子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア

なぜ?光熱費の節約に後悔の声も。貯蓄上手な貯金1,000万以上の人に聞く、効果がなかった節約術

ここ最近の物価高騰により、なかなか思うように貯金ができなくて悩んでいる人も多いと思います。余裕のない中で貯蓄額を確実に増やしていくためには、ムダのない効果的な節約術を実践することが大切。効果のない節約術では、頑張ってもあまり貯金ができないので意味がありません。そこで『kufura』では、貯金が1,000万円以上ある男女175人にアンケートを行い、「今までにやって後悔した、あまり効果がなかった節約術」を聞いてみました。

家計簿をつけるなどの細かいお金の管理

null

「家計簿をつけること。それほど大きな効果も感じられなかったし、預金通帳でお金の流れを把握するほうが楽でよかったです」(49歳・男性/学生・フリーター)

「家計簿をきっちりつけること。どうしても端数が合わずイライラして続きませんでした。ある程度余裕をもったざっくりした予算で管理するほうが、意外と上手くいく感じがします」(61歳・女性/デザイン関係)

「頑張って家計簿をつけても、結局必要なものは購入するしかないので、あまり意味なし。ムダな労力を使っただけでした」(70歳・女性/総務・人事・事務)

「小銭とお札の財布を分けること。お札を崩したくないという気持ちをしっかり持っていれば、それなりの節約効果はあるものの、買い物のときはいちいち財布を2つ出さなければならないため、すごく面倒で後悔しました」(40歳・男性/その他)

「使う費目ごとに現金を封筒に分けて入れ、その費目の封筒から支払うといったお金の管理方法。手間が多い割にそれほど節約にはつながらず、ただただ時間のムダでした」(59歳・男性/会社経営・役員)

家計簿をつけるなどして出費を細かく管理するのは、ムダ遣いをなくして節約するための基本のような気がしますが、細かいお金の管理イコール節約につながるということではない様子。家計簿をつける、お金を使う費目ごとに分けておくといった管理方法は、手間や時間がかかる割には思うほど節約効果がないため、ムダだと感じる人が多いようです。

電気代や水道代など光熱費の節約

null

「電気代を抑えるために、夏にエアコンの利用を控えていたら、熱中症になってしまい、すごく後悔しました」(62歳・男性/会社経営・役員)

「オール電化なので、料金が安い深夜料金の時間帯に掃除や洗濯、料理などをして節約しようとしましたが、その分夜ふかしになって睡眠不足になりました」(70歳・女性/主婦)

「光熱費の節約。細かくやり過ぎて気持ちがギスギスして辛くなり、やったことを後悔しました」(32歳・女性/弁護士)

「電気代を節約するために、家の電球をすべてLEDに変えましたが、効果がよくわからないし、LED電球が高かったので元が取れていない気がします」(62歳・女性/主婦)

「水道代の節約。そもそも基本料金が高いので、水を使っても使わなくても料金はあまり変わりませんでした」(62歳・男性/その他)

「水道代の節約を心がけたものの、そのことで妻と言い合いになったし、あまり節約効果もなかったため、やらなければよかったと思いました」(34歳・男性/総務・人事・事務)

節約術の1つに光熱費の節約がありますが、これもあまり効果がないという人が目立ちました。特に電気代については、冷暖房器具の使用を控える、こまめに電源を消すなどする人が多いようですが、体に不調をきたして病院にいく羽目になったり、意識の違いから家族間で喧嘩になるなどマイナス面が多い割に、節約効果を実感することができないとのことでした。

まとめ買いや特売品の購入などによる食費の節約

null

「野菜のまとめ買い。野菜価格高騰の際、節約のためにまとめ買いをしましたが、使い切れずにキャベツやレタスが傷んでしまい、逆にムダ遣いになってしまいました」(73歳・男性/その他)

「食料品のまとめ買いは、それほど大きな節約にならないし、家にストックがあるとついつい食べ過ぎてしまうので、自分には向かない節約術でした」(44歳・男性/その他)

「特売品など、食材のまとめ買いは節約に効果なし。ムダな物を買わずに、本当に使うものだけを厳選して買うほうが、最終的には節約になります」(58歳・男性/コンピュータ関連技術職)

「食べたいものを買わずに我慢すること。効果がそれほど大きくないし、そもそもすべてにおいてやる気がなくなってしまうので、全然いいとこなしです」(56歳・男性/その他)

「食費を節約するには、外食をやめるのがいちばんだと思います。ただし、外食をまったくしないと、日々の生活がつまらなくなってしまい、結局はいつものペースに戻って外食をしてしまうため、節約術としては正直難しいと思います」(70歳・男性/営業・販売)

「1人暮らしのときに、節約のために自分で弁当を作って会社に行っていましたが、手間がかかる割には、あまり節約できませんでした」(63歳・男性/会社経営・役員)

食費の節約もかなり効果がありそうですが、これもNGという人がたくさんいました。安いからといって安易にまとめ買いすると、食品が傷んでしまったり、あるだけ食べてしまったりして、逆にムダ遣いになることも。また、食べたいものや外食をすべて我慢してまで節約するのは、ストレスがたまって長続きしないので、効果的な節約術とはいえないようです。

セール品を衝動買いしたり安い品物などを買う

null

「セールでの買い物。安いと思って、かえってムダなものまで買ってしまいがちになるので、節約効果はまったくありません」(46歳・男性/その他)

「半額商品など、それほど欲しくないものでも値段につられて衝動買いしてしまうと、結局は余分な出費になってしまって、後悔することが多いです」(76歳・男性/その他)

「節約のために、買い物の際に安いほうの商品を購入すること。品質が微妙で、結局すぐに使うのをやめて廃棄することになるので、ムダ遣いだなと思います」(67歳・男性/その他)

「チラシをチェックして、わざわざ安い店まで買い物に行くこと。値段の比較などに時間がかかる割に、大した効果はありませんでした」(62歳・男性/フリーター)

「以前は同じものを買うにも、節約のためにわざわざ安い店を探していましたが、労力を使う割には、月額でさほど差がないのでやめました」(68歳・男性/総務・人事・事務)

「遠くにある特売スーパーでの買い物。そこまで行くガソリン代を考えたら、結局出費はあまり変わらないし、安いと思って余計な物まで買ってしまったりするので、節約効果はまったくありませんでした」(60歳・男性/営業・販売)

節約のために、セール品や安価な商品を買うことも多いと思います。ですが、セールだと必要ない物まで買ってしまったり、安価な品は使い勝手が悪くて結局買い直す羽目になるなど、ムダな買い物になってしまいがち。また、ネットやチラシなどで商品が安く買える店を探すというのは、探す時間や遠い店まで買いに行く手間を考えると、節約効果はあまりないとのことでした。

ほかにはこんな節約術もあまり効果がなかった!

null

「節約のために、ポイントやクーポンをせっせと貯めたり使うこと。いろいろ頑張っても最終的には支出に大きな差は出ないので、それよりもムダ遣いせず、買ったものを大事に使うようにしたほうが、上手に節約できる気がします」(71歳・女性/その他)

「なんでも節約しようとするのは、無理があって長続きしないのでダメ。ポイントをいくつかに絞ったうえで、節約に取り組むことが大切だと思います」(77歳・男性/その他)

「欲しいものを我慢して貯蓄に回すこと。結局、ストレスがたまってムダ遣いするようになってしまったので、一定額が貯まったら自由に使うことにしました。そのほうがストレスがなく、私的にはお金をスムーズに貯めることができました」(49歳・女性/主婦)

「高いコンビニにはできるだけ近づかないという節約術に共感して実践したものの、全然利用しないのは不便でストレスにもなり、現実的ではありませんでした。節約のためには、適度に利用して、買うものを見極めることが大事だと思いました」(51歳・男性/その他)

ほかにも、効果が感じられなかった節約術はいろいろ。効果がまったくないわけではないものの、手間がかかる割に得られる効果が少なかったり、ストレスがたまってしまうような節約術は、よく言われる節約術であってもおすすめではない様子。必要な物をしっかり見極めてムダ買いはしない、無理のない範囲で節約するというのが、大切なポイントのようです。

いかがでしたか? 一般的に節約術としてよく知られているものでも、実は意外と効果が感じられないというものも少なくないようです。貯蓄上手な貯金1,000万円以上の人たちが実感した、効果のない節約術をきちんと押さえたうえで、上手に節約をして、貯金を増やしていきましょう。

土田奈々子
土田奈々子

フリーライター。2011年よりイギリス在住。渡英前は出版社に勤務し、金融機関向け専門誌やマタニティ&ベビー誌の編集に携わる。現在は、ウェブを中心に女性向けの記事を数多く執筆。得意ジャンルは、妊娠・出産・育児や女性の健康、海外生活事情など。プライベートは、田舎の小さな村で日英バイリンガル育児に奮闘する二児の母。自分自身の働く主婦としての目線、子育て中の母としての目線を大切にしながら記事を書いていきます

pin はてなブックマーク facebook Twitter LINE
大特集・連載
大特集・連載