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ファンデーション、リップ、香水…【化粧品の捨て方】は?使用できる目安、捨てどき、賢く使い切るコツ

身だしなみはもちろん、特別な日、気分を変えたいときなど、さまざまなシーンで私たちになくてはならない「化粧品」。ですが、買ったものの、やむをえず処分する場合の正しい方法は? 未開封なら使って大丈夫? 資生堂ジャパン・坂上 香さんにくわしく伺いました。

化粧品の使用できる目安と、使い切るコツは?

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「じつは、ほとんどの化粧品には使用期限が表示されていません。なぜなら3年以内で変質する可能性のある化粧品をのぞき、使用期限を表示する必要はないと決められているからです」(以下「」内、すべて資生堂ジャパン・坂上 香さん)

とはいえ、無期限に使えるものではありません。使用できるかどうか判断するとき、チェックするポイントとは?

STEP1:開封済みか未開封か

最初にチェックすべきは、開封済みか未開封か

「一度開封するとほこりや雑菌が入り、変質する可能性があります。また、保管している間に変質する可能性を防ぐ意味でも、未開封でもなるべく早くに使い切るのがおすすめです」

STEP2:中身をチェックする

商品の中身や保管状況によって、使用できるかどうかが変わります。開封済みで、長期間使用していない場合は、使う前に中身をティッシュなどに出してみましょう。少しでもおかしいと感じる場合は使わないこと。

「肌にトラブルが起きる場合もあります!」

<中身の異変 4つのチェック項目>

  1. 分離していない?
  2. 変色していない?
  3. においが変わっていない?
  4. 購入時と同じ?(使い心地など)

STEP3:保管方法を見直す

未開封であっても、適切に保管されていないと品質が劣化する可能性もあるそうです。この機会に確認して、正しく保管しましょう。

<化粧品の保管 3つのポイント>

  1. 開封している場合、使用後は、容器の口元は清潔なティッシュなどで拭き取り、フタをしっかりしめる。
  2. 直射日光はさける。
  3. 高温多湿・温度変化の激しい場所はさける。

フリマアプリでの化粧品の売買は、よく考えて。

ちなみに、近年オークションサイトやフリーマーケットサイトで化粧品が売買されているのも見かけます。これって買っても大丈夫……?

「正直、保管状況がわからず、衛生管理ができていない可能性もあります。このことをよく理解したうえで、注意を払いましょう」

化粧品を使い切るには「購入日をメモ」「似たものを買わない」「体に使う」

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切らすと困る化粧品。まとめ買いする人もいますよね。

気に入ったものをストックしたり、防災用品の中に日焼け止めなどをストックしたりしている人もいるでしょう。その場合は、ひと手間がうっかりを防ぎます。

未開封でも、先に購入したものから使ってゆきましょう。その際、パッケージに油性ペンなどで購入日を書いておくと把握しやすくなりますよ

また、ポーチやドレッサーの化粧品も定期的にチェック。

「アイカラーやリップクリームなど、似たようなものを買ってしまい使いきれないという声も聞きます。しっかり使い切るには、ご自分がいま何を持っているのか知っておくことも大事です。あたらしい化粧品を買いに行く前などにチェックしてみてください

ちなみに意図的に分けている場合は別ですが、化粧水や乳液などの基礎化粧品も、同時にいろいろな種類をあけないほうがよいですね。あれこれあけると、使いきれない場合が多いです。基礎化粧品を香りなどがしっくりこず使いきれない場合は、ボディクリーム代わりに体の保湿にするのも手です

化粧品の捨て方=「中身は出す」+「容器は分別」

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基本は、中身が残っている場合は全て出し、容器は分別します。

「中身の処分方法は、液体やパウダーなど、中身のタイプで異なります。また、中身も容器の分別も自治体によるので、わからない場合はお住まいの自治体にご確認くださいね」

容器の処分方法

  1. 自治体のルールをチェックする。
  2. 容器にある「プラ」「紙」などの容器包装識別表示に従い分別をする。複数の材料を使っている場合は、主な材料(下線がひかれている)に従う。

「鏡の入った容器は、外せる場合は外しておくとよいでしょう」

中身の処分方法

<液体>

流しに捨てるのはNG。環境にもよくありません。

アイテム例:化粧水、乳液、美容液、クリーム、リキッドファンデーション、マスカラ

紙や布などに含ませて可燃ごみへ。ケースは素材を確認して、各自治体に合わせて捨ててください。

「乳液やクリームなど粘度が高くて容器から出しにくいものは、紙や布のうえに容器を逆さにし、そのまま置いておくときれいに出せます。

マスカラの中身が固まっている場合は、そのまま不燃ごみに出してください」

<パウダー>

そのまま可燃ごみに入れたくなりますよね。

アイテム例:パウダーファンデーション、フェイスパウダー

プレスト状(固形になっている場合)のものは、ビニール袋などに入れた状態で表面を割ると、飛び散ることなく捨てられます。中身は可燃ごみへ。ケースは鏡を外せるものは外して、各自治体に合わせて捨ててください。

<スティック類>

リップクリームや口紅を使いきれないという人も多いですよね。

アイテム例:リップ、リップクリーム、コンシーラー

中身を最後まで繰り出してからティッシュなどを使って折り、容器の底に残った中身は綿棒などでかき出します。

「すべて紙や布などに包んで可燃ごみに出してください」

ケースは素材を確認して、各自治体に合わせて捨ててください。

<高濃度アルコール>

香水やネイルなど、捨て方に困る人も多いはず。

アイテム例:ネイル、除光液、香水

中身は、紙や布などに含ませて可燃ごみへ。引火性があるため、中身を出す場合は風通しのよい屋外などで作業し、火気に注意

「香水で口があかないタイプのボトルは、地道にプッシュして中身を出してください。また、ネイルで中身が固まっている場合は、ボトルごと不燃ごみへ」

ケースは素材を確認して、各自治体に合わせて捨ててください。

<エアゾール(スプレー)>

中身をきちんと出し切りましょう。

アイテム例:ヘアスタイリング剤、制汗剤

風通しがよく火気のない屋外で、噴射音が出なくなるまでボタンを押し、残ったガスを抜きます。

スポンジやビューラー、カミソリは?

メイクをするうえでよく登場する道具の取り替え目安や処分方法も教えていただきました。

  • スポンジ

「使っているうちに、摩擦や直射日光で劣化してきます。キメが粗くなったりごわごわするなど、使い心地が悪くなってきたら新しいものに交換してください。使い終わったものは、可燃ごみで大丈夫です」

  • ビューラー

「支柱がグラついてきたり、うまくカールがつかなくなってきたら交換の目安。だいたい1年くらいでしょうか。古いものは不燃ごみに出してください」

  • カミソリ

「捨てる場合は、自治体にもよりますが、包丁など刃物の処分方法と同じ考えでよいかと思います。私の場合は、刃物の部分を新聞紙などでガードし、透明な袋に入れ、中身を明記して不燃ごみに出しました。清掃員の方に万が一がないよう配慮しましょう」

捨てない使い方、買い方を!

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使いきれない香水は、たとえば車やお部屋の香りに使ったり、中身を出して瓶だけ飾っても。「直射日光にあたると変色するので、気をつけてください」

化粧品に限らずすべてそうですが、捨てるのはやはり心が痛むもの。分別したり中身を出したりと、手間もかかります。

「限定品や新色など、買いたくなる気持ちは私たちもとってもよくわかります。だからこそしっかり使いきっていただけるよう、今回の内容を参考になさってください」

坂上 香さん。

【お話をうかがったのは】

資生堂ジャパンで生活者の美容情報開発を行う坂上 香さん。

【取材協力】
資生堂ジャパン株式会社

 

ニイミユカ
ニイミユカ

朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote

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