「素敵な自宅、仕事、子どもの成績…。自分にはない環境にいる友人を妬ましく思ってしまいます。この黒感情からどうしたら抜け出せますか」(東京都在住Hさん/39 歳・主婦)
学生時代からの友人がうらやましくて仕方ありません。庭付きの一軒家に住み、結婚しても仕事をバリバリこなし、出産後もすぐに復帰して、いまや管理職です。中学生の子どもの成績も優秀で、私(マンション住まいで、仕事と家事育児の両立でいっぱいいっぱい……)とは雲泥の差の人生。彼女のSNSの投稿に「いいね!」をしながら、心の中は妬ましさと「どうせ私なんか……」というひがみでいっぱい。そんな自分がイヤになります。レミさんも、誰かをうらやむことはありますか?どうしたら負の感情から抜け出せるでしょうか。
「人生、楽しんだもの勝ち!他人と比べて悶々とする時間がもったいない」
null私は他人をうらやんだり、自分と誰かを比べたりすることはないわね。だって、人は人でしょう? 比べたってどうにもならないじゃない。自分とは性格や考え方、育った環境も違うわけだし、それをうらやましく思ったり、気に病んでいいことなんて何もない!
それよりも、家族と笑って過ごして、おいしいご飯をつくることに全力を注いできたから、人様がどうしているか気にしているヒマもなかった。第一、幸福の尺度は人それぞれ。たとえどんなにお金があっても、どんなに仕事を頑張っても、必ず上には上がいるし、比べること自体、意味がないんじゃないの!?
いろんなところ(SNSなど)でアップされているのは「見て欲しい自分」あるいは「公開できる情報」であって、人生の一瞬の切りぬきを見せられているだけ。Hさんのご友人も笑顔の裏で、仕事に家事に、思春期まっただ中の子どもに手を焼きながら、毎日ヘトヘトかもしれませんよ。うちの中もひっちゃかめっちゃかなのが実状で、じつは、あなたのことをうらやましく思っているかもね。「隣の芝生は青く見える」の。昔の人はうまいこと言ったものよね。
「自分の機嫌は自分でとる。モヤッとしたら、とりあえず笑っちゃおう!」
Hさん、今度モヤモヤした気持ちがフツフツと湧き上がってきたら、鏡に自分の顔を映してみて〜。きっと目は暗くて怖くて、口はへの字になってて、我ながら嫌な顔だと気づくはずよ。そんな時は、そのまま口角をギューッと上げて、目も大きく見開いて、とりあえず笑っちゃえばいいの。
それから1日に1時間でも2時間でも、気分転換に外へ出るのもいいわよ。ウォーキングでもいいし、ジムに通ってもいいじゃない。とにかく自分のために動くことね。もちろん、何か資格を取る勉強を始めるのも最高だし、とにかく好きなことや、やりたい事を見つけられたら、人のことなんか気にしてるヒマはないはずよ。人のことなんか気にしていられないぐらい、自分を忙しくしちゃう。
人生100年時代といわれるけれど、たとえ100歳まで生きられたとしても、10年を10回生きたら死ぬわけよね。10年なんてあっという間。人と自分を比べてうらやましがってる時間なんてないのです。自分の機嫌は自分でとって、大笑いしながら毎日を大事に生きなくちゃ!
構成・文/神史子 イラスト/やまなかゆうこ
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料理愛好家・シャンソン歌手。1972年にイラストレーターの和田誠さんと結婚後、主婦として家庭料理を作り続けた経験を生かし、「料理愛好家」として活躍。数々のアイディア料理を発信中。また、「レミパン」やエプロン、調味料などの開発も手がける。エッセイ『おいしい子育て』(ポプラ社)は、第9回 料理レシピ本大賞のエッセイ賞を受賞。近著『エプロン手帖』(ポプラ社)『平野レミのオールスターレシピ』(主婦の友社)も好評発売中。https://remy.jp/