「春巻きの皮」は、一度開けると乾燥しやすい
nullこんにちは! 食いしん坊と健康オタクが相まって……ついには、老体に鞭を打ちながら管理栄養士になってしまったフリー編集者兼ライターの川越光笑(あきえ)です。
突然ですが、ご家庭に数枚余っている春巻きの皮はありませんか?
一度袋から出した春巻きの皮は、乾燥しやすくカピカピになりがち。できるだけ早めに消費するのがベストです。そもそも春巻きの皮の原材料は小麦粉がメイン。実際に小麦粉と水、塩と油さえあれば自宅でも作ることができます。
次に保存の仕方です。小麦粉の加工品である春巻きの皮は、放置していると水分が蒸発しやすくデンプンの老化(β化)といって硬くなる性質があります。そのため、冷凍庫で一気に凍らせた方が鮮度を維持できます。
使いかけは袋から出さずに切り口をしっかりテープなどで留めるか、またはラップで全体を包んでから冷凍用保存袋などに2重に入れて冷凍庫へ。その際、できるだけ空気を抜くのが正しい保存法。保存の目安は2~3週間です。
生でも食べられるタイプも
null春巻きの皮は加熱調理済みのものが多く、その場合は生で食べることができます。
パッケージに「そのままでも食べられます」と記載しているメーカーも。
ただし、生タイプなど「加熱調理用」と書かれている商品は、火を通してから食べましょう。
表と裏はあるの?
null一般的にザラザラした面が「裏」で、ツルツルとした面が「表」とされる場合が多いですが、結局のところ指定はないとか。
ただ、ザラザラとした面に具材をのせ、光沢のある面を外側にした方が仕上がりが美しいという利点があるようです。
【参考】モランボン公式サイト
余った「春巻きの皮」を簡単活用!レシピ3選
nullなんちゃって「北京ダック」
北京ダックは、アヒル肉を丸ごと炉で焼く中華料理。本場・中国ではカオヤーピンという皮で包んで食べるのが定番。カオヤーピンは、春巻きの皮と同じく小麦粉が主原料のため、春巻きの皮で代用ができます。
北京ダックは甜面醬(テンメンジャン)をつけて食べるのが主流ですが、ここでは家にある調味料を“混ぜるだけ”のタレで、すぐに作れるレシピをご紹介!
【材料】(人数分に合わせてご用意ください)
・春巻きの皮・・・適量
・豚バラ肉、きゅうり、かいわれ大根、赤パプリカなど・・・各適量(好みの具でよい)
<味噌ダレ>(作りやすい分量)※すべて混ぜ合わせる。
・味噌(好みの味噌)・・・大さじ1
・砂糖・しょうゆ・ごま油・・・各小さじ1
【作り方】
(1)春巻きの皮は、4等分に切る。
(2)きゅうりと赤パプリカは細切り、かいわれ大根は根元を切り落とす。豚バラ肉は、油をひかずにフライパンで焼く。
(3)(1)に(2)をのせ、混ぜ合わせた味噌ダレを適量つけて巻く。
あくまでも北京ダック風なので、肉は余っているお肉でOK。
そもそも小麦粉製品である春巻きの皮は炭水化物なので、たんぱく質の肉やカリウムたっぷりの生野菜と合わせることでバランスの良い惣菜パンのような存在に。発酵調味料である味噌を使った自家製ダレもポイントです。好みの野菜や肉、味噌ダレをのせて巻けばお子さんでも食べやすくなります。
クリスピーピザ風 ハーフ&ハーフ
餃子の皮でピザを作る方は多いですが、皮のサイズが小さいので具をのせるのが大変だったりしませんか? 春巻きの皮は大判なので1枚でハーフ&ハーフのピザを楽しむことができますよ。
【材料】(ピザ1枚分)
・春巻きの皮・・・2枚
・ピザソース・・・適量
・缶詰のやきとりやコーンなど、好みの食材
・ソーセージ・・・適量
・ピーマンや玉ねぎなど余った野菜
・刻み海苔・・・あれば適量
【作り方】
(1)春巻きの皮を2枚重ねます。
(2)半分にピザソースを塗って玉ねぎ、ソーセージ、ピーマンをのせる。
(3)もう半分にはソースは塗らず、缶詰のやきとりとコーンをのせる。
(4)ソーセージベースにチーズをのせ、やきとりベースにマヨネーズをしぼる。
(5)トースター230℃で3~4分ほど焼く(※メーカーによって焼き加減などが異なるため目安)。
チーズがとけたら完成。焦げやすいので加減を見ながら焼きましょう。
やきとりバージョンの方には、刻んだ海苔を散らすと和風味が増してオススメ!
バナナ&チョコのクレープ風
春巻きの皮は、スイーツだって作れちゃいます。好きな果物と、少しだけ残った板チョコさえあれば、果物のクレープ風もあっという間。旬の果物でミネラルとビタミンをたっぷり摂取すれば、乾燥しがちな季節の肌荒れ対策もできて一石二鳥ですね。
【材料】
・春巻きの皮・・・適量
・余った果物・・・バナナ、キウイフルーツ、りんごなど好みのフルーツ
・板チョコレート・・・適量
【作り方】
(1)春巻きの皮は三角形に4等分に切る。
(2)輪切りにしたバナナと板チョコレートをのせる。バナナ以外のフルーツでもよい。
(3)フライパンで1分ほど中火で焼いてチョコレートが溶ければ、できあがり。
※皮に焼き目はつかないので白いままですが、バターなど油脂で焼けば焼き色がつきます。
春巻きの皮のポテンシャルって意外と高いことが伝わりましたでしょうか。
ぜひ余った春巻きの皮を活用して、アレンジ料理を試してみてくださいね。
たべごとライター・編集者・管理栄養士。
「ヒトは食べたもので体がつくられる」をモットーに“食と健康”をライフワークとする。日本の食文化に関心が高く、著書に『おにぎり~47都道府県のおにぎりと、米文化のはなし~(グラフィック社刊)』がある。現在は、管理栄養士ライターとして二足の草鞋を履いて活動中。