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【夫編】「円満夫婦」に訊いた!仲良しでいるために心がけていること …けんかの流儀、小さな習慣

いつもと同じ家に帰り、いつもと同じ相手と顔を合わせ、いつもと同じ場所で眠る。こうした生活は、機械的かつ自動的に続くわけではありませんよね。

変わらずに保たれた家庭の雰囲気や、「変わらない」と互いが信じ続ける関係性は、そこで暮らす人の大小の努力で成り立っています。今回『kufura』編集部は、夫婦円満を自認する既婚男女にアンケートを実施。夫婦仲を保つために普段から心がけていることについて聞いてみました。

4人に3人の男性が「夫婦仲がいいと思う」と回答。円満のためしていることは?

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アンケートにご協力いただいたのは、既婚男性316人。「自分たち夫婦は“夫婦仲がいい”と思いますか?」と質問したところ、76.9%にあたる243人が「いいと思う」と回答し、「いいと思わない」の73人(23.1%)を大幅に上回っていました。

続いて、最初の質問で「夫婦仲がいいと思う」と回答した既婚男性243人に、夫婦仲を保つためにどんなことを心がけているのか聞いてみました。

皆さんから寄せられた12の心がけをご紹介します!

1:感謝の言葉を伝える

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まずはシンプルな“感謝の言葉”です。

「日々感謝する。いつまでも初々しい気持ちで接する」(46歳・その他)

「いつも“ありがとう”を先に言うこと」(69歳・その他)

「“ありがとう”“おいしい”などの感謝の言葉を告げること」(74歳・その他)

回答者は “ありがとう”“おいしかった”といった言葉を通じて感謝を伝えることを習慣にしていました。とはいえ、これは人間関係の基本のキ。円満夫婦の人たちは、以下のようなアクションで夫婦円満を継続していました。

2:相手の気持ちを推し量る

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「とにかく何でも話して相互理解に努めること。人に頼む前に自分でできるか考えること」(48歳・会社経営・役員)

「相手を理解するよう努力すること」(71歳・公務員)

夫婦はもともと他人。互いのすべてを理解することは不可能ですが、相手の気持ちを推し量るプロセスを積み重ねたその先に「相手が何を欲しているのか」の理解に到達するのかもしれません。

3:妻の話を聞く

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「話をよく聞くこと。聞き流さずにちゃんと聞くこと」(45歳・その他)

「なるべく話を聞いてあげること。口から産まれたのかと思うくらいおしゃべりなくせに、話を聞いてもらえないとすぐ不機嫌になるため、わからない話であってもなるべく聞いてあげるようにしている」(43歳・その他)

相互理解のために欠かせない傾聴。回答者は相手の話に耳を傾けることを心がけていました。

4:相手の喜ぶことをする

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「彼女が好きなスイーツを割とこまめにおみやげに買ってくる。機嫌が悪くても結構な確率で治る」(57歳・金融関係)

「家のことを率先してするなど、妻が喜びそうなこと、楽になりそうなこと、助かりそうなことをする」(55歳・総務・人事・事務)

相手が何を喜ぶか考え、行動を起こすこと。「相手が何を求めているか」を考えた先に“家事”という形で行動に移す人も。

5:積極的に家事をする

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「妻が家事をしてるときは必ず手伝うか別の家事をやるようにしてる」(35歳・技術職)

「疲れているときに家事を代わる」(48歳・総務・人事・事務)

「最低限の家事をする」(42歳・技術職)

「食事を作って貰うので、洗い物はなるべく担当している」(54歳・金融関係)

365日間発生し続ける家事。しばしば家事分担は夫婦不和の原因となりますが、家事を分担して互いの負担の軽減に務めていました。ちなみに、妻サイドの回答では夫婦円満のために「家事をする」と回答した人はおらず、家事に対する意識の違いも垣間見られます。

6:言いたいことはため込まない

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続いて、互いの不満をためこまないための関係構築術に関する回答です。

「お互いの意見を、正直に伝え合う」(40歳・その他)

「言いたいことを我慢せずに言い合うことでストレスが減る」(57歳・研究・開発)

言わずにため込んだ言葉は、しばしば胸の中で発酵してネガティブな“ガス”が発生します。爆発する前にいろんな方法で少しずつガス抜きしていけるといいですよね。

7:時には譲歩する

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「身を引くこと。あまり強く出過ぎず相手に花を持たせる」(39歳・研究・開発)

「カレー。家内と子どもは甘口派。自分は辛口派。いつも負けてあげて甘口」(54歳・営業・販売)

カレーの例え、とってもわかりやすいですね。それぞれの好みやルールをすり合わせたり、譲ったり、新しいルールを構築したりして夫婦の日常がまわっています。

8:夫婦の「けんかの流儀」に従う

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「言いづらいことも言える仲になること。けんかも必要だと思う」(31歳・営業・販売)

「けんかをしても次の日に持ち越さない」(37歳・その他)

「ささいなことでけんかをしないこと。たとえ口げんかでも後に尾を引き、いやな思いをするからです」(70歳・公務員)

けんかを回避する人がいて、けんかを引きずらないよう努める人がいて、けんかをガス抜きの場にしている人もいました。けんかの意義は、夫婦それぞれなんですね。

9:「2人の時間」を持つ

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“2人で過ごす時間”と“1人で過ごす時間”について言及した声です。

「いつも一緒に過ごす。お風呂も寝るときも」(50歳・その他)

「いろいろと一緒に意見交換する。一緒に食事する。共通行動する」(51歳・その他)

2人でどこかに出かけたり、向かい合って会話をしたり。仕事や家事、育児であわただしい日常を送る場合には、2人の時間を作り出すのも1つの共同作業となります。

10:「別々の時間」を持つ

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対して、個々の時間を持つことの大切さに触れている人も。

「それぞれの嗜好趣味を尊重して、個別の時間を持つ」(66歳・その他)

「ある程度の距離をいろんな面でとること」(56歳・技術職)

ほどよい距離感を保つことで、2人の時間がより楽しくなりそうですね。

11:愛を伝える

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さきほど“感謝の言葉”をご紹介しましたが、“愛の言葉”もありました。

「愛してると言う」(40歳・その他)

「ありがとう、愛してるを照れずに言う」(66歳・その他)

本当に愛しているから愛してるとは言わない。多用すると安っぽいなんて声も聞かれますが、言われた側に「愛されている」というしばしの実感をもたらすのが、愛の言葉なのかもしれません。

12:相手が嫌がることをしない

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最後に、長く結婚生活を送る“先輩方”の声です。

「相手が嫌がることをしたり言ったりしないこと、つまりリスペクトを持って接することが重要かと思います」(74歳・その他)

「どんなに気持ちが乱れても、禁句は絶対に言わないことだと思います。それを通して49年になります」(76歳・その他)

相手が嫌がることを言ったりやったりしない。実はこれ、ものすごく大変なことだと思います。

例えば、コップの使い方、洗濯物の脱ぎ方1つが相手にとって“嫌なこと”になり得るのが、結婚生活ですから。相手のことを理解しようとつとめてこそできる、“難易度の高いこと”なのかもしれませんね。

 

以上、今回は夫婦円満と感じている男性が日常的に心がけていることについてお届けしました。

相互理解のための言葉や行動に加えて「1人時間を大切に、2人の時間も大切に」「相手に譲るけど、我慢はしすぎない」など、対照的な回答もいくつかありました。

夫婦にとって快適なバランスとさじかげんを探っていくことが大切だと言えそうです。

次回は、妻サイドの声をご紹介します。

北川和子
北川和子

自治体HP、プレスリリース、コラム、広告制作などWEBを中心に幅広いジャンルで執筆中。『kufura』では夫婦・親子のアンケート記事やビジネスマナーの取材記事を担当している。3児の母で、子ども乗せ自転車の累計走行距離は約2万キロ。地域の末端から家族と社会について日々考察を重ねている。

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