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ハワイでやらかしたら罰金!日本人がうっかり陥るNG行動【2024年版】

物価高や円安は厳しいですが、やはり海外旅行でしか得られない経験は特別なもの。しっかり準備をして渡航したものの、意外と忘れがちなのが現地のルール。交通ルールなどが国ごとに違うように、生活におけるルールも異なるもの。なかにはコロナ禍を挟んで、新たに変更されているケースもあります。場合によっては高額の罰金、さらには逮捕に至る場合もあるため、しっかりと確認しておきましょう。

今回はハワイを例に、最新のローカルルールをチェックしてみました。

スマホやタブレットを見ながら、動画を撮りながらの道路の横断は即罰金!

スマホやタブレットを見ながら、動画を撮りながらの道路の横断は即罰金!

大好きな仲間やパートナー、可愛い我が子との海外旅行。異国での楽しい街歩きの様子を動画で残しておきたい! ええ、気持ちはよーくわかります。でも、ハワイではシチュエーションを一度冷静に考えてみて。

人気の観光スポットのワイキキやアラモアナなどがあるオアフ島内では、2017年10月25日より、道路横断中にスマートフォンやタブレットなどの電子機器を使用することを禁止した条例が施行されています。これには「Switch」などの携帯電子ゲーム機やデジタルカメラなども対象です。ただ持って歩いているだけならば問題なのですが、道路横断中に画面が表示されて見える状態であれば規制対象になります。歩道の通行中や、道路横断中であっても音声通話をしているだけであれば規制対象外です。

つまり、目的地を探すための歩きスマホや「ポケモンGO」などの位置ゲーなど、日本での感覚でデジタル端末を片手に画面を開いた状態で信号を渡るのは即罰金となるのです。

ちなみに罰金額は、初めての違反の場合は15~35ドル、1年以内に2回目の違反を犯した場合は35~75ドル、初回から1年以内にさらに3回目の違反を犯した場合は75ドル~99ドル

日本国内でも東京都足立区や荒川区、神奈川県大和市などで歩きスマホを禁止する条例が導入されていますが、明確な罰則・罰金までは設定されていません。

さらに、気をつけなければいけないのが横断歩道の渡り方。2019年7月1日からは信号が点滅していて赤になりそうなのに渡ることが禁止に。また、横断歩道まで行かずに途中で渡る「J-WALK」をしてしまうと、これまた罰金となります。こちらは130ドルとかなり高額。これは違反が原因となる交通事故が多発しているため、当初の金額よりも倍以上にまで上げられたから。

そして、これらの違反金は1人ごとに課せられます。例えば「J-WALK」を家族4人で一緒にやってしまうと、130ドル×4で520ドルの支払いが必要となります。1ドル146円で換算すると、なんと7万5,920円。

いずれも日本でも控えたほうがいい行為。安全な旅のためにも、ルールを守ることを心がけましょう。

ハワイの歴史的な建物が集まっているダウンタウンのパンチボウルストリートとサウスキングストリートの交差点。

レンタサイクルも交通ルール厳守!前カゴの荷物の盗難にもご用心を

レンタサイクルも交通ルール厳守!前カゴの荷物の盗難にもご用心を

ハワイ滞在中の移動で心地よい風を感じながら移動できるうえ、交通費の節約になると一石二鳥のレンタサイクル。一部のホテルでは自転車のレンタルが無料でできるので、対応のホテルに宿泊しているならばぜひ利用したいもの。

オアフ島のワイキキにある「ローマー ワイキキ アット ジ アンバサダー」では、“ネイバーフッド”(地域との繋がり)をコンセプトにしたN.Y.発のホテルということで、ネイバーフッド探索用に自転車を無料で貸し出しをしています。ホテルの担当者によると自転車の数に限りがありますが、空きがあれば借りられます。予約は不要ですが、フロントで利用したいことを伝えたうえで、紛失や破損などの際には支払いが発生する旨の契約書を交わす必要があります。

また、ハワイにも2017年6月からホノルル市内のステーションで自転車をレンタルできるサービス「biki(ビキ)」が開始。「biki」は世界33都市で利用されているバイクシェアサービスで、ホノルル市内でも渋滞緩和や環境保全に自転車を活用しようと導入されました。ホノルル市内の人気スポットの近くにはステーションがあるので、時間制や1日チケットなど、利用方法に合わせて使うとまるで住んでいるかのような滞在が楽しめそうです。

「離島ではレンタルサイクルを貸し出しているリゾートホテルは多いのですが、オアフ島のワイキキのホテルでレンタルサイクルを行っているところは少ないです。おもに利便性の良い『biki』が利用されています」(ハワイ州観光局PR担当)

ただし、自転車を利用する際に気をつけなくてはいけないのが、交通ルール。自転車はかならず車道または自転車専用レーンを走り、また進行方向に対して右側を走行しなくてはなりません。また、2人で並んで走ったり、歩道を走ることは取り締まりの対象となります。

残念ながらハワイに旅行で訪れる日本人の自転車のマナーに時々クレームがあがっているようです。自転車の利用が増えているので、前かごに荷物を入れたままにしたり自転車を放置して盗難にあわないよう交通ルールだけでなく荷物の取り扱いにも気をつけていただきたいです」(ハワイ州観光局PR担当)

ローマー ワイキキ アット ジ アンバサダー(Romer Waikiki at the Ambassador)
住所;2040 Kuhio Avenue, Honolulu, Hawaii 96815
2023年10月にグランドオープンした「ローマー ワイキキ アット ジ アンバサダー」は、レトロモダンな内装で話題のホテル。
写真提供:ローマー ワイキキ アット ジ アンバサダー
「ローマー ワイキキ アット ジ アンバサダー」では無料でレンタルできる自転車があります。大手のホテルでもレンタルサービスがないところも多いので、ホテル予約時に公式サイトで事前チェックしておくのがおすすめです。
写真提供:ローマー ワイキキ アット ジ アンバサダー

環境保護のために禁止成分が入っている日焼け止めの使用はNG

環境保護のために禁止成分が入っている日焼け止めの使用はNG

アメリカのなかでもハワイ州では、2021年から、紫外線カット成分のオキシベンゾンとオクチノキサートが含まれる市販の日焼け止めの販売や流通が禁止にされています。

さらにマウイ郡にあたるマウイ島、ラナイ島、モロカイ島では、さらに踏み込んで2022年10月1日から自然環境に影響を与える成分を含む日焼け止めの流通・販売が禁止になりました。よって日差しから肌を守るために必要な日焼け止めは「Mineral Sunscreen(ミネラル成分の日焼け止め)」に制限。ミネラル成分の日焼け止めは、主に酸化亜鉛や酸化チタンといった天然の鉱物成分を使うことで紫外線を防ぐ製品です。化学合成された成分を含まないため、肌の表面で紫外線を反射・散乱させることで肌を守ることができます。

これは珊瑚や海洋生物の生態を守ることを目的にしています。例えば珊瑚の白化の原因は、気候変動と日焼け止めの成分が影響を与えていると考えられています。

マウイ島の多くのビーチにはミネラルサンスクリーンのディスペンサーが設置されるなど、環境保護をしながら肌を守る積極的な取り組みが行われています。

しかしながらマウイ島、ラナイ島、モロカイ島で販売されている日焼け止めを買っておけば安心かというと、残念ながらまだ徹底されてはいないようで、筆者がワイキキの大手ショップを確認したところ問題の成分が含まれた製品が販売されていました。現地で購入した日焼け止めなら大丈夫、というわけではなさそうなのでお気をつけて。

マウイ郡のミネラル成分の日焼け止めに関するページ(英語)
https://www.mauicounty.gov/2483/Mineral-Only-Sunscreen-Maui-County

これら以外にも、ホテルの部屋に子どもだけを残しておいてはいけないなど、法的に禁止されていることはたくさんあります。SNSなどを見ているとハワイではNGとされる行為をしている投稿もありますが、その方たちは「たまたま」指摘をされなかっただけで、本来は許されない行為。

日本にもたくさんの観光客が訪れていて、私たちが日本のルールやマナーを守ってほしいと思うように、観光客となる私たちも現地のルールやマナーに従って滞在すべきですよね。

時代に合わせて更新されているものも多いので、ぜひ事前にハワイ州観光局のサイトなどをチェックして、楽しい旅行になるように心がけましょう。

ハワイ州観光局公式ポータルサイト「allhawaii

https://www.allhawaii.jp/

北本祐子
北本祐子

大阪生まれ。IT系出版社に勤務後、「女性にもITをもっと分かりやすく伝えたい!」とIT系編集・ライターとして独立したはずが、生来の好奇心の強さとフットワークの軽さから、気が付けばトレンドライターとして幅広いジャンルを取材・執筆するように。商業施設や店舗の出店や話題の新商品など、時流にまつわるできごとをさまざまな切り口で伝えています。

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