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犬を飼って子育てにとってよかったこと。責任感が身についた、思いやりの心が育った、そして…

散歩中の犬を見た子どもに「犬を飼いたい!」と言われたことがある人は多いのではないでしょうか? 友だちやきょうだいのような存在になってくれることを願って迎えた人もいますよね。責任をもって犬の世話やしつけをすることで、命の大切さや思いやりの心を学べるでしょう。一方、家族が犬の習性やしつけを学ぶことも重要! 家庭内でのトラブルを防ぐことにもつながります。

『kufura』では、犬を飼っている・飼ったことがあり、お子さんのいる20〜80代の飼い主さんに、「子育てにおいて、犬を飼って子どもにとってよかったと思うこと」についてアンケートを実施。愛玩動物飼養管理士(ペットケアアドバイザー)の筆者がご紹介します。犬を含む家族の幸せな暮らしのために、最後まで読んでくださいね!

命の大切さを学べた

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「散歩やお世話をすること。何かを飼うということは命を預かる大切なことを知るいい機会。優しくなったと思います」(42歳/女性/主婦)

「命の尊さ、世話することの大変さ、喜びなど感じてもらえた」(56歳/男性/会社経営・役員)

「生き物を大切にする気持ちを持つことができたことです」(54歳/女性/主婦)

「犬の成長を見つめながら子ども達は成長した。生あるものの尊さを、少しは肌で感じたと思う。人生において人間性の幅を広くする、そういうことだと思う」(69歳/男性/その他)

「生き物の大切さ、命の大切さを分かってくれた」(42歳/女性/コンサルタント)

「命の重さや、他者の命を大切にすることを理解するし、情緒が豊かになる」(55歳/女性/主婦)

子どもが小さいときに、命の重さの教え方や大切さの伝え方に悩んだことがある人もいますよね。もっとも身近な生き物の犬とふれあい、責任をもって世話をすることで自然と理解できるかもしれません。

「今現在も一緒にいるが、命の大切さを肌でわかり、世話をする事で将来持つであろう家族という物を感じていると思う」(53歳/男性/その他)

周りが犬の世話をしているのを見て、見よう見まねで参加したがる子どももいます。将来の家族を見るようで微笑ましくなりますね。犬に不安を与えない接し方ができるように保護者が教えてあげましょう。

「亡くなった時、命の尊さを感じてもらう事ができる」(57歳/女性/営業・販売)

犬の平均寿命は約14歳。人より早く育ち、老いていきます。愛犬の生だけでなく死からも感じることがあったという声もありました。

きょうだいや友だちのような遊び相手ができた

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「遊び相手にもなってくれる」(25歳/女性/企画・マーケティング)

「一人っ子だったので、弟ができたように嬉しがった」(53歳/女性/主婦)

「子どもが犬を、犬が子どもを好きで、朝起きたら寄り添い、夕方は一緒に散歩にいくといった兄弟のような生活で、子どもには、人に優しくする姿勢ができたような気がします」(81歳/男性/研究・開発)

「子どもに寄り添っていてくれるので、存在感があると思うので」(38歳/女性/営業・販売)

「仕事をしていたのでお留守番も寂しくなかったと子どもが言っていました」(66歳/女性/主婦)

きょうだいや遊び相手になってくれることを期待して犬を迎えた人もたくさん。やんちゃな子もいればおとなしい子もいるように犬にも個性があるので、家庭に合う犬を迎えることも大切です。マッチングに迷ったときは、動物病院やドッグトレーナーに相談してみましょう。

「犬が家族の関係を維持・改善してくれること。犬は家族であることを学んだと思う」(71歳/男性/その他)

「犬を通して会話が弾むこと」(39歳/男性/コンピュータ関連以外の技術職)

「犬がいることで家庭内がなんとなく和むことが貴重だった」(65歳/男性/会社経営・役員)

犬は大人にとっても大切な家族! 犬がいるだけで会話が弾んだり家族団らんの時間がなごやかになったりと、小さくても存在感を発揮してくれるんです。

やさしさや思いやりの気持ちが芽生えた

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「動物を愛する気持ちを抱き、心から世話をすることで、規則正しい生活やとっても優しい心の持ち主になっています」(64歳/女性/主婦)

「命を慈しむ感覚を学んだことで、他人への優しさが芽生えたと思う」(40歳/男性/コンピュータ関連技術職)

「動物愛護の気持ちが育ち、周囲への思いやりの心も育ったと思う」(49歳/女性/主婦)

「犬の気持ちをわかろうとする事で思いやりの気持ちが身につく」(36歳/男性/営業・販売)

「情操教育となり、優しさを覚えることが出来てよかった」(31歳/男性/その他)

犬とコミュニケーションをはかりながら暮らすことで、思いやりが身につきます。日本では小学校などで動物とのふれあいを通じて心を育む「動物介在教育」が注目されているんです。感受性が豊かな時期に情操教育のサポート役にもなってくれるのではないでしょうか?

「大型犬を飼っている。小さい頃から子どもが犬のしつけをする事で、子どもにも物事の善悪が少しずつ理解できていくと思う」(64歳/女性/主婦)

子どもが犬のしつけをしながら、自分も物事を学び、感じ取っていくことができる、というのはいい体験ですね。犬を飼うことで子どもが得られることは計り知れません。

世話を通して責任感や自主性が養われた

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「動物と一緒に暮らしていることで得られる責任感や他者を思う気持ちは育っていると思います」(39歳/男性/コンピュータ関連技術職)

「毎日散歩に連れて行く事で責任感が持てるようになりました」(60歳/女性/主婦)

「子どもが小さいときはかわいがるばかりだったが、少し大きくなると面倒を見るようになり、自分から出来るようになっていた」(79歳/男性/その他)

「子どもが飼いたいといって飼ったので、子どもがその犬がなくなるまで責任をもって世話をした。最後まで、面倒を見れたことで、子どもの精神的な成長になったと思う」(65歳/男性/コンピュータ関連技術職)

「世話をすることで責任が生まれる。散歩につれていくことで運動できる。近所の人とも交流できる。家では話し相手になってくれる」(44歳/女性/その他)

子どもに「ペットを飼いたい」と言われて、「ちゃんと世話ができる?」というやりとりをしたことがある家庭は多いのでは? 責任をもって世話をするのは大人ですが、子どもが中学生になるころには一人で散歩にも行かれるようになります。その成長ぶりを見ると微笑ましくなりますね。

「規則正しい生活態度が養われる」(66歳/男性/総務・人事・事務)

「生活が規則正しくなった。散歩に行ってくれるのが助かった」(51歳/女性/主婦)

「犬の世話をすることが、家の手伝いをすることにつながった」(73歳/男性/総務・人事・事務)

朝晩の散歩や食事の世話をするうちに、規則正しい生活習慣が身につくメリットもあります。家事の手伝いもするようになったというコメントもあり、自主性も養われているようですね。

犬は一生を通してさまざまなことを教えてくれます。とはいえ犬は教材ではなく生き物。「子どものために」と迎えたとしても、犬を含む家族全員の幸せを考えることが大切です。

悲しいことですが、家庭内で犬による子どもの咬傷事故が起きることがあります。トラブルのきっかけはさまざまだと思いますが、力加減ができない子どもが犬を叩いたり、犬が子どもの動きに反応したりしたことなども考えられます。

「情操教育のため」と子どもに犬の世話を任せるのは控え、保護者が必ず付き添うこと。飼い主の責任として、家族全員でドッグトレーナーなどの専門家に犬との接し方を学ぶとあんしんではないでしょうか。きっと犬も「この家族に飼ってもらってよかったな」と思うはずですよ!

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