1:北海道産小麦を使った「ふわもち邸」のドーナツ
null北海道産の小麦を味わったことがありますか? じつは、北海道の小麦生産量は国内でナンバーワン。
「春よ恋」「ゆめちから」など様々なブランド小麦があり、パンに焼き上げると、もっちり、ふっくらとして、小麦のゆたかな甘味が感じられます。
その味わいを、幸せの象徴のような“ドーナツ”で楽しめるのが、札幌市郊外の厚別区に本店を構えるドーナツ・ベーグルの専門店「ふわもち邸」。道産小麦と天然酵母を使い、ひとつひとつ手作りしています。
名前の通り、ふんわりと軽やか、もちもちと弾力のあるドーナツは、揚げ菓子なのに重たさを感じないのが不思議。
筆者は、クリームの入ったドーナツは「重たい……」と感じてしまうほうですが、このお店のものは“別格”なのです。
軽やかで甘さ控えめの生地なので、ココア生地にチョコクリームがトロリと流れ出す「フォンダンショコラ」(249円)や、こしあんがたっぷり詰まった一番人気の「ごまあんこ」(206円)もペロリといただけてしまいます。
店頭には、ミルク、ごま、ココア、紅茶、コーヒーの5種類の生地をベースに、バリエーション豊富なトッピングやフィリングがそろい、ガラスケースの前で、ついつい目移り……。
新千歳空港からアクセスのよい新さっぽろの駅ビルや、札幌中心部の大通にも店舗があります。なくなり次第終了なので、夕方には種類が少なくなってしまうことも。
お取り寄せや都内にある店舗に関する情報も、ホームページからチェックしてみてくださいね。
おすすめトピック
同店では、「こどもおやつ研究所」というレーベルで焼き菓子も販売しています。筆者も息子が幼かったころは特に、口に入るものの素材が気になり、無添加のおやつをあちこちで探していました。
米粉や道産小麦粉、なたね油を使いサクッとした食感に仕上げたボーロ、クッキー、スコーンなど身体に優しく、見た目も、お値段も141円~と可愛い! ママたちの心をつかむこと請け合いです。
2:珈房サッポロ珈琲館の「珈琲ようかん」
null北海道育ちのグルメな知人が「隠れた人気お土産」として教えてくれた、「珈房サッポロ珈琲館」の「珈琲ようかん」。
「コーヒー+ようかん」の美味について、ご紹介します。
創業40年の「珈房サッポロ珈琲館」は、札幌市西区の繁華街・琴似に本店があり、昭和初期に建てられた趣ある建物も見どころ。
契約農園の生豆を「炭直火焙煎」にこだわって自家焙煎したコーヒーの専門店として、札幌市内と近郊に約10の店舗を構えています。
お店のホームページによると、こだわりの「炭直火焙煎」には、コーヒー豆の酸性を程よく中和し、豊かな香りとコクを引き出す効果があるそうです。
筆者にとっては、落ち着いた空間で香り高いコーヒーをじっくり味わう愉しみを教えてくれた店でもあり、実家の最寄り駅の店舗を、読書に没頭するための“別邸”としていた想い出があります。
サッポロ珈琲館のコーヒーと北海道産白いんげん豆を使用した「珈琲ようかん」は、30年以上も愛されているオリジナルメニュー。
店舗では「お点前珈琲セット」として水出しコーヒーに添えられる甘味として親しまれています。
「珈琲ようかん」には味が3種類あり、「炭焼コーヒー」味(1箱115g入り、540円)は、しっかりと感じるコーヒーのほろ苦さ、香ばしさが甘さを和らげ、洗練された風味に仕上がっています。
生クリームを添えると、“大人のクリームぜんざい”のような味わいで、コーヒーをひと口飲めば、より味わいの深みが増し、とまらなくなる美味しさです。
「カフェ・オレ」味(ミニサイズは1箱55g入り、162円)のほうは、ミルクのまろやかな優しさが親しみやすく、甘党の人にはこちらがおすすめ。小学4年の息子も美味しそうに味わっていました。
ほかには「キャラメル・オレ」味があり、それぞれ115g入りのタイプと、「カフェ・オレ」味には写真のひと口サイズもあり、さりげないお土産にピッタリです。
北海道発のコーヒー味のようかん。札幌を訪れた際には、地元で愛される喫茶店の雰囲気も味わって、お土産話に花を添えてみてくださいね。
公式ホームページ:https://sapporocoffeekan.co.jp/
3:100年以上愛される旭川・共成製菓の「旭豆」
null北海道を旅行する人にとって、ちょっぴり気がかりなのは、その広大さゆえの距離感ではないでしょうか?
「函館でイカ刺しを食べたい、富良野のラベンダーも見たい、旭山動物園にも行きたい」と短い旅程に詰め込むのは至難の業。
いちどに北海道を網羅するのは難しくても、土地それぞれの空気を“お土産”から感じ取っていただきたい、というのが筆者の願いです。
札幌の地元百貨店「丸井今井」が運営する道産食品のセレクトショップ「きたキッチン」では、道内各地の銘菓や食品がそろいます。
今回ご紹介する「旭豆」(共成製菓)は、明治35年の創業以来、変わらない製法で愛されてきた旭川市の銘菓。
北海道でとれる甜菜糖と大豆を生かしたお菓子を作りたい、というシンプルな思いから始まったそうです。
雪のような砂糖衣をまとった香ばしい大豆の、どこか懐かしい味わいに、世代を超えて「美味しい!」と手を伸ばします。数粒入った「宇治抹茶」も目を楽しませてくれるアクセントに。
袋入りや箱入りなど様々なタイプがありますが、お土産におすすめしたいのは、アイヌの女性のイラストが描かれたピンクとブルーの布袋入りタイプ(1袋324円、50g×2袋入り)です。
お値段も可愛らしいのが高ポイントですよね!
おすすめトピック
食べ終わったあと、このマットな質感の布袋を「何かに使えないかな?」と考えて、ひらめいたのが、ブックカバーにするアイディア。
右側が「わ」になっているので、三辺の糸をほどけば一枚の布になります。これを文庫本のサイズに合わせてアイロンで折り目を付けるだけで完成です。
いかがでしたか?
全国に名をとどろかせる有名なものだけでなく、北海道には、素晴らしい素材とつくり手の想いが詰まったスイーツが、宝の山のようにたくさんあります。
訪れた際にはぜひ、食べ歩きやお土産探しを楽しんでみてくださいね!
※ 価格は購入店舗により異なります
※ 価格は全て税込です
ライター、J.S.A.ワインエキスパート。札幌の編集プロダクションに勤務し、北海道の食・旅・人を取材。夫の転勤で上京後、フリーでライティングや書籍の編集補助に携わる。小学生のころから料理、生活、インテリアの本が好きで、少ない小遣いで「憧れに近づく」ために工夫し、大学では芸術学を専攻。等身大の衣食住をいかに美しく快適に楽しむか、ずっと大切にしてきたテーマを執筆に生かしたいです。小学生のひとり息子は鉄道と歴史の大ファン。