リサイクル用のプラスチックごみ、どうして洗わないといけないのか?
null食品トレイやお菓子のパッケージ、インスタントヌードルの容器など、暮らしの中で出てくるプラスチック製品のごみたち。これらは地域によって異なりますが、プラスチック資源ごみとしてリサイクルができます。
しかし、ただ分別して資源に出すだけで満足している人はいませんか? リサイクルに向けて資源に出すごみは「軽く洗っておく」ことが推奨されています。
その理由を滝沢さんに聞きました。
リサイクルに向けて、プラスチック製品の洗う目安は?
null食べものや飲料が残ったままで資源に出すと、
- ごみ清掃車の中で汚れがほかの綺麗なプラスチックごみにもうつってしまう
- リサイクル工場でのにおいの原因になる
- リサイクル工場に虫が出てしまうこともある
このような理由で、資源用のプラスチックごみは軽く洗っておくことが望ましいのです。
じゃあ、どのくらい洗えばいいの……!?
再び滝沢さんに教えてもらいました。
「お皿洗いのついでに、プラスチックごみをさっと洗うくらいで大丈夫。洗う目安は、リビングにそのプラスチックごみを置いておいても不快にならないくらい。完璧に洗う必要はありません」(滝沢さん)
ちなみに、油の入ったプラスチック容器は、要らない布の上にさかさまにして一晩置いておくと、かなり汚れが取れるそう。油まみれのままのプラスチック容器は可燃ごみになりますが、油をしっかり取り除けば資源に出せるのです。
また、プラスチックごみを集積所に出す際には、大きなごみ袋にフワッと入れるといいそう。小さな袋に入れたものを大きなごみ袋に入れると、外側は破れても内側の袋が破れずに手間取ってしまうのだとか。
プラ資源の出し方はフワッとしておくのが一番です。おはようございます。ゴミ清掃員の滝沢です。小さな袋にまとめて、大きな袋に入れる二重袋だとリサイクル工場で袋を破く機械が大きな袋しか破かなく、小さな袋がそのまま残ってしまうので、見本を載せておきますね!#ゴミ清掃員の日常 pic.twitter.com/b4aPaXsDKB
— マシンガンズ滝沢 (@takizawa0914) April 10, 2023
プラスチックごみを資源に出す前に
null- 汚れは軽く洗っておこう。
- 油はさかさまにして一晩しっかり落とす。
- 集積所に出すときは、大きな袋にフワッと入れる。
地域によっては、プラスチックごみは可燃ごみとしているところもあります。そういったところは洗わなくてもいいですが、「ごみ袋に入れたらしっかり結ぶ、液体を入れっぱなしにして出さないなどを気を付けてもらえれば助かります」(滝沢さん)とのこと。
リサイクルの動きは増えているので、あなたのお住いの地域もいつプラスチックごみが資源になるかわかりません。資源ごみの出し方、覚えておいて損はないですよ!
漫画/滝沢友紀
※自治体によって異なる場合があります。ともあれ、一度お住まいの自治体のごみ収集やリサイクルに関するサイトを熟読することは、リサイクルやごみについて役立つことばかりですので、ぜひご一読されることをおすすめします!
【協力】
滝沢秀一(たきざわしゅういち)
1976年生まれ。1998年に西堀亮とお笑いコンビ『マシンガンズ』を結成。
『THE MANZAI』 2012、2014年認定漫才師。
2012年より定収入を得るため、ごみ収集会社に清掃員として勤務を始める。
現在、SNSや執筆、講演会等にて、ごみ清掃中に気がついたことを発信している。
「滝沢ごみクラブ」というごみを減らすためのオンラインサロンを開催中。
著書に『このゴミは収集できません』(白夜書房)、『ごみ育 日本一楽しいごみ分別の本』(太田出版)などがある。最新刊はごみクラブのメンバーと作った、日めくり感覚で地球にやさしいアクションを紹介する『地球と人にちょこっとやさしくなれる365日』(K&B パブリッシャーズ)。