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収入が増えても問題が…!? 「夫が転職して困ったこと」経験者93人のリアルな声を紹介

勤め先が事業を縮小したり倒産したりしたというネガティブな要因。あるいは、現状よりも高収入、好待遇の職場で自分の能力を生かしたいというポジティブな動機。いずれにせよ、今の時代は転職を経験する人は決して珍しくはありません。

実際、『kufura』が既婚女性212人を対象に実施した“夫の転職”についてのアンケートでも、4割以上の93人から「結婚後に夫が転職したことがある」との回答を得られました。

夫が転職すると、妻の生活にも少なからず影響が及ぶもの。今回は、上記アンケートに寄せられた“夫が転職して困ったこと”に関するコメントをご紹介します。

収入が減った

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「給料が大幅に下がったのに、仕事はきつくなった」(57歳/主婦)

「転職して間もない時期は、給料が下がり、やりくりが本当に大変でした」(43歳/主婦)

「役職がまたイチからの平社員になり給料が落ちた」(44歳/主婦)

今回のアンケートでは、「夫の転職で収入がアップしてよかった」との声も数多く寄せられる一方、収入がダウンしてしまったとの声も。なかには、その後、しばらくすると昇進・昇給して前職を上回り、転職自体は結果オーライだったという人もいましたが、転職してすぐは一時的に収入が落ち込み、家計を切り詰める必要に迫られることもあるようです。

生活が不規則になってしまった

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「早番と遅番がランダムにあるので、帰りが何時なのか毎日よくわからないこと」(45歳/営業・販売)

「夜勤があるので生活のリズムが狂う」(44歳/主婦)

「転職して最初のうちは出社時間が日によって違っていたので朝ごはんづくりなど大変だった」(40歳/総務・人事・事務)

夫の転職によって勤務体系が変わり、慣れない生活リズムに苦慮したとの声もチラホラ。“9時~17時”などの固定勤務だったのが、いきなりシフト制になった場合など、本人がそれに順応するのが大変なのはもちろんですが、妻のほうも食事の時間の調整など、慣れるまでは何かと苦労することになりそうです。

休みがとれなくなってしまった

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「夜の帰りが遅くなり体調が心配」(30歳/営業・販売)

「泊まりの仕事が増え、ワンオペの日が多く、そういう日は子どもと離れられる時間が作れないので、家事が進まない。 土曜日も仕事がほとんどで、休みも疲れて寝てばかりなので、子どもを遊びに連れて行ってあげられない」(32歳/営業・販売)

「通勤が2倍以上長くなったこと。出ていく時間も早いし、帰ってくるのも遅い」(31歳/その他)

転職で収入アップは果たせたものの、その分、仕事がハードになってしまったことを憂う声も。夫の体調も心配だし、妻の家事育児の負担も増えるなど、理想通りのライフ・ワーク・ライフを実現するのは、なかなか難しいのかもしれません。

在宅時間が長くなった

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「転職して在宅ワークが増えて、家にいる時間が長くなったのが本当に困りました。毎日の食事やしょっちゅう顔をあわせていて、喧嘩が増えました……」(54歳/主婦)

「私の自分の時間が持てないこと。以前は午前中から出勤していたが、今は午後から出勤なので、家事を監視されている気分になって気が休まらない」(34歳/主婦)

「自宅にいる時間が増えて、食事を作らないといけないことが多くなり面倒」(50歳/主婦)

転職後、夫の在宅時間が増えたのが気詰まりとの声も。自宅にいるなら、そのぶん家事・育児に励んでくれるとありがたい(今回のアンケートでもごく少数ながら「転職で夫の在宅時間が増えてよかった」との声もありました)のですが、ただ見てるだけ、むしろ家事が増えるというのでは、妻としてはストレスが募る一方かも……。

弁当作りの負担が増えた

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「以前より早く出社するため、お弁当を作るために早く起きなければならないこと」(45歳/主婦)

「お弁当が必要になったこと。やっと子どもたちの学生弁当が終わったと思ったら次はお父さんだった」(57歳/主婦)

「会社で出ていたお弁当が新しい会社では、時間帯により出ない週がありお弁当が必要な日が多くなった」(34歳/その他)

収入や勤務時間の変化はわかりやすいですが、これは盲点かつ地味にしんどいかも……。筆者はもし夫から「収入アップのために転職するから、これからはお弁当を作ってほしい」と提案されたら、正直、快諾する自信がありません。

何かと夫に気を使うためストレスが増えた

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「安定して仕事が続くのか不安だった」(32歳/主婦)

「上手くいってるのか聞けなくて気を使った」(57歳/主婦)

「転職前後は夫が神経質になっていたこと。新しい環境に慣れるまで、精神的にしんどそうなのでサポートが大変。話を聞きすぎず、聞かなすぎずのバランスが難しい」(49歳/主婦)

慣れない仕事環境で四苦八苦するのは転職した夫本人。ただ、それをそばで見守る妻としても、かなりの心労がたまりますよね。もちろん、その時期を乗り越えて、仕事が軌道に乗ってくると「やっぱり転職してよかったなあ」と夫婦ともに実感できるのでしょうが、転職活動中および転職後しばらくは、家庭内の空気が張り詰めたものになってしまうものかもしれません。

環境の変化に対応しなければならなかった

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「引っ越す必要があったこと。子どもの小学校の転校」(39歳/研究・開発)

「地元を離れて主人の地元の田舎に引っ越さなければいけなくて、私の新しい職場を探さないといけなかったこと」(32歳/主婦)

転職とともに引っ越す必要もあると、良くも悪くも生活に及ぼす影響は大。転職は夫ひとりの問題ではなく、家族全体に関わることなので、夫婦でよく話し合って双方が納得いく形で進めていきたいものですね。

 

ちなみに、今回のアンケートでは、経験者93人中、8割以上の79人が「夫が転職してよかったと思う」と回答しています。いろいろ大小のトラブルはあれど、結果的には夫の転職をポジティブに捉えている人が多数派です。もしも夫から現在の仕事についての悩みを打ち明けられたら、今回ご紹介したコメントもご参考に打開策を検討してみてはいかがでしょうか。

中田綾美
中田綾美

成人までの人生を受験勉強にささげた結果、東京大学文学部卒業。その後なぜか弁護士になりたくて司法試験に挑戦するも、合格に至らないまま撤退。紆余曲折の末、2010年よりフリーライターの看板を掲げています。

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