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【マニア直伝】売るなら「メルカリ or ヤフオク」どっち?上手な使い分けを6つのポイントで解説!

使わなくなった洋服や日用品を手放す方法として、フリマアプリやネットオークションがあります。ですが、いざ売ろうと思ったとき、フリマとオークションのどっちを使うのがいいか……悩んだことはありませんか?

そこでこの記事では、フリマアプリ・ネットオークションの専門家として活躍する川崎さちえさんに、「メルカリ」と「Yahoo!オークション」を例に、それぞれの使い分けのポイントを教えていただきます。

自分が売るなら…?「メルカリ」と「Yahoo!オークション」の仕組みの違い

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こちらは「メルカリ」の画面。基本的には、出品者が提示した価格で購入するシステムです。

こんにちは、「フリマアプリ」や「ネットオークション」のアドバイザーをしている川崎さちえです。それぞれ多くの人が使っているサービスですが、どのようにして使い分けたらいいのかは、判断が難しいかもしれません。

「買う側」か「売る側」かによっても使い分けの基準が変わってきますが、今回は「自分が売るケース」に絞って見ていきます。まずはこの2つの違いを簡単におさらいしておきましょう。

今回例にする「メルカリ」はフリマアプリ、「Yahoo!オークション」はネットオークションで、それぞれ仕組みに違いがあります。

「メルカリ」の場合、出品者が提示した価格ですぐに購入することができます。値下げ交渉で価格が下がることはありますが、価格が上がることはないと思ってよいでしょう。

一方「Yahoo!オークション」は、商品をほしいと思うユーザーが入札をしていくので、出品価格(出品した時のスタート価格)よりも値段が上がっていくのが一般的です。

(※「Yahoo!オークション」には「フリマ(定額)形式」で出品する機能もありますが、今回は「オークション形式」の場合を考えていきます。)

また出品者が支払う手数料については、「メルカリ」も「Yahoo!オークション」も販売価格の10%(税込)で同じです。ただし、送料については「メルカリ」では送料込の出品が一般的なのに対し、「Yahoo!オークション」では送料別で出品されることが多いです。

このような仕組みを踏まえつつ、「メルカリ」と「Yahoo!オークション」の使い分けについて、「特に大事にしたいのは何か」という視点で6つのポイントに分けて見ていきましょう。

ポイント1:少しでも高く売りたい→【ヤフオクがおすすめ】

メルカリは出品時に販売価格を設定します。その価格で買ってください!ということなので、それ以上価格は上がっていきません。でも出品物を少しでも高く売りたい場合、Yahoo!オークションならユーザーが入札をしてくれて価格が上がっていきます

出品者が考えていた以上に価格が上がることもあるので、期待を込めて出品することもできそう。

また、これまで出品されていないようなレア商品は、販売の相場がわからない場合も少なくありません。データがないのでメルカリでは価格を決めるのが難しいですが、Yahoo!オークションならユーザーが決めてくれます。

一方でスタート価格のままで落札されることもあり、出品者が損をした気持ちになる場合もあるのも事実です。「この値段以下では売りたくない」という基準があるなら、それをスタート価格に設定するか、メルカリで販売価格を指定して出品するのがいいでしょう。

ポイント2:まとめて売りたい→【ヤフオクがおすすめ】

メルカリでもYahoo!オークションでも「まとめ売り」の商品はたくさんあります。でも出品者によってまとめる商品の数や状態が異なるので、値付けが難しいのです。ここは出品者の大きな悩みと言えますね。

特にメルカリの場合、基本的には販売価格での購入が前提なので、高すぎると売れず、逆に安すぎると出品者が損をした気分になってしまいます。

そんな時にありがたいのがYahoo!オークションの入札というシステム。商品がほしいと思うユーザーが予算内で入札をしてくれて、価格が上がっていくため、値付けの難しい「まとめ売り」でも気軽に出品しやすくなります

Yahoo!オークションでは1円からスタートができるので、例えば1円で出品をしてユーザーが入札で価格を上げてくれるのを待つのもテクニックの1つになってきます。

相場がわからないものは、あえて「ヤフオク」で1円からスタートしてみるのもアリ!

ポイント3:すぐに売りたい→【メルカリがおすすめ】

使わないものを売るのにそれほど時間をかけられないような場合には、メルカリで価格設定を抑えめにして出品することで、スピーディな購入を狙うのもよさそうですね。メルカリは出品したその時からユーザーなら誰でも購入できるので、商品によっては秒で売れることも。

Yahoo!オークションでは出品時に出品をしている日数を決め、基本的にはそのタイミングが来るまで出品が続きます。出品日数を短くし、最短でその日に終了させることも可能ですが、それではオークション形式にする意味がなくなってしまいます。

オークション形式のメリットは、多少時間がかかるものの、複数のユーザーが入札をしあって価格を上げてくれるというところにあるので、急いで売ってしまいたい場合にはメルカリを活用するのがよいでしょう。

ポイント4:同じタイミングで発送したい→【ヤフオクがおすすめ】

メルカリでもYahoo!オークションでも、商品が売れたら梱包して発送することになります。発送はコンビニや郵便局などからできますが、タイミングがバラバラでは何度も足を運ぶことになって発送が面倒に感じるもの。

メルカリではいつ購入されるかわからないので、発送のタイミングがわかりづらいですが、Yahoo!オークションは出品物の終了日を同じにすれば、発送のタイミングが同じになることが多いです。

Yahoo!オークションでも落札者が支払いをした後の発送になりますが、多くのユーザーは落札が決まってから支払い手続きをするまで、時間をかけない傾向にあります。筆者の経験上、落札直後や翌日になることが多いので、発送のタイミングを同じにしやすいのです。

ポイント5:手早く出品したい→【メルカリがおすすめ】

商品を出品する場合、手間に感じるのが商品説明の入力ではないでしょうか。何を書いたらいいのかわからないという悩みもありますし、入力に手間と時間がかかってしまうこともあります。この商品説明の手間を省けるのが、メルカリの「かんたん出品」です

商品写真は必要ですが、他は商品名・カテゴリー・商品の状態・販売価格の4つを入力するだけで、出品が完了してしまう機能。面倒な商品説明が不要なのです。

Yahoo!オークションでは商品説明は必須ですから、この違いをうまく活用するならばメルカリの方が使いやすいという判断もできそうですね。

ポイント6:潔く諦めるタイミングをつかみたい→【ヤフオクがおすすめ】

メルカリやYahoo!オークションに出品しても、必ず売れるとは限りません。売れない場合には、出品を取り下げることになりますが、実はこのタイミングの判断が難しいのです。出品した以上、「もうちょっと待ってみよう」と思ってしまうからですね。

特にメルカリでは、出品期間をシステム的に決めることができないので、出品しっぱなしになってしまうことも。それを防ぐならば、出品期間が決まっているYahoo!オークションの方が、諦めがつけやすいと筆者は考えます。出品して入札がなければ潔く処分する。最初にそう決めてから出品することも可能ですよね。

 

メルカリとYahoo!オークションでは、出品の仕方はほぼ同じ。また手数料も同じなので、今回紹介したようなポイントを意識しながら使い分けてみてはいかがでしょうか。

もちろん、人それぞれ考え方には違いがあります。大切なのは、商品や自分に合ったやり方を選び、納得できる形で次の持ち主のもとに送り出すこと。負担に感じずに済むような形で、楽しく活用していきたいですね。

川崎さちえ
川崎さちえ

フリマアプリ・ネットオークションガイドとして、NHK「あさイチ」、フジテレビ「ノンストップ」などの情報番組に多数出演。『節約の達人 川崎さちえの ポイ活+クーポン+メルカリ スマホでおトク術』(インプレス)などの著書や、記事の執筆も手がける。

2003年、夫が子育てをするために、突然会社を辞める。翌月からの給料が0円になり、家にいながら、しかも空いた時間でできるオークションを開始する。ネットオークション歴20年以上、フリマアプリ歴10年以上の経験で培った独自の効率的な利用方法を発信し、オークションやフリマアプリの魅力を伝えている。

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