便秘解消、腸内環境の向上に効果あり
nullオークランド大学は1883年に設立された、ニュージーランド最大の大学です。タイムズ高等教育大学ランキングのImpact Rankings 2020では第一位を獲得するなど、世界的にも高い評価を得ています。
そこでキウイの健康効果を研究している先生方にお話を伺いました。
「キウイはビタミンCが最も豊富なフルーツのひとつで、1個で1日の必要摂取量を補えます。特にゴールドキウイは多くのビタミンCを含んでいます。またグリーンキウイはアクチニジンというタンパク質分解酵素の活性が高く、肉料理などの付け合わせにも最適。食物繊維も豊富で、腸内でバクテリアの餌になります。ほか、低GIなので食後の血糖値急上昇を防ぎ、カリウム、葉酸、ビタミンEも含む栄養がぎっしり詰まったフルーツです。ルビーレッドキウイには抗酸化力の高いポリフェノールもたくさん含まれています。
キウイの消化不良正常化胃腸症状の研究によると、グリーンキウイの摂取により腸内細菌を強化し、胃腸の快適性の改善および、脳機能(気分)の向上につながるという説があります。
また、ゴールドキウイを毎日2個6週間摂取した人はビタミンCの状態を回復させ、呼吸器症状の減少にも役立つと考えられています」(ポール・ブラッチフォードさん)
「私は糖尿病とキウイについての研究をしているのですが、食前にキウイを食べると血糖反応が低減するという結果が出ています。食前に食べることで、過度な食欲が抑えられた人もいました。詳細な結果は6月に出るのですが、メタボリックシンドロームにもキウイ摂取は効果があるのではと考えています」(ジェニファー・マイルズ-チャンさん)
「キウイは便秘解消に効果的です。ゴールドキウイを1日2~3個食べることで排便時のいきみと便の硬さが改善したという結果も出ています」(アンバー・ミランさん)
子どもにはどう食べさせる?
null大人で1日2~3個のキウイを摂取ということは、子どもの場合はどのくらいの量を食べさせればいいのでしょうか? ヨーグルトなど腸に良いと言われている食材と一緒に摂取してもよいものなのでしょうか?
「子どもの便秘の場合は、1日1個くらいの摂取でよいと思います。ヨーグルトとキウイの組み合わせによる腸内環境改善は科学的にはまだ実証されていませんが、キウイがタンパク質の消化を助けることはわかっており、ペアリングの潜在的なメリットはたくさんあると思います。ですので、キウイとヨーグルトのペアリングは子どもが食べてくれるのならOKだと思います」(アンバー・ミランさん)
「ウチの息子はフレッシュなキウイをあまり食べてくれず、ドライキウイを好んで食べていました。子どもの食べやすい方法で摂取できればいいですね」(ジェニファー・マイルズ-チャンさん)
子どもが食べてくれるならどんな方法でもいいというコメントは、子育て中のママたちみんなが深くうなずいてしまうのではないでしょうか。
簡単!おいしい!キウイのレシピ
null以前kufura読者にアンケート調査をしたところ、キウイの食べ方の第一位は「そのまま食べる」、第二位は「ヨーグルトと一緒に食べる」でした。
キウイは生のままでいただくのが一番栄養素を享受できるけれど、ちょっとだけ手を加えていろんな食事と組み合わせてみるのもおすすめ。
栄養士のジェス・ソーンズさんに簡単なキウイレシピを教えていただきました。
肉にも魚にも合う!キウイのサルサ
キウイサルサ(8人分)
■材料
- グリーンキウイ 4 個
- サンゴールドキウイ 4 個
- ニンニク 1 片
- チリ唐辛子 1 個
- ライム果汁 1 個(レモンでも可)
- 赤タマネギ 1/4 個
- パクチー ひとつまみ
■作り方
- キウイの皮をむいて 1cmくらいのさいころ形に切る。ニンニク、チリ唐辛子、赤タマネギをみじん切りして、ボウルに入れてライム果汁と混ぜ合わせる。
- ふたをして、冷蔵庫で冷やす。
- 食べる直前に、パクチーを散らす。
刻んで混ぜるだけの簡単レシピ、あまりにもおいしくて取材後日本で筆者も作ってみました。これからのキウイが出回るシーズン、作り置きをしても良さそうです。エビのBBQの付け合わせ以外にも、焼いたお肉にも合いました。
ニュージーランドのキウイの切り方
nullジェスさんのレシピデモンストレーション時に、キウイの切り方がとても特徴的だったのでkufura読者の皆さんにもご紹介します。
ニュージーランドでキウイの皮をむくときは、まず天地をカットし、その次に皮を縦にそいでいきます。ついついリンゴのように皮をむきがちな我々ですが、これは簡単で良さそう。
ちなみにサクサク切っているナイフはビクトリノックスの「トマトベジタブルナイフ」。トマトや野菜をカットするのに便利で、スーパーなどでも販売しているそうです。カラフルなハンドルが可愛いですね。
なお、ゴールドキウイとルビーレッドキウイは皮の部分が薄いので、そのまま食べてもよいそう。皮にはポリフェノールがたくさん含まれているので、栄養効果はさらに上がります。グリーンキウイの皮はモサモサとしているので、食べたい時は軽くブラッシングをしてモサモサ部分を取り除くこと。
日本でもニュージーランド産キウイのシーズンが始まりました。これから10月頃までスーパーにはグリーンキウイ、ゴールドキウイがたくさん出回ります。身体に良いフルーツをたっぷりと召し上がれ。
取材協力/ゼスプリ