子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア

パック調理専用コースが特徴!一度に2品仕上げられる「象印」の自動調理なべを試してみました

「材料を入れるだけのほったらかし調理」で人気の自動調理なべ。ここ数年各メーカーから続々と登場し、忙しい子育て世代を中心に高い評価を受け、愛用されています。

今回はそのスタイリッシュなルックスや高い機能性で人気の家電シリーズ『象印』のSTAN.シリーズの「自動調理なべ」を、料理家の神田えり子さんがお試し! 使い勝手をリポートします。

STAN.「自動調理なべ」とは?

null

『象印』のSTAN.シリーズは、2019年に販売をスタート。30代の共働き・子育て世代をメインターゲットに、スタイリッシュなデザインと使い勝手の良さにこだわって作られているのが特長です。IH炊飯ジャー、ホットプレート、オーブンレンジなどが展開されていて、「自動調理なべ」は2021年に発売されました。

自動調理なべはホワイトとブラックの2色展開。本体下部の茶色の配色が、土鍋のような、クラッシックモダンな印象を与えています。

炊飯器ほどの大きさで、つるりと四角い形状。余分な出っ張りもなく、キッチンにもすんなりとハマってくれました。

操作部はシンプルな作りで、私のような説明書を読みこむのが苦手なタイプの人でも、ボタンで直感的に操作できます。

内なべ、パック調理のセットが付属

内なべは、直火加熱も可能なホーローなべ。温め直しや保存に便利な蓋付きで、主菜だと6人分くらいまで作れるサイズ感です。

加えて、ジッパー付き保存袋を使った「パック調理」専用のホルダーとカバーが用意されています。炊飯もできるため、白米専用の計量カップも付属品としてついているのはさすが象印!

専用ホルダー&カバーで「パック調理」

null

この自動調理なべは、ジッパー付き保存袋に材料を入れて調理する「パック調理」が設定されている点が大きな特徴です。

ローストビーフやハンバーグなどの主菜のほか、ひじき煮やポテトサラダなどの副菜も、単品はもちろん、設定温度が同じものなら2品同時に作れます。

商品に添付されているレシピブックや、公式サイトにレシピが多数掲載されています。今回は公式サイトのレシピから、「かぼちゃとトマトのハーブマリネ」と「大豆きのこ煮」の同時調理にトライ!

作り方は本当に簡単! まずは、具材と調味料をジッパー付き保存袋に入れます。袋の封はしません。

内なべにザルのように穴の空いたホルダーをセットし、材料を入れた保存袋を載せます。

その上からカバーを付け、保存袋の口を塞ぎます。これで調理中に保存袋が浮いてきたり、中に水が入ったりする心配もなくなるのです。

規定の水位まで水を注ぎ、本体に入れて蓋を閉めたら、コースボタンで「パック調理」を選択。

レシピ通りに設定温度は90℃、調理時間40分にセットしました。ボタン操作は簡単で、ストレスフリー。それでは、いざ調理スタートです!

加熱中は火加減を気にすることもなく、ほかの調理をしたり、洗い物をしたり。料理しながらこんなに余裕があるんだ、いつもあくせくごはんを作っているのが嘘のよう……という気持ちに。

調理終了を知らせるメロディーが鳴り、できあがり! ハーブの香りが漂うおしゃれなマリネは酸味も効いて味しみもバッチリ。かぼちゃは煮崩れず、でもちゃんと火が通っています。

滋味深い大豆の煮物も薄皮が取れることなく、うまく仕上がりました。和洋同時に、夜ご飯と明日のお弁当の副菜ができてなんだか得した気分です。

2品調理のポイント

お鍋でも、こういった調理家電を使用しても、普通は1品ずつしか作れないところを、洗い物も最小限で2品完成するのはとっても嬉しい!

前述したように同時調理は同じ設定温度のものでしかできません。公式サイトには「同時調理可能レシピ」がまとめてあり、作り置きをしたいときや「あと1品」ならぬ「あと2品」というときに活用してみるといいと思います。

温度は同じで設定時間が異なるレシピを同時調理するときは、途中で時間の短いものを取り出せばOK。これも説明書にしっかり記載してくれています。

直火OKがうれしい!ホーローの内なべ

null

次に作ったのは豚汁です。レシピブックの「豚肉と根菜のおかずみそ汁」を参考に、大根やにんじん、きのこや油揚げなどをどっさりと使いました。

こちらは材料を内なべに入れるだけ。レシピはこのタイミングで味噌は溶いて入れる作り方ですが、加熱後に溶かし入れてもいいと思います。

汁物は「スープ」コースを選択。設定時間は45分です。スープコース、カレー/シチューコース、煮物コース、米調理コースは温度の設定は必要なく、おまかせでOKです。

スタートボタンを押せば、あとは完成を待つだけ! 材料を入れただけなのに、素材の旨味が効いていてほっこりおいしい仕上がりでした。

今回たっぷり6人分ほど作った豚汁。STAN. 自動調理なべには最長12時間までの保温機能もありますが、一度冷蔵庫にしまっておきたいときなどは内なべの蓋をして保存ができます。

また、この内なべはホーロー製で直火にかけられ、あとから帰ってきた家族の食事の温め直しにも非常に便利です。

「沸かし時間」にちょっと注意

使ってみて説明書を読み返したのは、「沸かし時間」のこと。沸かし時間とは、なべの中の材料を一定の温度まであげるための時間で、レシピによって約1~35分かかります。

これは画面に出てくる設定時間には含まれておらず、スタートボタンを押してからすぐは時間がカウントダウンされません。

でも、レシピの調理時間は「設定時間」+「沸かし時間」で記載されていますし、もしも完成時刻を決めたければ、「予約調理」機能を使うといいかと思います。

気になるお手入れも簡単!クリーニング機能も搭載

null

ほったらかし調理でラクチンなのは、よくわかっていただけたかと思いますが、やっぱり気になるのはお手入れですよね。

使用した内なべやパック調理ホルダーとカバーのほかに、洗うのは内ぶたと本体後部のつゆ受けだけ。ほかの洗い物と同じように洗剤で洗えばいいだけだから、負担になりません。

あとは「料理のニオイが付いてしまう」問題。人気の自動調理なべですが、この悩みは多いようです。

STAN. 自動調理なべは、水を入れてボタンを押すだけで調理中についたニオイが取れる「クリーニング機能」を搭載しています! これは、とっても頼もしいですね。

レシピブックには、使用頻度の高そうな食材ごとに調理コース、温度、加熱時間が一覧になっています。これでレシピ以外のものを作るとき参考になります。

ただ、これはどのメーカーの自動調理なべでも言えることですが、慣れるまでは設定を自分で考えるのはちょっと不安かも。レシピブックと公式サイトにたくさんレシピが公開されているので、大いに参考にしたいところです。

忙しい毎日を楽にしてくれるための工夫がたくさんのSTAN.の自動調理なべ。各社同様の商品が揃っている中で、このスタイリッシュなたたずまいはかなりポイントが高い! 毎日のご飯作りの強い味方になってくれそうです。

神田えり子
神田えり子

料理家・フードエッセイスト。
大学卒業後、広告代理店で営業として勤務。大手料理教室講師を経て、兵庫県宝塚市にて料理教室主宰。その後拠点を東京に移し、料理家活動を開始。旬の野菜を使ったおばんざいを得意とする。

レシピ開発、フード関連のエッセイやコラムの執筆のほか、イベントやテレビショッピング、企業Instagramへの出演、司会進行など幅広く活動。

著書「カラダよろこぶ オイルおにぎり」(辰巳出版)
Instagram:@erikocookingsalon
ブログ:https://eriko-kanda.com/

pin はてなブックマーク facebook Twitter LINE
大特集・連載
大特集・連載