家計管理どうしてる?
nullまず、共働き家庭の男女139人に、家計管理の方法として当てはまるものを選択肢より選んでもらいました(複数選択可)。その結果は次の通り。
別々の口座で、支出を振り分けて管理・・・54.0%(75人)
一方を生活口座とし、もう一方を貯金口座として管理・・・12.2%(17人)
夫婦の共通口座で管理・・・36.0%(50人)

全体のおよそ半数が、家賃・食費など費目をお互いに振り分けて管理する方法をとっていることが分かりました。担当を決めることで責任の所在が明確になりますし、個人で自由に使えるお金が確保しやすいというメリットもありそうです。
逆にいちばん少なかったのは、一方の口座で支出を管理し、一方は貯蓄口座とする方法でした。貯蓄額が最も把握しやすいパターンかもしれませんが、生活費を負担する口座の残高を常に保っておく必要がありますね。
そして今回のアンケートでおよそ3人に1人が、必要な金額をそれぞれ出し合い、ひとつの口座で支出を管理する共通口座の方法をとっていると回答しました。なぜ「共通口座」で夫婦のお金を管理しているのか……今回はここを深掘りして、50人に聞いたそのメリット・デメリットについてのちほどご紹介していきます。
ちなみに複数選択可の設問でしたが、「支出を振り分け+共通口座」のようなハイブリット方式で管理している人はわずか2人だけでした。“お金の管理はなるべくシンプルに”というスタンスが見て取れます。
「共通口座」の名義はどちらにしていますか?
null「共通口座」といっても、夫婦が共同名義で銀行口座を開設することは基本的に認められておらず、個人名義での開設が原則です。
それでは、「共通口座」の名義は妻か夫、どちらにしているのでしょうか? 共通口座で夫婦のお金を管理していると回答した50人(男性31人、女性19人)に聞いてみました。

夫名義・・・76%(38人)
妻名義・・・24%(12人)
その結果、「夫名義」が多数派であることが分かりました。
あくまで予想ではありますが、女性は出産などで収入が変動する可能性があるため、口座管理は収入が安定している方ということで、「夫名義」を選択しているのかもしれません。
では具体的に、「共通口座」での家計管理にどのようなメリット・デメリットを感じているのでしょうか?
「共通口座」で家計管理することのメリットは?
null「家計の管理がしやすいと思います」(37歳女性/主婦)
「あちこちにお金があると管理しづらいので」(42歳女性/主婦)
「互いの収入には差があるので、毎月収入の50%入れると決めることで、夫婦間の支払いの不公平がなくなるかなと思う」(54歳女性/主婦)
「お互いのお金の価値観が合わせられる」(56歳男性/その他)
「隠し事が嫌いだから。お互いが金を管理していた方がいい」(61歳男性/営業・販売)
「夫婦のお財布は一緒なので、一体感が強くなる」(53歳女性/総務・人事・事務)
もっとも多かったのが、「家計が管理がしやすい」との声でした。家賃・水道光熱費などの支出が複数の口座をまたがないため、家計がクリアでコントロールしやすいと感じるようです。
また、夫婦間のお金の価値観のすり合わせにも一役買っているよう。家計の見える化により協力体制がとりやすく、一体感が育まれるようです。さらに、いくら口座に入れるかのルール次第で、どちらかに負担が偏ることを防ぎ、公平性が保ちやすいとの声も聞かれました。
こうした声から、「共通口座」を使う方は、“夫婦間の信頼”や“家計の透明性”を重視している様子がうかがえます。
「共通口座」で家計管理することのデメリットは?
null「離婚沙汰になったときに揉めそうなことくらいかな?」(42歳女性/主婦)
「個人口座から共通口座にお金を振り分けるのに、手数料がかかること」(21歳女性/学生・フリーター)
「相手の使いすぎを防ぎにくい」(51歳男性/その他)
「小遣いが足りない時、頼むのが面倒」(68歳男性/その他)
「お金の使い道がバレやすい」(48歳男性/公務員)
デメリットも聞いたところ、「特にない」という回答が最多。次いで多かったのは、別居・離婚・死別といったもしもの時の財産分与が大変そう……というもので、管理に関して不満をもっている人はそう多くありませんでした。
とはいえ、個人の資産が貯めにくい、好きなようにお金を使いづらい……といった不満の声はちらほら。家計の見える化はメリットである反面、時としてやや不便と感じる面もあるようです。
以上、共働き夫婦の家計の管理方法、とりわけ「共通口座」をもっている方に注目してのアンケート結果をお届けしました。
「共通口座」において不満の声は少ないというアンケート結果ではありましが、どのようなやり方であっても、メリット・デメリットは存在します。夫婦で検討し合い、“我が家の最善の管理方法”でしっかりと家計管理していけるといいですね。













