野菜もたっぷり食べられる!「ちゃんちゃん焼き」
nullこれまで、鮭の切り身を使用したメニューは「ホイル焼き」「ムニエル」をご紹介しました。今回の「ちゃんちゃん焼き」は、たっぷりの野菜の水分で魚を蒸し焼きにするので、鮭がふっくら柔らかに仕上がるのが特徴です。
今回使ったフライパンはこちら

直径26cmのテフロン加工のフライパンと、蓋を使用します。
【材料】(2人分)
生鮭(切り身) 2切れ
キャベツ 1/4玉(約300g)
にんじん 60g
しめじ 1パック
玉ねぎ 1/2個
バター 10g
<下味>
塩 少々
こしょう 少々
<合わせ調味料>
味噌 大さじ2
酒 大さじ1
みりん 大さじ1
砂糖 小さじ2
【コツ1】下処理は塩をふって臭み取り
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鮭の切り身に付いた水分は臭みの原因になるので、まずはペーパーで拭き取り、そのあとに塩をふります。
今回は味噌で味付けするので、塩味が強くならないよう、塩は臭み取りのために軽くふるだけにします。

10分ほどおくと、塩の浸透圧でうっすら水分がにじみ出てきます。この水分と一緒に臭みも出てくるので、身が崩れないようにペーパーで優しくトントンと拭き取ってください。最後にこしょうをふります。
【コツ2】水分のある野菜で蒸し焼きに
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キャベツはざく切りに、にんじんは短冊切り、しめじは小房に分け、玉ねぎは1.5cm幅のくし形切りにします。
ちゃんちゃん焼きは鮭と野菜を一緒に蒸し焼きにして作る料理。野菜の水分が蒸気となり、鮭にも火が通りやすくなります。キャベツやもやしなど、水分の多い野菜を1〜2種類入れてください。ただし、入れ過ぎは水っぽくなる原因にもなるので、注意! 野菜を増やしたいときは、調味料も増やすようにします。
ほかにも、彩りのいいパプリカやピーマン、薄く切ったじゃがいも、缶詰のコーンなども鮭の旨味と味噌の風味に合って、おすすめです。
かたい野菜は薄く切るなどし、一緒に蒸し焼きにする鮭に火が通り過ぎないようにしましょう。カット野菜をうまく使ってもいいですね!
【コツ3】調味料はあらかじめ合わせて、味ムラ防止
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溶けにくい味噌は、あらかじめ酒、みりん、砂糖と合わせておきます。これで、フライパンにまんべんなく加えられ、味ムラを防ぎます。
甘めの味付けで人気のちゃんちゃん焼きですが、味噌の塩分や、好みでみりんや砂糖は加減してOKです。
【コツ4】鮭は焼き色を付けて香ばしく&臭みをなくす
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最初に下処理した生鮭は、野菜を入れる前にバターで両面こんがりと焼き色を付けます。こうすることで、香ばしさが加わり、生臭さも減ります。
バターは熱したフライパンに入れると焦げるので、バターを入れてから中火にかけ、半分くらい溶けたら、鮭を皮目から焼きます。

先に焼く面の方が均一な焼き色が付きやすいため、盛り付け時に上になる面から焼きましょう。

ここでは火が通らなくてOK! 両面焼き色が付いたら、一旦取り出します。
【コツ5】蓋をしてふっくら蒸し焼き
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フライパンに野菜を広げ、取り出しておいた鮭の皮目を上にして置きます。

合わせておいた調味料を回しかけたら、蓋をして中火にかけます。焦げないよう、時々様子を見ながら7〜8分加熱し、火が通ったら完成です。蓋をすることで、野菜の水分が蒸気になり、鮭がふっくらと蒸し上がります。

もしも、野菜から水分が多く出てしまっていたら、蓋を外してから強めの中火にかけて水分を飛ばしてください。
仕上げに七味唐辛子をふってもおいしいです。

今回は「鮭のちゃんちゃん焼き」の作り方をご紹介しました。蒸し焼きするには蓋付きのフライパンがぴったり! 冷蔵庫の残り野菜や、カット野菜を使って手軽に作ってみてくださいね。

料理家・フードエッセイスト。
大学卒業後、広告代理店で営業として勤務。大手料理教室講師を経て、兵庫県宝塚市にて料理教室主宰。その後拠点を東京に移し、料理家活動を開始。旬の野菜を使ったおばんざいを得意とする。
レシピ開発、フード関連のエッセイやコラムの執筆のほか、イベントやテレビショッピング、企業Instagramへの出演、司会進行など幅広く活動。
著書「カラダよろこぶ オイルおにぎり」(辰巳出版)
Instagram:@erikocookingsalon
ブログ:https://eriko-kanda.com/