すっきりボディをサポート!うどの栄養情報
うどに含まれる主な栄養素(100gあたり)
- 食物繊維:1.4g
水溶性食物繊維:0.3g
不溶性食物繊維:1.1g - カリウム:220mg
軟白(なんぱく)うどと山うど
白く細長いうどは「軟白うど」と呼ばれます。日の届かない地下室やトンネルで栽培され、程よい苦味と風味が特徴です。3〜5月ごろ店頭に並ぶ、緑色で太く短いうどは「山うど」です。数少ない日本原産の野菜で、軟白うどに比べると苦味も風味も強く感じます。味の好みで選んでくださいね。
食物繊維でおなかを元気に!
食物繊維には水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維があり、うどは不溶性食物繊維を多く含むのが特徴です。不溶性食物繊維は、腸が収縮と弛緩を繰り返す「ぜんどう運動」を助け、スムーズな排便をサポートする働きが期待できます。
むくみ予防に摂りたいカリウム
カリウムは体内の水分量を調整する働きがあり、むくみを予防するのに役立ちます。過剰なナトリウムを排出する機能もあるため、塩分の摂りすぎが気になる人も意識して摂取したいですね。
元気を支えるアスパラギン酸
アスパラギン酸は人の体を構成するアミノ酸の一種です。体内では栄養をエネルギーに換えるエネルギー代謝に関わるため、疲労回復に効果があると言われています。
老化を防ぐクロロゲン酸
クロロゲン酸は苦味成分で、植物由来の抗酸化物質です。細胞の老化を進める活性酸素の働きを抑える作用があると考えられています。
うどの上手な保存方法
美味しいうどの選び方
うどの美味しさは鮮度に大きく影響を受けます。うどを選ぶときは以下の点に注目してみましょう。
・切り口から穂先まで太くまっすぐである
・穂先や葉がしおれていない
・ピンクがかった白色で、光沢がある
・うぶ毛が密に生えていて、触ると痛いくらいに感じる
美味しいうどを味わうためには、新鮮な状態で食べることも大切です。
うどは「日に当てない」が基本!
うどは収穫後も日に当たると成長しているため、そのまま置いておくと、かたくスジっぽくなっていきます。また、水分の蒸発が進み、葉や穂先がしなびてしまうことも。
包丁で切る前、丸ごとの状態で常温保存する場合は、日の入らない涼しいところに新聞紙などで包み、立てておいてください。鮮度が味に直結するので、なるべく早く食べるようにします。
冷蔵では2〜3日、冷凍では1カ月
うどを冷蔵保存する場合は、冷蔵庫に入る長さに切り、湿らせたペーパータオルで包み、さらにビニール袋に入れます。野菜室で2〜3日の保存が目安です。
冷凍する場合は、用途に合わせて切ってから保存すると便利です。短冊切りや拍子木切りなど使いやすい形に切り、あく抜きし(後述します)、ラップで包み、さらにジップ付きフリージングバッグに入れます。解凍すると食感がやややわらかくなるため、加熱調理をして食べるのがおすすめ。調理をするときは凍ったまま使ってください。
上手な下処理で捨てるところなし!うどの下処理方法
皮は厚めにむくのがポイント
軟白うどは皮も柔らかいので、うぶ毛をそぎ取れば皮付きのまま炒め物などの料理に使えます。しかし酢味噌がけやサラダで食べる場合は下処理をした方がいいでしょう。
まずはうどを「太い茎」「脇に伸びた細い茎」「穂先」に分け、太い茎はさらに節の部分で切り分けます。
切り口に見える、うっすらとした細い線で囲まれた内側の円に沿うよう、皮を厚めにむいてから調理しましょう。
残った皮は千切りにしてきんぴらに、細い茎と穂先は天ぷらや汁物の具にすると美味しく食べられます。
白く仕上げるにはアク抜きを
うどに含まれるアクは空気に触れると茶色に変色し、見た目を悪くします。酢味噌がけやサラダなどにするときは、白さを保つためにアク抜きをします。
アクを抜くには、料理に合わせて切ったうどを、水500ccに酢大さじ1を加えた酢水に5分程度さらしてください。長時間さらすと味や香りが抜けて、水っぽくなるので気をつけましょう。
食卓で春を感じさせてくれるうどは、体をすっきりさせる栄養が含まれています。捨てるところがなく、丸ごといただけるのもうれしいですね。新鮮なうどを選んで旬の美味しさを味わってください。
撮影:田中 麻以(小学館)
【参考】
・厚生労働省「e-ヘルスネット」食物繊維の必要性と健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・JAグループ「野菜の力をもっと知る」ウド
https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=56
・ニチレイ「冷凍で食を豊かに ほほえみごはん」【うどの保存】風味を保つ冷蔵の5つ&1ヶ月保存できる冷凍のワザ
https://www.nichireifoods.co.jp/media/12039/
・「からだにおいしい あたらしい 栄養学」吉田企世子監修 高橋書店 2016年
・『野菜のソムリエ「ベジフルキッチン」ー栄養と保存と調理の知恵』日本ベジタル&フルーツマイスター協会 幻冬社 2006年
(最終参照日:すべて2021/4/7 )