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夫からの「カエルコール」、いる?いらない?妻の本音を既婚女性121人に聞きました

「カエルコール」は、1985年にNTTが展開した「帰る(カエル)前に家族や大切な人に、一本電話(コール)を入れましょう」というキャンペーンで、まだ携帯電話が普及していなかった時代、公衆電話から「いまから帰る」と連絡する男性のCMは大ヒット。当時の流行語にもなりました。

コロナ禍以前の暮らしをほぼ完全に取り戻したいま、夫、あるいは夫婦ともに在宅勤務が減り、会社への出勤が再開、ふたたび夫婦別々に過ごす時間が長くなり「夫の帰りを待つ」状況になった人も多いのではないかと思います。

そこで、『kufura』では、20〜50代の既婚女性121人(共働き57名、専業主婦58名、その他6名)に、夫からの帰宅連絡についてアンケート調査を実施しました。はたして、令和時代の「カエルコール」状況はいかに。そして妻たちは、「夫から帰宅連絡をもらいたい」と思っているのでしょうか? いまさら夫に言えない“妻の本音”を探ります。

7割の夫婦間で「カエルコール」あり。帰宅時間に合わせて食事やお風呂を用意

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アンケートでは、回答者の約7割が「必ず帰宅連絡をもらう」あるいは「たまに連絡をもらう」と答えました。一方、「ほとんど連絡をもらわない」「一度も連絡をもらったことはない」は計40名(34.8%)。回答者の夫の多くが、頻度はともかく帰宅連絡をしていることがわかりました。

 

まず、夫からの帰宅連絡を「必ず」あるいは「たまに」もらうと回答した人にそのメリットを尋ねたところ、圧倒的に多かったのは、「夕食やお風呂の準備時間が調節できる」でした。

「子どもを寝かす時間の目安や、食事の用意のタイミングがわかる」(35歳・主婦)
「帰宅時間に合わせてお風呂を沸かしたり、夕飯の支度をしたりできる」(58歳・主婦)
「帰宅時間までに、ごはん支度を終わらせて一緒に食べられる」(43歳・共働き)
「帰宅時間が大体分かるので、温かい料理をすぐ出すことができる」(39歳・主婦)
「鍋でご飯を炊くんですが、ちょうどよい時間に炊けるように段取れる」(46歳・共働き)
「ご飯の準備、必要な買い物の連絡、やらなきゃいけないこと、やってもらいたいことが進む」(46歳・共働き)

また、夫の「カエルコール」があることで、時間を有効に使えるというコメントも。

「時間のスケジュールを組みやすい」(53歳・主婦)
「いつ帰ってくるのかとイライラすることがない」(58歳・共働き)
「自分がやっていた作業を終えるタイミングになる」(44歳・主婦)
「何時まで起きていればいいかがわかる」(26歳・共働き)

今日も無事に帰ってくるという安心感と、夫婦の大事なコミュニケーションツールになっている人もいました。

「電話を通して、今日は疲れてるなぁとか、元気そうなど、様子が感じとれる。 夫婦のコミュニケーションのひとつ」(59歳・主婦)
「夫婦関係がよくなる」(45歳・共働き)
「安心する。今日あった出来事を話してコミュニケーションがとれる」
(35歳・主婦)
「何時に帰るかわかるので、安心できる」(29歳・主婦)

意外に多かった「カエルコールはいらない」派。夫への気遣いとともに、シビアな本音も

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「夫から帰宅連絡を入れてほしいと思いますか?」という質問には、75名(65.2%)が「連絡してほしい」と回答。現在も帰宅連絡をもらっている人が過半数を占め、理由としては「夕食の準備がしやすい」がほとんどだったのですが、夫を気遣うコメントも見られました。

「温かいご飯を食べてほしい」(30歳・共働き)
「連絡が来ないと、何かあったんじゃないか……と心配してしまいます。必ず『カエルコール』する約束をしています」(59歳・主婦)
「連絡してくれないと、心配しちゃうので」(24歳・共働き)
「無事に帰ってくるか気がかりなので連絡してほしい」(58歳・主婦)
「安心できるから」(45歳・共働き)

一方、「連絡はしなくてもいい」と回答した人は40名(34.8%)。夫から帰宅連絡があるうちの10名も「不要」と回答しています。コメントにはシビアなものも……。

「ワンオペ前提だから」(43歳・共働き)
「大体の時間はわかっているので、変更があるときだけでよいと思っている」(50歳・共働き)
「夫の仕事時間は不定期でバタバタすることが多いため、電話だけでも負担になると思うから」(40歳・主婦)
「もともと細かく連絡をするのが好きじゃないから。ときどき鬱陶しい」(35歳・共働き)
「好きなように時間を使いたいから」(30歳・主婦)
「仕事終わりの時間がバラバラ。無理に連絡しなくても大丈夫だから」(29歳・主婦)
「いつ帰ってきても、ご飯は作ってあるから大丈夫なので」(38歳・共働き)
「子どもを寝かしつけているときに電話をかけてくるのが迷惑」(32歳・主婦)
「急に帰ってくるのが、サプライズのようで楽しみだから」(35歳・主婦)

「ワンオペ前提だから」のコメントに激しく共感する女性は多いのではないでしょうか。家事や育児をシェアできないのなら、夫に帰宅時間を知らせてもらう必要がない……。そんなため息まじりの諦めを感じる声もありました。

一度もカエルコールをもらったことはないけれど…

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夫からの帰宅連絡を「ほとんどもらわない」あるいは「一度ももらったことはない」40名のうち、10名が「帰宅連絡をしてほしい」と回答しました。その理由のほとんどは「作りたての食事を食べてほしい」という、夫への愛情を感じるものでした。

「ごはんをちょうどいいタイミングで完成させられる。魚や肉は食べる直前に焼くほうがカリッと仕上がるので」(55歳・主婦)
「ごはんは必ず一緒に食べるので、出来上がりのタイミングが分かるとうれしい」(42歳・主婦)
「夫が帰ってくる時間に合わせて、夕食を準備できるから」(35歳・主婦)
「温かいおかずを食べて欲しいから」(51歳・共働き)
「食事の支度があり、できたてを食べて欲しいので」(57歳・主婦)
「夫から必ず連絡が入るとわかっていれば、安心できるから」(42歳・共働き)
「いきなり帰って来られるより、心づもりができるから」(51歳・主婦)
「遅くなるときは、私のスケジュールも変わってくるから」(42歳・共働き)
「帰ってくる時間がわかれば、あせらなくてもすむから」(51歳・共働き)

 

相手の動向がわからぬまま待つ身は辛いもの。ストレスにもなります。それが毎日となればなおさらですよね。今さら自分の口から「カエルコールして」と言いにくいのであれば、ぜひ一度、この記事を夫に読んでもらってみてはいかがでしょうか。みなさんの“思う心”が届きますように……!

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