毎日食べる派が4人に1人!何枚切りが人気?
nullまずは、食パンを食べる頻度についてのアンケート結果から見ていきましょう。
【どれくらいの頻度で食パンを食べていますか?】
毎日・・・25.4%(107人)
2日に1回・・・15.0%(63人)
週に1~2回・・・27.3%(115人)
月に1~2回・・・14.5%(61人)
ほとんど食べない・・・17.8%(75人)
週に1回以上食べる人が67.7%(285人)と、全体の3分の2以上を占める結果になりました。毎日食べているという人は4人に1人(25.4%)以上!
ちなみに、普段の朝ごはんはお米派の筆者ですが、月に数回、ちょっとだけいい食パンを食べることが楽しみだったりします。みなさんはどうですか?
続いて、月に1回以上食パンを食べると答えたパン派の346人に掘り下げて聞いてみました。「食パン」とひとくちに言っても、種類は色々。どんな食パンが人気なのでしょうか?
【食パンは、何枚切りを買うことが多いですか?】
4枚切り・・・7.2%(25人)
5枚切り・・・19.7%(68人)
6枚切り・・・48.3%(167人)
8枚切り・・・20.2%(70人)
その他の厚み・・・2.3%(8人)
意識していない、わからない・・・2.3%(8人)
6枚切りが特に人気なものの、4枚切りから8枚切りまでそれぞれに一定のファンがいることがうかがえる結果に。寄せられたコメントからも、各々のこだわりが垣間見えます。
「8枚切りの方が節約になるが、おなかがすいて結局1回で2枚食べてしまうので、結果的に6枚切りの方がコスパが良い。ケチャップとチーズ、ハムをのせてピザ風にしている」(30歳/営業・販売)
「6枚切りの厚さが一番好きで、小さいボウルに水を入れてパンと一緒にトーストすると外はサクッとして中はふわふわになるのでこだわっている」(28歳/その他)
「厚切りパンにバターをたっぷりのせたり、オープンサンドでスライスチーズ、ハム、お野菜をのせて食べたり」(59歳/主婦)
「耳まで柔らかいのが好き。山型のパンや柔らかさを重視してパン屋さんのパンを1斤買う。最近は味のついたものにも魅力を感じています」(18歳/学生・フリーター)
「全粒粉のパン。食物繊維や他の栄養素が多く、糖質も低めでヘルシーだし、味も香ばしくておいしいから」(56歳/主婦)
スライスの枚数(厚さ)や形(角型/山型)、原材料、購入する店や商品にこだわりがある方が多いようです。そこまでこだわりがない方は、「安さ」を基準に選んでいるようでした。
食パンのギモンあれこれ、メーカー担当者に聞いてみました
nullここからは、食パンのプロである『敷島製パン(Pasco)』(「超熟」のメーカー)の広報さんに、人気の商品や、アンケートで寄せられた“食パンの疑問”について聞いてみました。
―「超熟」でもアンケート結果同様、6枚切りが人気ですか?
「やはり6枚スライスの商品が最も人気です。しかし、10年前と現在のデータを比較すると、全体の購入数量に対する4枚スライス、5枚スライスの割合がやや増加していて、厚ぎりタイプの人気が以前よりも増していることがわかります」
―ちょっと厚みが増すだけでも贅沢な気分になって、満足感も増しますよね。角型/山型についてはいかがでしょうか。
「『超熟』の売れ筋は角型ですが、近年は山型の需要も高まってきていますね。
角型は、ミミ(クラスト)までやわらかく、もっちりしっとりとした食感なので、トーストはもちろん、そのままでもおいしく召し上がっていただけます。生地のガスを均一に抜くことできめ細やかに、かつフタをすることで水分を残し、しっとりした食感になっています。
山型は、トーストすると山型ならではの“外はサックリ、中はもっちり”とした食感が引き立つのが特徴です。生地のなかにランダムに気泡が残るように調節し、食パンの型にフタをしない分生地が伸び、ふっくら焼き上がります。
ちなみに、フタをして焼く角型がしっとりめ、フタをしない山型がふんわりめという傾向は、『超熟』以外の食パンにもおおむね当てはまります。形による味の違いに、ぜひ注目してみてください」
―形によって、作り方や食感まで違うんですね! よりおいしくトーストするためのコツはありますか?
「食パンをおいしく食べるために、トーストでは2つのポイントを意識してみてください。
1つ目は、事前にトースターを温めておくこと。食パンを焼く前に数分トースターを温めておくことで、表面がすぐにパリッと焼けて水分が抜けにくく、おいしいトーストになります。
2つ目はパンをのせるお皿も温めておくこと。案外忘れがちなんですが、冷たいお皿だと、パンをのせたときにお皿とパンの間に蒸気が溜まってパンが湿ってしまうんです」
―なるほど、トースターとお皿を温める! そのひと手間でおいしくなるんですね。
「はい、焼きたての香ばしさと食感をキープできるので、試してみてくださいね」
―食パンを日持ちさせる方法はありますか?
「食べきれない分は消費期限内に冷凍保存してみてください。1枚ずつラップに包み、冷凍用の密閉できる保存袋に入れて保存していただくのがおすすめです。冷凍後2週間を目安にお召し上がりください」
―冷凍保存したパンをおいしく食べるにはどうしたらいいでしょうか? 冷凍したパンを上手に解凍するのって、なんだか難しくて……。
「お召し上がりの際は、あらかじめ熱しておいたトースターで凍ったまま、通常よりやや長めにトーストするとおいしく焼き上がります。霜がついている場合は、必ずトーストする前に払い落としてください。
焼かずに食べたい場合、電子レンジの解凍はおすすめしていません。密封状態のまま冷凍庫から出し、自然解凍する方法をぜひお試しください」
―ほかに、食パンをおいしく保管するために気を付けることはありますか?
「じつは、暑い時期であっても、冷蔵庫での保存はNGです。パンの劣化を早めてしまうのでお控えください。
その他、包装紙に記載されている方法に従って保管し、夏の車内や直射日光の当たる場所など、著しく気温や湿度に影響を与える環境での保管はお避けくださいますようお願いします」
―おいしいうちに食べてしまうのが一番ですね。今回、アンケートで食パン好きな人の様々な“こだわり”を聞きましたが、「超熟」の“作り手目線でのこだわり”についても教えてください。
「『超熟』は、炊きたてのごはんのような、毎日食べても飽きないおいしさのパンを目指して開発した商品です。
目指すおいしさを実現するために、熱湯で小麦粉の一部をこねる“湯種製法”に挑戦しました。この製法は量産化が難しいものでしたが、試行錯誤を重ねて、半年以上かけて量産化に成功し、特許製法となる独自の“超熟製法”を確立しています」
―手に取りやすい価格の裏には、量産に向けた技術革新があったんですね。
「その他にも、お客さまに“おいしさと、あんしん”をお届けする為に、1998年の発売以降、絶え間なくブラッシュアップを続けています。例えば2015年には、食糧自給率向上に貢献するため、『超熟』の小麦粉の一部に国産小麦を使用するようになりました」
―国産小麦100%の「超熟 国産小麦」(角型/山型)もありますね。時代の変化やニーズに合わせて、これからどう進化していくかが楽しみです!
「『超熟』シリーズは他にも、幅広いラインアップの食事用パンを取り揃えています。ライ麦入り食パン、ロールパン、イングリッシュマフィン、フォカッチャなど、その時の気分やスタイルに合わせて楽しんでくださいね」
日常的に接している「食パン」ですが、実は知らないこともたくさんあるんだと気づかされました。みなさんのイチオシの食べ方はどんなものですか? おいしく食べるためのこだわりを、周りの人ともぜひ話してみてください。
ライター・編集。1990年青森県弘前市生まれ。編集アルバイト経験を経て『ぷっちぐみ』、『小学一年生』、『ようちえん』、『めばえ』(小学館)など幼児・学年誌の編集執筆やイベント運営を担当。『ねとらぼ』『アリシー』などWEB媒体でのコラムや調査記事、業界誌でのインタビュー記事、SNSのオウンドメディア運営なども行っている。結婚を機に高知県へ移住し、旦那と黒猫との3人暮らし。かわいいものと美味しいものに目がない。