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「やわらか生姜焼き」をメインにフライパン1つで20分弁当を仕上げるコツは…【テレワーク父さんの塾弁当】

こんにちは。東京都府中市で、中学受験に挑む次女(小4)と、受験を終えたばかりの長女(中1)、そしてフルタイム勤務の妻と暮らす “テレワーク父さん” ことマエダヒデキです。

もともとは大きなレストランのキッチンで働く料理人でしたが、現在は IT 業界へ転身し、在宅ワークが中心となり、おかげで平日の夕方は私が “塾送迎&弁当” を担当することになりました。

この連載では、「塾へ送迎する20分前に作り始める受験弁当」を合言葉に、元料理人の経験を生かしつつ「時短でも美味しく栄養も取れる」を目指したレシピをお届けします。

今回は、甘辛ダレがからむ「肩ロースのぷるぷる生姜焼き」と、乾燥小えび入りの「だし巻き卵」。一品勝負ではなく、総合力で栄養バランスを取りに行くお弁当です。

フライパン1つを使い回すことで効率よく

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キャラ弁のような華やかさはありませんが、工程を整理すれば 20 分でも見栄え&栄養もバランスのいいお弁当に仕上がります。

今回の弁当のおかずとねらいをまとめてみましたのでご参考まで。

それでは、さっそく作っていきましょう!

【材料】(2人分)

<だし巻き卵>
卵・・・4個
薄口しょうゆ・・・小さじ1
白だし・・・小さじ1
水・・・大さじ4
乾燥小えび・・・ひとつまみ
米油・・・小さじ2

<生姜焼き>
豚肩ロース(焼き肉用・厚切り)・・・100g
つけ汁
:酒 大さじ1/2+おろし生姜(チューブ)1cm位
仕上げダレ
:しょうゆ小さじ2、酒・みりん 各小さじ1、砂糖小さじ1、おろし生姜1cm位、オイスターソース小さじ1
小麦粉・・・小さじ2
米油・・・小さじ2

<つけ合わせ>
スナップエンドウ・・・6本
ミニトマト・・・4個(「優糖星」など甘みの強い品種)
ご飯・・・適量 +じゃこごまふりかけ・梅干し各適量

付け合わせの緑野菜はインゲンでもブロッコリーでも、茹でるだけでOKなものであれば何でも大丈夫です。

【作り方】

今回は卵焼き用のフライパン1つで「ゆでる→焼く→煮絡める」とリレーさせています。小径の丸形フライパンでも問題ありません。使い慣れたもので大丈夫です。

調理後の洗い物も最小限にしたいので、調理用のボールも最後まで1つで済ませています。


(1)下準備

全ての材料、調味料を出しておきましょう。冷凍ご飯を使う場合は、最初にレンジで温めはじめます。

(2)フライパンで湯を沸かして、筋を取ったスナップエンドウを茹でる

卵焼き用フライパンに 2 cm程度の深さの水と塩ひとつまみを入れ、火にかけます。

沸騰を待つあいだに、スナップエンドウ6本の筋を取ります。包丁の刃先でへた下に切り込みを入れ、弓なりのラインをなぞるように端まで引っ張ります。裏面も同様に。

沸騰したら、筋を除いたスナップエンドウを入れ1〜2分茹でます。その間に次の料理の準備を始めます。

 

(3)卵液を作る

卵4個をボウルへ入れ、しっかり混ぜます。よく混ざったら薄口しょうゆ小さじ1、白だし小さじ1、水大さじ4を加え、軽く混ぜてから茶こしで濾しながら計量カップに移します。

(4) 肩ロースに下味に漬ける

卵液を入れていたボウルをサッとすすぎ、酒大さじ1/2、おろし生姜(チューブ)1 cm位を混ぜた漬け汁を作り、肩ロースを絡めます。

 

(5)ご飯を詰めて、冷ます

この段階でご飯を弁当箱に盛り、冷ましておきます。

(6)だし巻き卵を焼く

フライパンをすすぎ、米油小さじ2と乾燥小エビひとつまみを入れ中火にかけます。

エビの香りが立ったら卵液を1/5量ずつ流し込み、卵焼きの作り方で焼き上げます。エビは最初のひと巻きで全て閉じ込められるので、中心にまとまります。

完成したら皿に移し、粗熱を取ります。

(6)肉を焼き、生姜焼きを仕上げる

卵焼きを皿に出したらフライパンをすすぎ、米油 小さじ2を足します。

下味を付けた肩ロースに小麦粉小さじ2をまぶし、肉にしっかりなじませます。その後フライパンに並べ、火をつけます。強めの中火で片面1分半ずつ焼いていき、余分な脂はペーパーで軽く拭きます。

ボウルを洗いタレを作ります。

しょうゆ 小さじ2、酒 小さじ1、みりん 小さじ1、砂糖 小さじ1、おろし生姜(チューブ)1 cm位、オイスターソース 小さじ1を混ぜます。

肉に焼き色が付いたら、タレを回し入れ、とろりとするまで強火で1分煮絡めます。完成したら、こちらも皿に移し、粗熱をとります。

粗熱の取れた生姜焼き、卵焼きを配置し、野菜で彩りを整えます。ご飯にはジャコとゴマをふりかけ、梅干しを添えて完成です。

手をかざして熱を感じない程度まで冷めている事を確認したら蓋をし、保冷剤をそえて出発!

 

生姜焼き弁当作りのポイントとコツ

(1) 肩ロース+酒で時短でやわらかに
焼き肉用の「厚切り肩ロース」なら筋切り不要で手早く調理が出来ます。酒につけこむのは少し手間ですが、下味の酒が肉から臭みを取りつつ柔らかくしっとり仕上げます。

(2)焼く直前に小麦粉をまぶす
これでタレがしっかり絡み、弁当箱に汁が出ないようになります。また、調味料が少な目でも味の絡みが良くなります。

(3)卵焼きの「だし」は少なめに
少なめの「だし」だと水分も出ないので、お弁当を傷める事もありません。足りない「だし感」は乾燥小エビでカバーしています。乾燥小エビはひとつまみで栄養満点、タンパク質・ビタミンB群・カルシウムを補給してくれます。また、適度に塩分があるので醤油は控えめにしています。

(4)溶き卵は茶こしで濾して軽量カップに
卵液を濾して計量カップを使うという手順は、“からざ”を手早く取る、小さな殻が入ってしまってもここで濾し取れる、という時短戦略と、卵焼きを作る時にボールからおたまで卵を入れるよりも、計量カップから流し込む方が手軽だから、という理由です。

その他
甘いミニトマト「優糖星(ゆうとうせい)」
が大人気。少し高価なのですが、近所のスーパーで比較的安く手に入るので一年中リピートしています。糖度が10度前後と高く、フルーツのように甘いので子ども達に大人気です。“ゆうとうせい”というネーミングも受験生に◎ですよね。

次女(小4)のスマホ本格デビュー

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小学4年生の次女に、ついにスマホを持たせました。「まだ早いかな?」と迷いましたが、塾が本格化し、放課後も家を出る日が増えてきたので、連絡用として。居場所のわかるGPSの安心感も欠かせません。

端末は私のお下がりの古くて小さいiPhone。ケースは一緒に選び、シールと首かけストラップを装着。“自分で選ぶ” 体験が、モノを大切に扱う第一歩だと思っています。

シールのセンスが微妙ですが…… うん、かわいい。

ルールの範囲内でツールとの使い方を学んで欲しい

利用ルールはしっかりと定めています。設定は親がガッチリ管理、スクリーンタイムで利用時間を制限し、アプリの追加は両親のどちらかによる承認制。LINEはまだ禁止で、友人とのやりとりは1対1のメッセージのみ可(グループチャットは禁止です)。そして、22時には目覚まし時計以外のアプリは自動停止に。

「いつでもスマホの中を見られるからね」と伝えていますが、よほどのことがなければ実際に覗く事はないでしょう。あえてそう伝えるのは、時間管理や情報モラルについて考えるきっかけにしてほしいからです。

スマホ導入のタイミングやルールは、各ご家庭の方針や通塾状況によって大きく変わると思います。わが家の例は“ひとつのやり方”としてお読みください。

早く触れたテクノロジーは武器になる

リビングで、語学アプリやパズルゲームに励む姿を見ていると、自分の子ども時代を思い出します。当時では珍しかったパソコンを買ってもらい、プログラムを打ち込みながら夜更かしした経験が、いまのIT仕事につながっています。

「早めに触れたテクノロジーは武器になる」と実感しているぶん、少し早いかなと思いつつもスマホ解禁へ踏み切れたわけです。

とはいえ 「手を使って覚える力」 も同じくらい大切。そこで、お手伝いで包丁仕事を解禁しています。きゅうりの輪切りなど簡単なものからですが、私の方がドキドキしていました。本人は楽しかったようで、「ちょっと怖かったけど楽しい!」と満面の笑み。

スマホも包丁も、適切に扱えば生活の質をぐんと上げてくれる便利な道具。ですが、一歩間違えれば、時間を奪ったり、ケガを招いたりと害にもなり得ます。

だからこそルールを整え、危険を説明し、実際に使わせてみる……そのプロセスごと学んでほしい。テクノロジーと手仕事、どちらにも強い子になれるよう、親は舞台装置を整えて静かに見守るつもりです。

マエダヒデキ
マエダヒデキ

IT関連の企業に勤めたり、個人事業を営んだりしているアラフィフです。妻と娘二人の四人で、東京のちょっと郊外にある府中市に在住。読書とお酒が大好きで、自室の大半は本とワインに占領されており、仕事はその隙間でしています。娘が二人とも中学受験をする事になり、妻と一緒に右往左往しています。
読書ブログをのんびり更新しています: https://note.com/semimaru/

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