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「夫が転職してよかった」と思う妻が多数派!その理由は…?経験者93人のリアルな声を紹介

終身雇用が崩壊されたともいわれる現代、働き盛りの男性が転職することは決して珍しいケースではなくなってきています。『kufura』が既婚女性212人を対象に、“夫の転職”についてのアンケートを実施したところ、なんと4割以上の93人が「結婚後に夫が転職したことがある」と回答しました。

転職は、本人だけでなく配偶者にも少なからず影響を及ぼすもの。ある日、突然夫から「実は転職したいと思っているんだ」などと打ち明けられる事態に備えて、転職に伴いどのようなことが起こるのか、メリットもデメリットも知っておきたいものですよね。

今回は、「結婚後に夫が転職したことがある」と回答した既婚女性93人からのコメントをもとに、“転職のリアル”をお伝えします。

「夫が転職してよかったと思いますか?」

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まず、経験者93人に、夫が転職してよかったかどうか尋ねたところ、次のようなデータが得られました。

「転職してよかったと思う」・・・79票(84.9%)

「転職してよかったと思わない」・・・14票(15.1%)

なんと8割以上が「転職してよかった」と肯定的な回答! 後述のように、転職に伴いさまざまなデメリットがないわけではないですが、結果オーライと捉える人が圧倒的多数のようです。

夫が転職してよかった理由は?

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「夫が転職してよかったと思う」と回答した女性79人にその理由も尋ねました。ランキング形式で転職のメリットをご紹介!

第4位:夫にとってやりがいのある仕事だから・・・10票

「本人が気にいっているようだから」(57歳/主婦)

「収入は下がったが、夫がやりたいことを仕事にできて楽しそう」(33歳/主婦)

「イキイキ仕事しているように見えるからです」(55歳/主婦)

1日のうち、起きている時間の大半を占める労働。その内容が自分に全く合わないものであれば、毎日が苦行のようになってしまうのは想像に難くありません。

嫌々ながら仕事に向かう夫の姿は、傍目にも辛いもの。転職によって、夫の笑顔が増えたのであれば、妻としても応援のしがいがありますよね。

第3位:休みがとれるようになったから・・・13票

「土日休みになり家族の時間が増えた。収入は下がったが、なにより家族仲がよくなったことがよかった」(31歳/主婦)

「収入は下がってしまいましたが、自宅から近いので通勤に時間がとられず、残業も減ったので良かったと思います」(52歳/主婦)

「しっかり休みが取れるようになり、睡眠時間も増え誰が見てもわかるくらい顔色が良くなった」(44歳/主婦)

前職は残業や休日出勤が当たり前。そうした過酷な労働環境から脱却できたことを歓迎する声もありました。

夫の過剰労働は、本人の健康に悪影響を及ぼしたり、妻の家事・育児の負担増をもたらしたりするおそれも。それらの問題を一挙に解決できたのであれば、転職して大正解といえるのではないでしょうか。

第2位:職場環境がよくなったから・・・15票

「収入は下がったが、合わない上司の下で無理をして働かなくてもよい。今は楽しく仕事をしている」(47歳/主婦)

「人間関係に恵まれ、精神的に安定し気持ちに余裕ができる生活を送れるようになりました」(48歳/その他)

「職場の同僚と趣味を楽しんだりコミュニケーションとったりしていて充実していそう」(38歳/営業・販売)

仕事上の悩みランキングでも上位に挙がるのが“職場の人間関係”。転職によって、その問題が改善されてよかったとの声もありました。

第4位の“やりがいのある仕事”にもあてはまりますが、夫がなるべくストレスなく、生き生きと仕事に打ち込んでいる姿を見られるのは、妻にとって何よりですよね。

第1位:収入が上がったから・・・30票

「残業が多くなってしまったが収入は少し上がったので」(30歳/主婦)

「毎月の収入はあまり変わらないがボーナスの金額が多くなり総収入は増えた」(34歳/その他)

「前職を続けていても、今の給料と同額はもらえていなかった。公務員になったので、定年までは安泰だと思います」(40歳/主婦)

夫が転職してよかった理由として最も多かったのは収入アップ。止まらない物価高など経済の先行き不透明感も高まる中、毎月の給与やボーナスが増えるのは、なんだかんだいって魅力的ですよね。

また、なかには収入が増えたうえ、休みも増えるという勝ち組転職を果たした人もいました。好条件の転職先が見つかるかどうかは、本人の能力、環境、そして運の要素にも左右されるため、「転職=バラ色」という甘い見通しは厳禁ですが、現在の労働環境に不満がある場合、「仕事とはそういうもの」などと諦めるのではなく、求人情報を軽くチェックするくらいはしてみてもよいかもしれません。

その他、こんな理由も…

「在宅ワークの時間が増えたので、学校から子どもが帰ってきてもひとりでお留守番をしないで済むこと」(42歳/総務・人事・事務)

「他の職場を体験したことで視野が広くなった。心の安定をはかるのもうまくなった気がします」(38歳/主婦)

「子どもの教育には今住んでいる場所のほうがいいと思っているので」(51歳/主婦)

「主人の家族らが経営してる会社なので何かあったときに気兼ねなく対応してもらいやすい」(32歳/主婦)

転職に伴い、ライフスタイルにさまざまな変化がもたらされ、それが結果としてよかったとの声も寄せられています。新しい挑戦には何かと不安がつきものですが、思い切って一歩を踏み出すと、デメリットよりメリットのほうが大きかった……ということはあるかもしれませんね。

逆に、夫が転職してよくなかった理由は?

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「お給料が減ったので生活が困ってます」(52歳/その他)

「収入も減り、体調も崩し、仕事自体も全く楽しくない。良いことはひとつもない」(57歳/主婦)

「転職してすぐにボーナスはもらえないし、お給料もそれほど変わらなかったから」(52歳/主婦)

「休日が週に1回しかない」(43歳/その他)

「在宅でお仕事をやるようになり、ずっと家にいるからストレスがたまる」(33歳/主婦)

転職してよくなかった理由として多かったのは、やはりお金の問題。今回のアンケートでは、転職に至る経緯までは詳しく尋ねていませんが、リストラや会社の倒産などで、転職を余儀なくされた場合は、待遇面において妥協せざるをえなかったという事情があるのかもしれません。

また、求人条件では好待遇が示されていても、実際に働いてみると何かと実情が異なり「こんなはずではなかった」というおそれもなきにしもあらず。転職はさまざまなプラスの可能性も秘めていますが、それなりのリスクも伴うため、職探しは慎重に行う必要がありそうです。

 

いかがでしたか? 冒頭でもお伝えしたように、今は転職が誰にとっても無縁ではない時代。「夫が仕事に行くのが辛そう」「がんばっている割には収入が得られない」などの悩みがある人は、今回のアンケート調査に寄せられた経験者の声をぜひご参考にしてみてくださいね。

中田綾美
中田綾美

成人までの人生を受験勉強にささげた結果、東京大学文学部卒業。その後なぜか弁護士になりたくて司法試験に挑戦するも、合格に至らないまま撤退。紆余曲折の末、2010年よりフリーライターの看板を掲げています。

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