を入れ、表面がカリッとするまで揚げて熱いうちに軽く塩をふる。
アボカドと茗荷 オリーブオイルとレモンで
「超簡単、おしゃれ、美味しい3拍子そろった一品です。茗荷がこんなにオリーブオイルに合うとは、これを食べて初めてわかるでしょう。この料理は和食・洋食どちらにも合います。今晩のお酒のあては、これにしませんか?」
【材料】2人分
- アボカド 1個(半分に切って種を取る)
- 茗荷 3個(薄切りにして氷水に入れしゃきっとさせ、水気をきる)
- レモン 1/2~1個
- 醬油 適量
- オリーブオイル 適量
【作り方】
- レモン汁をたっぷり絞ったアボカドの上にオリーブオイルをふりかけ、茗荷をたっぷ
り乗せる。 - 醬油適量をかけ、スプーンですくっていただく
冷奴 オリーブオイルと山葵で
「豆腐は絹でも木綿でもお好みでチョイスしてください。山葵は生をぜひ使いましょう。オリーブオイルと合わせるなら生をすりおろすのに限ります。塩でも醬油でも、豆腐の美味しさが伝わります」
【材料】2人分
- 豆腐 1丁(絹、または木綿、好みでチョイス、軽く水きりをしておき半分に切る)
- 山葵(生をおろしたもの) 適量
- オリーブオイル 適量
- 塩または醬油 適量
【作り方】
- 器に豆腐を乗せ、山葵を乗せる。
- オリーブオイルをかけて、好みで塩または醬油をかける
撮影/杉浦由紀
どれも簡単にできるレシピです。皆さんもぜひ作ってみてくださいね。
有元葉子さん
イタリアMARUFUGAオリーブオイルの日本代理店主宰を務める。編集者、専業主婦を経て料理家に。料理教室を主宰し、台所道具のシリーズ「la base(ラバーゼ)」を新潟県燕市のメーカーと共同開発、同ブランドのディレクターを務める。またYOKO ARIMOTOブランドの限定生産キッチンウェア開発に携わる。レシピ本のみならず、食を通して暮らしや生き方を見つめるエッセイなど、著書は100冊以上に及ぶ。東京、長野、イタリアに居住地点を持つ。
公式HP:https://www.arimotoyoko.com
インスタグラム:@arimotoyokocom @chantotabeteru
『オリーブオイルがある暮らし 美味と健康を支える魅惑のオリーブオイルの世界』
有元葉子・著 定価2,750円(税込)発行:小学館
料理家・有元葉子が、イタリアに居を構えて約30年。その30年、常に手元にある、完全オーガニックのオリーブオイルが、1817年イタリア・ウンブリア州で創業した「マルフーガ」のもの。オリーブオイルは皮、実、種をすべてすりつぶして作るフレッシュジュース。農産品であるがゆえに、地質や気候、害虫害獣などの影響を受け、さまざまなことに左右される、ドラマチックな食品です。本物のオリーブオイルは個性が強く、辛みや苦みが感じられるもの。それが素材と出会ったとたん、強烈な旨味に変わります。
そんな魔法のような出会いを、オリーブオイル(以下略)+和の食材の組み合わせで、著者ならではのレシピを紹介しています。