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義母と「仲良し」or「仲良しではない」多数派はどっち?そこから見える令和時代の嫁姑関係とは

「嫁と姑の仲のよいのは勿怪(もっけ)の不思議」ということわざが、これから嫁ぐ女性をおののかせていたのは、過去の話。

令和時代の現在は、“嫁”と“姑”の距離感や付き合い方が多様化し、上下関係を重視する封建的な関係から、互いの価値観を認め合う関係性が一般的になりつつあります。

『kufura』編集部が、義理の母を持つ既婚女性147人にアンケートを実施。現在の義理の母との関係について、聞いたところ、「仲良しだと思う」が過半数を上回っていました。

仲良しだと思う・・・55.8%

仲良しだと思わない・・・44.2%

嫁と姑の仲の良いのは“勿怪(もっけ)の不思議”から“よくあること”になっていることがうかがえます。

とはいえ、人間関係に大なり小なりの悩みが生じるのは自然なこと。

ましてや、互いの期待値が大きくなりやすい親子となれば、争いや不仲につながることもあるかもしれません。

今回は、義理の母と「仲良しだと思わない」「仲良しだと思う」と回答した人に、その理由について聞いてみました。

既婚女性が「義母と仲良しではない」と感じる4大理由は?

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まず、仲良しではない理由から。

アンケートを読み進めてみると、義理の母との仲が良好ではない理由としては以下の理由がありました。

(1) 互いに気を使ってしまう

「夫がいないと気まずい雰囲気が流れるから」(41歳・主婦)

「どうしても他人行儀になってしまうことが多くある」(42歳・主婦)

(2)容認できない義母の言動により

「義母は私をけなすだけでなく、息子のこともけなします。言いたい放題言われて、こき使われて、会いたくないです」(53歳・主婦)

「早くから孫がいたせいか、その孫たちに“ママ”と呼ばせている。遅く生まれた私たちの子に“おばぁちゃんと言われて残念”と言ったり、私の実家の方で小学校に通わせているため“どっちの家の孫かわからんね~”など、カチンとくることが多いので関わりを最小限にしている」(42歳・その他)

「表面上は仲が悪くはありません。ただ、義母は上から目線で馬鹿にされている印象です」(51歳・主婦)

「考え方が違うし、何でも甘えて自分で考えて行動しようとしない。人に何でもさせるし、自分は寝てばかり。そういう人とは仲良くしようとは思わない」(48歳・主婦)

(3)他の家族との待遇差がある

「義姉の子が何事も優先、価値観が違うので無理」(59歳・主婦)

「言いたいことは言えない。他の兄弟の嫁よりもよそよそしい」(40歳・事務職)

(4)会う機会が少ない

「転勤族で数えるほどしか会ったことがなくて交流もないです。LINEは知ってるけどあまり連絡することもありません」(40歳・パート・アルバイト)

「不仲ではないけど、あまり会わないので仲が良いとは言えません」(47歳・自営業)

“自分の家のやり方”“自分の身内”“自分の息子”を尊重する気持ちが全面に出ている場合、“嫁”として居心地の悪さを感じることがあるようです。

頻繁に会っていない場合には、夫を介した関係となり、2人きりになると気まずい空気になってしまう、という声も聞かれました。

既婚女性が「義母と仲良し」だと感じる理由

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続いて、「義母と仲良し」と回答した女性の声をご紹介します。

どのような関係性を築いているのかというと……。

(1)言いたいことを言い合える。夫(義母の息子)のグチさえも

「お互い言いたいことを言って笑い合える」(39歳・主婦)

「子どものことを相談するし、旦那の愚痴も言えて一緒に笑い合える仲だから」(31歳・主婦)

「お友達感覚でよくお出かけやランチに行ったりする。お互いの旦那(義父や義母にとっての息子)の愚痴などいいあっている」(30歳・パート・アルバイト)

(2)大切に思われていることが伝ってくる

「娘を持ったことがないので、義母は嬉しそうに対応してくれる」(49歳・総務・人事)

「色々気遣ってくれるし、私の気持ちを尊重してくれる」(38歳・主婦)

「ようやく来てくれたお嫁さんだからと、大歓迎してくれるし、お小遣いまでくれる」(52歳・営業・販売)

(3)ほどよい距離感を保てている

「私たちの秘訣は“すぐ会える距離に住んでいないこと”だと思います。なので、会えるときは特別なイベントという感じです。来年の春休み、義父母を連れての旅行を計画しています」(38歳・パート・アルバイト)

「距離感を意識して大切にしようとしてくれている」(44歳・その他)

(4)ギクシャクしても根に持たない

「何かあっても引きずらないこともいいことだと思います」(40歳・その他)

「けんかをしても次の日まで持ち越さない」(47歳・総務・人事)

さきほどの「仲が悪い」場合と異なり、自分の身内を特別扱いせず、自分の息子のグチさえも笑って受け止められる度量の大きさを持っている義母の人物像が浮かび上がってきます。

息子夫婦との価値観の違いも少々耳の痛い話も“柳に風”と受け流す姿勢は、まさに年の功、という感じですね。

 

以上、今回は義理の母親との仲に関するアンケートをご紹介しました。

関係が良好なケースを見ると、互いのパーソナリティに好意を抱いているケースが多く見られました。

相手が意地悪だったり、自分のこだわりを押し付けてきたりしない限り、「嫁だから」「姑だから」と気負わずに付き合った方がうまくいくことがあるのかもしれませんね。

北川和子
北川和子

自治体HP、プレスリリース、コラム、広告制作などWEBを中心に幅広いジャンルで執筆中。『kufura』では夫婦・親子のアンケート記事やビジネスマナーの取材記事を担当している。3児の母で、子ども乗せ自転車の累計走行距離は約2万キロ。地域の末端から家族と社会について日々考察を重ねている。

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