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「洗った茶碗を上向きにする」夫にイライラ。諦めるしかない?【平野レミの痛快!人生相談#5】

悩み多き人生に楽観と笑顔を! 料理愛好家で人生のエキスパート・平野レミさんが、あなたの「困った」「辛い」「どうしたらいいの?」に痛快&実用的アドバイスでお答えします。みなさんのお悩みも募集中です(詳細は文末参照)。

「なぜ、洗った茶碗を上向きに置くのか……。やり直すのにも疲れました」(兵庫県在住Mさん/30歳・育児休業中)

結婚2年目、1歳の子どもがいる共働き夫婦です。現在、私は育児休業中ですが、職場復帰するときに備え、今のうちに夫にも家事を覚えて欲しくて、家事を手伝ってもらっています。しかし、それがなかなか難しく……。 たとえば夫が食器を洗うと、茶碗を上向きにして食器かごに入れるため、時間が経っても茶碗に水が残っていたり、とにかく何をやっても不十分。そのたびにやり方を教えるのですが、まったく進歩せずに結局、私がやり直すことに。今では注意するのにも疲れてしまって、さっさと自分で済ますことが増えてきました。夫にきちんと家事をすることを期待するのは無理なのでしょうか?

「和田家では、取り込んだ洗濯物は“積んでおく”ものでした(笑)」

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はい、無理です(笑)。潔く諦めて、それに慣れるのが得策だと思います。

私も和田(誠)さんと結婚したときにね、すぐ分かったの。「私の夫は、自分の仕事に夢中な人だ」って。よし、じゃあ、私も好きなことをやろう!と決めてお料理を始めたらどんどん忙しくなっちゃって。二児の母にもなって、もちろん食事はしっかり作っていたけれど、毎日てんやわんや。

洗濯ものを畳んでるひまなんてないし、どうせ畳んだって、息子ふたりがくしゃくしゃにするんだから、乾燥機から出したら、部屋の隅にババーンと積み上げてました。そして各自、その山から自分の服を引っ張り出して持って行くというシステム。

和田さんは、心の中では「洗濯物を畳んで欲しい」と思っていたかもしれないけど、一度も文句は言わなかったわね。晩ご飯が遅くなっても「まだ?」と聞かれたこともない。

息子たちに至っては、次男のお嫁ちゃんが洗濯物を畳む時間がなくて「どうしよう」と困っている時、次男が「全然平気だよ! 洗濯物はまだひと山でしょ? うちのお母さんは、いつも山が3つはできてたから」って励ましたらしい。

極めつけは、昔、我が家に泥棒が入ったときのこと。捕まった犯人がおまわりさんに「いえ、私が盗みに入る前に、ほかの泥棒が盗みに入っているはずです。タンスから服がはみ出て、床にも衣類が雪崩れていましたから!」と訴えたって(笑)。

「期待は失望のはじまり。大らかな気持ちで見守りましょう」

「期待は失望のはじまり」と言うじゃない? 夫婦といえども別の人格を持った他人なのだから、「自分ならこうする」を期待してもストレスになるだけよ。まだ、手伝おうっていう気持ちがあるだけMさんの夫は素晴らしいと思います。食器の洗い方がどうしても許せないなら、掃除機かけるとか、お風呂洗うとか、ほかのことをやってもらえばいいじゃない?

ただ、「不十分」なんて辛辣なダメ出しはグッと飲み込みましょ。大らかな気持ちで見守って、ある程度できていたら良しとする。好きな人と結婚して、最期まで仲よく添い遂げたいと思うなら、自分のやり方を無理強いしないことも必要な場合もあると思う。

Mさんも慣れない仕事を頑張ってやったのにダメ出しされたら辛いでしょう? その代わりに、笑顔で「ありがとう」「助かるわ」って感謝して持ち上げて、ちょちょいと手直しすればいいのよ。そうして夫を育てて、家事に慣れてもらうほうが賢いし、Mさんのストレスにもならないと思います。

家事も子育ても大事だけれど、お互いが自分のやりたいことをやりながら、相手をリスペクトして、一緒に笑って過ごす時間を増やすことに心を砕いたほうが、人生は楽しくなると思うの。今しかない家族の時間をどうか、大切にしてくださいね。

 

構成・文/神史子 イラスト/やまなかゆうこ

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平野レミ
平野レミ

料理愛好家・シャンソン歌手。1972年にイラストレーターの和田誠さんと結婚後、主婦として家庭料理を作り続けた経験を生かし、「料理愛好家」として活躍。数々のアイディア料理を発信中。また、「レミパン」やエプロン、調味料などの開発も手がける。エッセイ『おいしい子育て』(ポプラ社)は、第9回 料理レシピ本大賞のエッセイ賞を受賞。近著『エプロン手帖』(ポプラ社)『平野レミのオールスターレシピ』(主婦の友社)も好評発売中。https://remy.jp/

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