子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア

大掃除で捨てられる不要品、売れば約8.5万円!? 上手な「メルカリ」の使い方を中の人に聞きました

着なくなった服、レジャー用品、おもちゃ、家電、ゲームや書籍、雑貨など、大掃除のときに大量に「発掘」される不用品の数々。手っ取り早くスッキリさせたいと捨ててしまいがちですが、ちょっと待って!

メルカリの調査では、大掃除で捨てられる不要品を金額に換算すると約8.5万円にもなるそう! ゴミだと思い捨ててしまうモノでも、他の人にとっては必要なモノだったり、お宝だったりすることがあるのです。

また、2023年から粗大ゴミの処分手数料を値上げする自治体が増え、不要品を処理する手数料も家計を圧迫している要因になっています。出費をせずに逆に収入になるフリマサイトを活用して気持ちよく処分したいものですね。

 「どんなものなら売れるの?」「壊れたものは無理じゃない?」「出品や配送の手続きが面倒そう」など、使いたいけれどなかなか手を出せないという人も多いかもしれません。

初めての人でも安心してできるフリマサイトの使い方を、「メルカリ」の広報・山口夏歩さんに聞きました。

メルカリで売れるものは?

null

「メルカリガイドに記載している禁止指定商品以外でしたら、基本的にどんなものでも売ることができます。

ショップやネットでは手に入らないもの、人気があって品薄状態が続いているもの、限定アイテム、すでに販売されていないものは高く売れるチャンスが多いです。冠婚葬祭など一定のシーンで需要があるオケージョン関連の商品も多く取引されています。全般的に商品の状態が良いものほど売れやすい傾向があります」(以下「」内、山口さん)

夏休みの時期には、牛乳パックやラップの芯、飲料やヨーグルトの空き容器、ペットボトルのフタなど、ごみで捨ててしまうものでも工作に使う材料として売買されています。

お母さんが昔よく作っていた、机上のちょっとしやゴミや生ゴミを捨てるのに便利な「チラシで作った手作りゴミ箱」まで出品されていて、内職のように空いた時間に作りためておけば立派な売り物に変身することも。

チラシを折ってゴミ箱を作る……昭和の風景です。
まとめて売買されているようです。

家に届くダイレクトメールもクーポン目的に取引されており、お金を出しても買えないものがメルカリでは売っていると探し求める人も多いそうです。普段ゴミとして捨ててしまうモノでも、必要とする人がいればゴミではなくなるということですね。

壊れているものを出品するのはためらってしまいますが、壊れていることをきちんと説明文に明記すれば販売できるそうです。

「『ジャンク品』と説明文に書くと、わかりやすいと思います。壊れて使えないものでも、自身で修理ができる方や、部品だけを使う目的の方もいるのでジャンク品の需要はあります」

価格の設定は、既に販売されている同じ商品を参考に

null

出品するときに悩むのが価格の設定。高すぎても売れないし、かといって利益がほとんどないというのもがっかりだし、何を目安に決めたらよいのでしょうか?

 「価格の目安として、メルカリ上ですでに売られている同じ商品を確認してみましょう。家電でしたら型番、ゲームソフトだったらタイトルで検索して、ソールドアウトが付いているものならどれくらいで売れたのか、価格と説明文も参考にしていただきながら準備するのが良いかと思います」

かつてのゲーム機、ソフトとセットで販売すると売れやすいとか。

メルカリでは送料込みの価格での販売が主流のため、商品によっては送料負担が大きくなることもあり、送料を考慮した価格設定をする必要があります。

安心、簡単で送料もお得になる「メルカリ便」や、梱包しづらい家電や大型家具には梱包から発送まで丸ごと頼める「たのメル便」といったサービスもあるので、出品する商品によって使い分けるといいかもしれません。

売買するときの注意点

null

スマホやパソコンといった個人情報が含まれている商品を売る際に注意したいのが、初期化を行って個人データを消去するということ。

メルカリには、データ消去事業者の確認を取引の間に挟むことができる『あんしんデータ消去』という有料のサービスもあるので、自分では消去できているのか不安というときは、このサービスを活用するのもいいかも。

食品、飲料品は開封していないものなら取引が可能。ただし、食品を売るとき、買うときは賞味(消費)期限、開封済みでないことを必ず確認することが必要です。お互いに確認しやすくするために、出品者は賞味期限や未開封の写真を載せるようにしましょう。

「ブランド品も数多く取引されていますが、購入する際に心配なのが本物かどうかということ。買う側、売る側、どちらの場合でも、ブランドのロゴとシリアルナンバーをきちんと写真に撮って載せることで信頼度が高まると思います。

年末年始など発送に時間がかかってしまう時期には、クリスマスや大晦日、お正月に使いたいと思っていても予定していた日までに届かないといったケースもあります。

ピンポイントで使いたい日がある、賞味期限がある食品は、商品到着まで時間がかかることを想定して早めに購入し、○○日までの到着が可能かどうか、事前にメッセージで確認しておくことが必要です。

出品した商品は出品者が取り下げない限り、売れるまでずっと表示され続けます。購入しても届かないというトラブルの中には、売り手が出品していることを忘れて放置していたものを購入してしまったケースがあります。事務局にご連絡いただければ、もちろんキャンセルできますが、出品が半年以上前の商品は、購入が可能か、メッセージでやり取りしてから購入をするとトラブルを防げると思います」

ブランド品はギャランティーカードやシリアルナンバーを表示すると、信頼度が高まります。

売るタイミングも重要

null

季節ものは、季節が始まる12カ月前から取引される傾向があり、例えば冬に向けたアウターは10月から伸び始めるとのこと。冬物商品は夏物商品よりも多く取引される傾向もあり、10月からの取引は7月~9月の夏場と比較して1.5倍ほど売れやすくなっているそうです。

「出品の時間帯を意識することもコツのひとつ。売りたい商品のターゲット層を想定し、主婦は14時から16時ごろ、社会人は電車に乗ってスマホを開く会社帰りの平日18時~22時ごろが多く見られる時間帯ですので、そのタイミングに合わせて出品するのもポイントです。

メルカリでは、メルカードをお持ちの方を対象に『毎月8日は8%還元キャンペーン』を実施しており、毎月8日は普段よりも売れやすい日になっています」

石油ストーブなどは、これからが出番です!

セット売りで送料もお得に

null

単品で売るよりも関連商品をまとめたセット販売の方が売れる場合も。例えばヨガやピラティス関連なら、マットとポールをセットにして販売すると、これから始める人にとって1回の取引で必要なものが手に入り、売り手も1回分の送料で済ませることができます。

 「まとめ買い、まとめ売りはサイズアウトしやすい子ども服で行っている方が多いですね。買う側にとっては同じサイズをまとめて買うことができますし、売る側は送料が1回で済むのでお互いに効率が良く、取引が成功しやすくなります」

便利機能を使いこなして効率よく取引

null

「今年メルカリは10周年を迎えて機能を拡充しています。そのひとつが『自動値下げ機能』で、売れなかった場合、自分からアクションしなくても自動的に値下げをしてくれるというもので、値下げ機能によっていつの間にか売れていたというケースも増えています。

出品者と購入者の間で行われる、“発送しました”“ありがとうございます”のようなメッセージのやり取りについても面倒だと感じる方が多いので、ハートマークやいいねマークなど、スタンプひとつをポンと押せばやり取りが完了する機能も出しています」

 

思い立ったが吉日、みなさんも大掃除で出てきた不要品を、必要な人に繋いで、プチお小遣いを稼いでみてはいかがですか?

文/阿部純子

【取材協力】メルカリ

pin はてなブックマーク facebook Twitter LINE
大特集・連載
大特集・連載