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気になる!「電気圧力鍋」。人気の3機種で「豚の角煮」を調理してみて分かったことは?

今「持っていないけど気になる調理家電」のランキングを作ったら、上位に来るのが「電気圧力鍋」ではないでしょうか。一般的な「圧力鍋」は鍋の中に空気や蒸気を閉じ込めることで、鍋の中の圧力と温度を高くし、調理時間を短くすることができます。これを、電化製品として、火加減など気にすることなく安全に加圧調理することを可能にしたのが「電気圧力鍋」。
価格やサイズも各社幅広く揃っていますが、今回は料理家の楠 みどりさんが人気の電気圧力鍋3機種をお試し。圧力鍋で作る定番メニュー「豚の角煮」を作り、それぞれの仕上がりや使い勝手をレポートしてもらいました!

今回使用する3機種はこちら!

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こんにちは。楠 みどりです。普段、自宅では「ホットクック」を愛用し、『kufura』でレシピ連載もしています。自動調理鍋という意味では似ていますが、ホットクックは圧力をかけずに調理するタイプ。

今回は圧力をかけた調理ができる「電気圧力鍋」を使って、材料を全て同じ分量に揃えた「豚の角煮」を作り、それぞれの機種によっての仕上がりや使い勝手がどう違うかを調査しました! まずはそれぞれの特徴を見ていきましょう。

『Re・De Pot』電気圧力鍋 2L(PCH-20LHG)

実勢価格:1万4,800円(税込)

Re・De Pot(以下リデポット)はコンパクトなサイズ感と、おしゃれな色味が個人的にとても好みです。2Lサイズなので、夫と小学生の娘との3人家族の我が家にはちょうど良い大きさ。白米は最大4合まで炊けます。

今回使用したのはヒュッゲグレーという新色ですが、ほかにも黒や白、ネイビーなど落ち着いた色合いが揃っています。食卓にそのまま出しても違和感がないデザインです。持ち手が付いているので、料理が完成したら食卓で取り分けるという場合にも便利。

タッチパネル部分は無駄のないシンプル表示。ですが、ほかの2機種に比べるとシンプルすぎたのか、機械の操作があまり得意でない私は初めは少々戸惑いました。慣れるまでは取扱説明書やレシピブックとにらめっこしながらの使用となりました。

レシピブックは、ご飯ものからデザートまでメニューは100種類。

『シロカ』おうちシェフ PRO(SP-2DM251)

実勢価格:1万7,980円(税込)

清潔感のあるすっきりとしたデザイン。今回は1~3人用の2.4Lタイプをお試ししましたが、4~6人用の大容量タイプ(3.5L)もあり、家族構成に合わせて選べます。

タッチパネル部分は、ひと目で表示を確認できる、大きくて見やすいLEDディスプレイが特徴。メニューを選ぶと完成までの時間が表示されるのも便利でした。

レシピブックも83品収録と充実しており、どれもこれも作ってみたくなります。写真がすてきなので、眺めているだけでも楽しい!

リデポットとシロカには蒸し台が付いています。

『ショップジャパン』クッキングプロ V2

実勢価格:1万6,980円(税込)

通販で大人気のこちら。容量は3.2Lのタイプですが、ほかの2機種より縦が長くはなりますが、それほど大きい感じはしません。シロカと同じコンパクトタイプ(2.4L)の展開もあります。

ほかの2機種と同様ふたはスライドして開けますが、本体とふたを合わせるポイントが三角形のマークで表示されているので分かりやすい!

液晶パネルを見ながら、ダイヤルを回してメニューを選びます。液晶パネルに次の操作の指示が出るので、初見でもスムーズに使えました。

しゃもじ、計量カップ、お手入れ用ピンが付いています。蒸しプレートは別売りです。レシピブックには100レシピも掲載されていて、いろいろな料理にチャレンジできそう。

豚の角煮を作ってみた

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それぞれレシピブックには作り方が掲載されているのですが、今回は比較しやすくするために、以下の分量で統一して調理しています。

【材料】(2~3人分)
・豚バラブロック 300~350g
・青ネギの長い部分 1本分
・しょうがの薄切り 5~6枚
<調味料>
・水 200ml
・醤油 大さじ4
・酒 大さじ3
・みりん 大さじ1
・砂糖 大さじ4
※ゆで卵、白髪ねぎ、からしはお好みで

【作り方】

圧力鍋の内鍋に材料と調味料を全て入れ、それぞれの機種のレシピブックの調理時間などを参考に加熱します。レシピによっては豚肉を下茹でしてから調理するものもありますが、今回は3機種とも全て生の状態から調理を始めました。

加圧終了後は表面に脂が浮いているので、お玉などですくい取り、ゆで卵を加えて10分ほどおいて味を染み込ませています。器に盛り付けて、白髪ねぎ、からしを添えました。

『リデポット』電気圧力鍋

材料を内鍋に入れて、レシピブックに沿ってタッチパネルを操作します。

加圧時間は20分で、沸騰までと減圧(加圧ピンが下がるまで)の時間も含めると完成までトータルで30~40分ほど。ピンが下がっているのかどうかが、ちょっと分かりにくいかなと感じました。

リデポットは料理別のメニューボタンなどはなく、レシピブックに掲載されているメニュー番号(加圧時間)を選択する形式です。

肉はしっかりめの仕上がり。鍋で煮ることを考えると、ほったらかし調理ができて30~40分でこのやわらかさに仕上がるなら、大満足です。

『シロカ』おうちシェフ PRO

レシピブックに、材料を入れた後アルミホイルで蓋をするという指示が書いてあったので、その通りに。加圧時間は15分で、前後も含めるとトータルで50分弱です。

こちらは、3機種の中で一番肉がやわらかく仕上がりました! トングで持ち上げると崩れてしまいそうになるほどで、箸を入れるととろっとほぐれます。これは、圧力のかけ方にシロカ独自の技術が盛り込まれているからだそう。

小学生の娘も「お肉がやわらかい!」と言ってお気に入りの様子でした。

『ショップジャパン』クッキングプロV2

レシピブックには、豚肉を下茹でしてから調理するとありましたが、条件を同じにするために、今回は下茹でせずに調理しています。下茹でなしでもトロトロに仕上がりました。

加圧ピンの上がり下がりが分かりやすいのが良かったです。完成までトータルで1時間15分ほどでした。

公式レシピでは加圧が終わった後に「蓋を開けて煮詰める」という指示があります。おかげで味がしっかり染み込んだ仕上がりでした。

もともとの調理時間が少し長めなのと煮詰める工程があるので、やや手間と時間はかかりますが、その分、夫には「一番味が染みていておいしい!」と好評でした。

使って分かったそれぞれの特徴

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「電気圧力鍋」とひと口に言っても、デザインも機能性もメーカーによりそれぞれなことがよく分かりました。

まずお手入れの面では、どの商品も使用後に洗う作業がラクにできるように工夫されています。

<リデポット>内ぶたやゴムパッキンは簡単に取り外せる
<シロカ>蒸気ふたも分解できるので、細部までお手入れ可能
<ショップジャパン>パッキンのほか、圧力切り替えバルブも外して水洗い可

サイズの面では、キッチンのスペースに限りのあるマンションで暮らす3人家族の我が家では、最もコンパクトなリデポットがぴったりかなと思いました。すっきりしたデザインとともにカラーバリエーションもとても豊富なので、インテリアに合わせて選べるのもうれしいです。

しかし、操作パネルがシンプルすぎて最初はちょっと苦戦しました。これは慣れれば問題ないかなと思います。

<ショップジャパン>分かりやすい操作表示。

操作の面では、機械が苦手な私には、液晶パネルで指示を出してくれるショップジャパンがもっとも扱いやすく感じました。

シロカは、蓋の上部にカレーや肉じゃがなど基本的なメニューの番号が記載されているので、わざわざレシピブックを見なくてもメニュー設定できる点が親切です。

購入するならどれ?

例えば、デザインと操作性で考えた場合は、私が結婚祝いや新生活を始める方へのギフトにするなら、シンプルなデザインのシロカやリデポット。自分の両親に贈るのであれば、使いやすさ重視でショップジャパン、という選択になるかなと思います。

サイズ面では、食べ盛りのお子さんがいるご家庭では、大容量タイプも選べるシロカやショップジャパンが候補になってくるでしょう。

また、シロカでは外出前に食材を仕込んでセットしておけば、帰宅後にできたてが食べられる「予約調理機能」がとても便利そう。菌が繁殖しにくい温度帯で保温してくれるので、食材が傷みやすい季節の長時間予約でも安心。

このように、ライフスタイルや家族構成などによっても重視するポイントが異なると思うので、そのあたりも頭に置いて見比べてみると良いのではないでしょうか。

 

今回は、2万円以下の比較的お手頃な3機種を使用しましたが、どの機種もお米を炊く・煮る・炒める・蒸す・低温調理など1台で何役もこなす多機能っぷり。使いこなすほどに料理のレパートリーも増え、毎日の食事作りが楽しくなると思います。

電気圧力鍋というカテゴリー全体では、さらに様々な機能を追加した高価なモデルもあります。購入を考えている方は、自分のニーズをよく分析して、じっくり比較検討してみてくださいね。

楠 みどり
楠 みどり
フードコーディネーター、野菜ソムリエプロ
出産後、幼児食インストラクターの資格を取得し、企業のレシピ開発やコラム執筆、フードスタイリングや料理教室講師などに携わる。子どもと一緒に楽しめる家庭料理を提案し、子どもの健やかな味覚を育てるための出張つくり置きサービスなども行う。公式ブログ
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