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ハワイに行くなら知っておきたい!在住ライターが実感する「ハワイのエコ事情」いいところ・残念なところ

美しい海と山に囲まれた島、ハワイ。自然が身近な分だけ、日本よりも環境を守ろうという意識が高いと感じる一方で、じつは「残念だな」と感じる部分もあります。そんなハワイのエコ事情について、現地在住の筆者の視点でお届けします。これからハワイを訪れる予定の方はもちろん、そうでない方も、ぜひお見逃しなく!

レジ袋有料化は、日本より5年以上前にスタート

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オーガニックスーパーの「ホールフーズ・マーケット」のオリジナルマイバッグは、ハワイ土産としても定番。

日本では2020年7月に始まったレジ袋の有料化。今では、多くの方が買い物時にマイバッグを持っていく生活が当たり前になっていると思います。そんなレジ袋の有料化は、ハワイでは日本よりもずっと早くからスタート。

マウイ島のスーパーやコンビニのレジ袋は2008年から有料になり、オアフ島では2015年7月から有料化となりました。そのため、マイバッグで買い物するのは当たり前ですし、車で買い物に出かける人はバッグを持たず、そのまま買ったものを段ボールに入れて車に積んで帰るケースも多いもの。筆者も、マイバッグを忘れたときや少量の買い物では、買ったものをむき出しのまま手にして帰ることもごく頻繁にしています。

だから、もしハワイに旅行に行くなら、マイバッグを忘れず持参することをおすすめします。もし忘れてもちょっとした買い物なら、レジ袋を購入せずそのまま手にして帰っても全然OK。店によっては、出口に店員が立って確認を行っているので、レシートと購入品を見せれば問題ありません。

ちなみに、レジ袋を購入する場合は、店によって異なりますが、最低で1袋15セントと定められています。現地のスーパーではオリジナルのかわいいマイバッグが販売されていて、お土産品としても人気なので、チェックしてみてくださいね。

海とサンゴを守る日焼け止めの規制

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ハワイの環境対策の取り組みでステキだなと思うのが、日焼け止めに関するルール。2021年から、サンゴに影響を与える2つの有害成分(オキシベンゾン、オクチノキサート)を含む日焼け止めの販売が禁止され、世界でも先進的な取り組みとして注目されました。

その後、マウイ島、ハワイ島、ラナイ島、モロカイ島では、このルールをさらに強化。流通するのは、100%オーガニックの日焼け止め(ミネラルベースの日焼け止め)だけという条例が施行されています。

オアフ島で自然保護区に指定され、シュノーケリングを楽しめる人気観光スポット、ハナウマ湾では、パンデミック期間に観光客の姿が消えたことから、水質が改善したという報告がされています。海に多くの人が入ると、それだけ海の水が汚れやすくなり、そこで生活する生き物にも影響を及ぼしているということですよね。

日本から日焼け止めを持っていくことに対して、特別な規制などはされていませんが、海を守るために日本でルールに沿った日焼け止めを購入するか、現地で販売されているものを使うことを考えてもよさそうですよね。現地で販売されている日焼け止めには、「Leef Safe(サンゴに安全)」などのシールやマークが付いているものもありますが、どれも現地のルールに沿ったものが取り揃えられています。

ハワイで規制されているサンゴへの影響が少ない日焼け止めは、ケミカルな成分が少なく私たちのお肌への負担も少ないもの。環境のことを考えたら、結果として私たち自身も気持ちよくなれたり、肌への負担を減らせたりしたら、うれしいですよね。

オーバーツーリズム対策でダイヤモンドヘッドは予約制に

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ワイキキビーチからも望めるダイヤモンドヘッドは、ハワイの象徴のひとつ。

2023年は新型コロナウイルス感染予防のための入国規制が各国で緩和され、多くの人がコロナ禍前と同じように海外旅行を楽しんだことがニュースで紹介されています。それと同時に、世界の人気観光地には大勢の旅行客が押しかけて、渋滞が起きたりごみ捨てが増えたり、地元に悪い影響を与えているところもあるようです。日本では、京都や富士山が同じように増加する観光客に悩まされていると報じられていますね。

そんなオーバーツーリズム対策として2022年5月からハワイで導入されたのが、ダイヤモンドヘッドの予約制です。ダイヤモンドヘッドは、大部分の観光客が宿泊するワイキキからすぐ近くにあり、なおかつ20~30分の軽いハイキングで、頂上からはホノルルの街を見下ろせる絶景を眺められるとあり、人気の観光スポット。

これまでは大勢の観光客が連なるように登山道を登り、狭い頂上はいつも混雑している状態でした。それが、予約制をスタート。地元住民は予約なしで登山できるのに対して、観光客は事前にオンラインで予約することになり、そこで登山する人数も制限するようになったのです。

これによって、混雑が緩和されて、登山道やその周りの自然が守られたり、周辺地域の混雑が緩和されたりしているのではないでしょうか。世界各地のオーバーツーリズムで、地域の人や環境に悪影響が出ているというニュースを見ると、このハワイの予約システムは他の地域も参考にできる成功事例になるのではないかなと感じています。

・ダイヤモンドヘッド予約サイト(英語) https://gostateparks.hawaii.gov/diamondhead

ここは残念!洗濯物は乾燥機を使う習慣

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ハワイのコンドミニアムには、洗濯機とセットで乾燥機が設置されているのが普通。

自然と共存しようという意識が高いと感じられる、ハワイでのさまざまな取り組み。その一方で、「ここは残念!」と感じる部分もあります。そのひとつが、乾燥機を使う習慣。

ご存じの通り、ハワイは常夏の島。おまけに空気が乾燥しているため、洗濯物を外に干せばあっという間に乾きます。でも、洗濯物は乾燥機を使うのがあたりまえという習慣が根付いていて、洗濯物を干すことすら禁止されているコンドミニアムもありますし、どの家も必ず洗濯機とセットで乾燥機を置いているのが一般的です。

ただ乾燥機は多くのエネルギーを使うため、温室効果ガスの排出や資源の問題を考えると、「自然乾燥でいいんじゃない?」とたびたび思います。

車社会だけれど…今後に期待!

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2023年6月30日に運航を開始したホノルルの高架鉄道システム「スカイライン」©Honolulu Department of Transportation Services

また、アメリカはやっぱり車社会で、なにかと車に頼った生活になりがちなところも、残念ポイントです。とは言え、2023年6月末には、ハワイ初の鉄道「スカイライン」が一部区間ですが運行を開始。将来的には、日本からの観光客が到着するダニエル.K.イノウエ国際空港(旧ホノルル国際空港)を通る計画で、今も建設が進められています。

ハワイの自転車シェアリングサービス「Biki(ビキ)」。自転車を貸出・返却できるステーションはあちこちにあり、便利に利用できます。

また、ワイキキのほか多くのエリアに、自転車シェアリングがあり、観光客にも地元住民にも広く利用されています。

そんな公共交通機関が充実していけば、車に頼らず温室効果ガスの排出量を減らせる生活ができるかもしれません。

 

日本もハワイも、いいところもあれば、残念なところもあるもの。もし今後ハワイを旅行することがあれば、そんな点に着目してみても面白いかもしれませんね。

佐藤まきこ
佐藤まきこ

雑誌・ウェブ編集者やファッションビルの広告・プロモーションのプランナー、コピーライターとして長年経験を積み、現在はフリーランスのプランナー、エディターとして活動中。ハワイ、オアフ島在住。

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