油汚れや焦げ、水垢落としに最適
nullいろいろな形の“タワシ”に変身!
アルミホイルには主に9つの特性があることは、第1回、第3回でも紹介しましたが、作り上げた形状をそのまま保つ「保形性」、油分と接触しても変化を起こさず、透過を防ぐ「耐油性」、高温状態において、その物性を維持し続ける「耐熱性」を生かすことで、掃除にも活用できるといいます。
「たとえば、魚焼きグリル。網は隙間が狭くて大きなタワシでは掃除しづらいと思います。
アルミホイルを細く丸めて網に通してこすったり、網を包み込むようにしてこすれば、細かい部分までしっかりと磨けます」(以下「」内、和田さん)
アルミホイルはいろいろな形に変形でき、その形を維持できるため、金タワシ代わりに活用できる、というわけです。
また、耐油性にもすぐれているので、油汚れを落とす際に材質が変化する、ということもありません。
他にもこんな場所の掃除に使えます。
(1)頑固な水垢落としに!
蛇口など丸みを帯びた形状の部分を掃除する際、タワシは当てづらいもの。しかし、アルミホイルなら、汚れ部分にフィットする形状にして、しっかり汚れをこすり落とせます。
「ただし、頑丈なクロムメッキの蛇口にのみ有効な方法です。アルミホイルはしっかり汚れを落とせますが、塗装も剥がしてしまうので、材質や力加減には注意が必要です」
(2)IH調理器具の汚れ落としに!
くしゃくしゃに丸めたアルミホイルに、クリームクレンザーをつけてこすれば、IH調理器具の汚れ落としにも使えます。
「新しいアルミホイルを掃除のためだけに使うのがもったいないなら、料理などほかの用途で使って、後は捨てるだけとなったアルミホイルを掃除に活用するのもおすすめです」
(3)鍋の焦げ汚れもキレイに落とせる!
こびりついてしまった鍋の焦げ汚れなども、くしゃくしゃに丸めたアルミホイルをタワシ代わりにしてこすれば、キレイに!
「ただし、鍋の素材によってはキズがつくことがありますので、ご注意ください」
たとえば、ステンレス製や内面加工のしてある鍋やフライパンは“アルミホイルタワシ”でこすると傷がつくので控えましょう。鉄の鍋やフライパンにはおすすめです。
アウトドアシーンで、スス汚れた道具をスポンジなどで洗うのには抵抗がありますよね。そんな時もアルミホイルで汚れを落とすのがおすすめ。汚れたアルミホイルはそのまま捨てられるので便利ですよ。
掃除を楽にする使い方
null汚れ防止にも大活躍!
アルミホイルは、さまざまな形に変形できますから、キッチン器具やトレイなどの形に合わせて、ピッタリと敷いたり巻き付けられます。そうすれば、汚れはアルミホイルにつくので、片付ける時はそのまま捨てるだけ。汚れ防止になり、掃除の手間が省けて便利です。
おすすめは、以下の場所での活用です。
(1)オーブンのトレイの汚れを防ぐ!
オーブン料理用のトレイは、焦げつくと汚れが落としにくいもの。そもそも汚れないよう、トレイにアルミホイルを敷いたり、食材を包み込んで使うのがおすすめです。
ただし、電子レンジ加熱の際は、使えないので注意しましょう。
(2) オーブントースターのトレイに敷く!
オーブントースターのトレイにアルミホイルを敷いておけば、落ちたパンくずはアルミホイルがキャッチしてくれます。
トレイを汚さず、さらにパンくずもまとめて捨てやすいですよ。
(3)ガスコンロのゴムホースに巻く!
普段、掃除がしにくいガスコンロなどのホース。汚れる前にアルミホイルをまいてガードしておくのがおすすめ。耐熱性にもすぐれたアルミホイルだからこそ安心してガードできます。
(4)冷蔵庫の汚れ防止&効率アップに!
冷蔵庫の庫内(トレーなど)にアルミホイルを敷くことで、汚れ防止になるだけでなく、アルミホイルの熱伝導性のおかげで、冷蔵効率もよくなるのだそう。
(5)調味料トレイの汚れをガード!
調味料を置くトレイに敷いたり、しょうゆさしに巻いておけば、液だれ汚れが防げます。
長期間覆ったままだと、しょうゆの塩分でアルミホイルが劣化するため、定期的に交換しましょう。
(6)コンロまわりの汚れ防止に!
油調理をする際、汚れやすい部分に敷いておけば、とんだ油はアルミホイルにくっつくため、拭き掃除の手間が省け、後片付けが楽になります。
まだある!アルミニウムの意外な活用法
null化学反応を利用し、排水口のヌメリを軽減!
アルミニウムの特性を知っておけば、ほかにもさまざまな掃除に活用できます。
さて、いかがでしたか? アルミホイルは“汚さないためのカバー”として最適なうえ、さまざまな掃除のシーンに活用できることが分かったかと思います。ぜひ、毎日のお掃除に取り入れてみてください。
まだまだ、アルミホイルの使い方はたくさんあります。このシリーズ最後となる第5回は「防災」にまつわるアルミホイルの賢い活用法や、そのほかのアイディア活用法を紹介します。
【取材協力】
エディター/ライター。大学卒業後、出版社に勤務し、その後、フリーの記者として主に週刊誌の編集・執筆に携わる。歴史や美術をはじめ、マネー・車・健康・ペット・スピリチュアル・夫婦関係・シニアライフスタイルといった多岐にわたる女性向け実用情報を手掛ける。1児を持つシングルマザーで、趣味は漫画・アニメ鑑賞、神社巡り。