混ぜる、刻む、こねる…マルチに活躍!
こんにちは。料理家・フードコーディネーターとして、レシピの考案、撮影のコーディネート、調理などの仕事をしています、両角舞です。前回の「バルミューダ ザ トースター」に続き、今回はブラウンの「ハンドブレンダーマルチクイック9」をお試しさせていただきました!
ハンドブレンダーって本当に便利ですよね。我が家も既に1台持っているのですが、スムージーやポタージュスープ、離乳食などに大活躍しています。ハンドブレンダーを買う前はミキサーを使っていましたが、重いし場所も取るし洗い物も多くて……。使うのが億劫になることもありました。
我が家のハンドブレンダーはシンプルなものですが、この「ブラウン マルチクイック9 ハンドブレンダー MQ 9075X」は、基本的なブレンダーとしての機能のほかに、フードプロセッサー機能&数種類のカッターツール、そして泡立て器も付いた多機能なタイプ。1台で「つぶす・混ぜる・泡立てる・刻む・スライス・せん切り・こねる」の7役ができるというんです! ワクワクでお試しスタートです。
ハイパワーだけに本体は大きめサイズ
手で持つとこのような感じです。大きさは41cmと少し大きめ。太さは7cmで、女性でも握りやすいサイズ感です。
重量は1kgあるので、ずっと持っていると多少疲れてくると思いますが、パワフルな攪拌力が売りなので長時間握り続けるようなケースは想定されていないのだと思います。取扱説明書にも60秒以上を超えて連続運転をしないように記載されていました。
スライスもできるフードプロセッサー
フードプロセッサーのパーツたち。専用のボウルにカッター、こね機能が使えるこねベラ、スライサー、太めと細めの千切りツールが付いています。
この製品は500Wの強力なモーターを搭載した最上位モデルとのこと(アボカドの種やコーヒー豆も粉砕できるそう!)。それに加えてこれだけのアタッチメントが付いているのはお得感があって嬉しいです。
安全対策はしっかり
大きな特徴として本体上部にスイッチロック機能がついています。危険防止のためロックを解除しないと刃が回転しない設計です。ハンドブレンダーはうっかりスイッチを触ってしまいケガをすることもあるので、特にお子さんのいる家庭では安心の機能ですね。
握る強さで回転速度を調節可能
スイッチを押す力の加減で回転速度を調節できるのも便利な機能です。スイッチを弱めに握ると食感を残した仕上がりに、強めに握るとなめらかな仕上がりにと調整が可能。液体など飛び散りやすいものは初めは低速で攪拌し、周りが汚れるのを防ぐなどの使い方ができます。
実際に調理に使ってみました!
(1)ブレンダー機能でポタージュ
早速ブレンダーを使ってポタージュスープを作ってみました。耐熱素材なので具材を煮込んだ鍋に直接ブレンダーを入れて撹拌できるのがありがたいですね。
混ぜているときには見えませんが、撹拌しながらブレンダーの刃の部分が上下する「アクティブブレードテクノロジー」という機能のおかげで、より早くなめらかに混ぜることができます。鍋の中の食材がみるみる吸い込まれて滑らかなペースト状になっていく様子は、気持ちが良いくらい!
まだ固形の物を潰し始める時、ブレンダーによってはガタガタと衝撃があったり、そのせいで飛び散ってキッチンや洋服が汚れたりということがありましたが、これは全く衝撃を感じませんでした。しかも短時間でできるのに滑らかさが格段に違います。ハイパワーモデルの威力を実感できます。
カリフラワーのポタージュスープがあっという間に完成です。これまで、ポタージュのざらつきが気になる時は漉し器で漉していましたが、今回はブレンダーだけでとっても滑らかにできました!
(2)スライサーとしても使えるフードプロセッサー
ボウルにカッターをセットすればみじん切りが、ホルダーにツールをセットすればスライスや千切りができます。ツールの付け替えも簡単です。時短調理をしたい時には心強い味方ですね。
右が玉ねぎのみじん切り、左がスライスです。どちらもあっという間にできました。これはかなり助かります。
ただ、みじん切りは玉ねぎの繊維がつぶれ気味で水分が滲むような仕上がりです。カレーやスープにするなら問題ないですが、玉ねぎの食感を残したいサルサソースなどの料理には向かないかもしれません。
スライスも若干ムラがあり、つぶれ気味な部分も混ざっていました。こちらも炒めたり煮込む分には問題ありませんがオニオンスライスとして食べるには選り分けが必要でした。
マニュアルには玉ねぎをスライサーに投入する時の切り方や向きも指定されています。あとはスイッチを押す力や玉ねぎの大きさなどにも影響されるかもしれません。
(3)手を汚さずハンバーグが作れる「こね機能」
「こね」も気になっていた機能のひとつ。ひき肉を使ってハンバーグを作りました。さきほどみじん切りにしたたまねぎも炒めてから投入します。
ハンバーグはまずひき肉と塩をよくこねて、粘りが出てきたらその他の材料を混ぜてこねていくので、いちいち手を洗って拭いて、調味料の蓋を開けて……という作業をはさむのが面倒でした。
フードプロセッサーなら手が脂で汚れないので次々に作業が進んで快適です。手でこねるより滑らかで均一に混ざりました。
ハンバーグのタネ自体が滑らかなので成形する時もきれいに丸まりました。表面に亀裂が入ると焼いている間に肉汁が逃げやすくなるのですが、今回は全く亀裂が入らず肉汁たっぷりな仕上がりに!
しかもとっても口当たりが滑らか、今話題の飲めるハンバーグのような柔らかさです。今回のお試しの中で一番感動した仕上がりでした。
肉だけではなくパン生地もこねられるそうです。これはハイパワーだからこそ。ぜひ試してみたいと思いました!
(4)小回りがきいて便利な泡立て機能
泡立て器も使ってみます。今回はパンケーキに添えるホイップクリームを作ります。
付属の計量カップは円筒状なので羽根にしっかりとクリームが当たります。スムージーなども、ブレンダーとこのカップを使えば1人分が楽に作れそうですね。
普通のハンドミキサーは羽根が2個ついているのである程度液体の量がないとうまく泡立てられないのですが、この泡立て器とカップの組み合わせはちょっとだけホイップを作りたい時にすごく便利でした!
これ1台で本当に“マルチ”に活躍してくれる!
良かった点については使いながらご説明しているので、ここでは使ってみて気になった点を。
・コードが短め?
コードの長さは1.2m。少し短めなので、キッチンのちょうど良い場所にコンセントがない場合は作業の時に移動しなくてはならず大変かもしれません。
・スイッチロックがちょっと面倒
安全機能としてのスイッチロックですが、一度スイッチから指を離すとその都度ロックがかかるので、慣れるまでは少し煩わしく感じます。
・収納に工夫が必要?
パーツやアタッチメントがたくさんあるので多少収納スペースが必要です。フードプロセッサーのボウルの中に細々したものを入れてまとめられると良いなと思い試してみましたが、蓋が閉まらなくなり無理でした。
付属のレシピブックではバスケットやクリアケースに入れて見せる収納をおすすめしていました。使用頻度が高ければその方が楽に出し入れできそうですね。
気になる点があるとはいえ、これ一台で毎日の料理が格段に楽になるのは間違いなし! 餃子やお好み焼きに入れるキャベツの大量のみじん切りも楽々です。細かい食材がまな板からはみ出して散らかるストレスもありません。
千切りも太さが選べるのが嬉しいですね。きんぴらごぼうやにんじんしりしりなどを作る際は、粗い断面の方が調味料が馴染みやすいので包丁で切るより美味しくできます。
ほとんどのパーツが食器洗い機に入れられるのも嬉しいポイントです。
私はミキサー、フードプロセッサー、ハンドブレンダー、ハンドミキサーと数種類の調理家電を持っていますが、とにかく場所を取るし洗い物も多くなり面倒に感じる時があります。これ一台あれば全ての機能をまかなえてしまうのはとても魅力的! 料理の幅を広げてくれる家電だと思います。
少し手をかけたお料理に挑戦したい方、忙しいけど手作りのごはんを作って食べたい方、できるだけ手間を省いて時短調理を目指したい方にはおすすめできる一台です。
両角 舞(もろずみ まい)
フードコーディネーター/タイ料理研究家/漢方スタイリスト。
料理人として10年間修業を積んだ後、フードコーディネーターに転身。企業のレシピ開発や撮影スタイリングなどを多数手がける。そのほか、テレビ番組のコーディネーター、タイ各地でのレストラン立ち上げに際してのメニュー考案や調理など。現地での経験を活かし料理教室や料理イベントを主催。漢方スタイリストの視点から作る薬膳も得意とする。