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「中学受験or英語留学」小5の双子が来てくれた!日本とオーストラリアの学力の違いを実感【シドニー教育移住レポート#19】

こんにちは。シドニー在住ライターの橋浦多美です。今年の8月は雨が多く、鬱陶しい日が続いていましたが、少しずつ日が長くなり、日中の日差しに春を感じるようになってきました。

さて今回は、8月、日本は夏休みの真っ只中というタイミングで、子どもの幼稚園から一緒だったお友達ファミリー(なんとこちらも双子!)がシドニーに遊びにきてくれました! 小5の双子と共に、一家揃ってシドニーに教育移住をして約1年半、初めての来客となった子どもたちの様子と、シドニーツアーで英語力発揮(?)の状況、そして日本との小学生の違いを見ていきたいと思います。

中学受験の勉強の合間をぬって3泊のシドニー。日本の勉強スケジュールに驚き…

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幼稚園からの友達の双子(男女)とシドニー観光。すっかり昔に戻ったようにいつも通り遊んでました〜!

我が双子はシドニーの学校に通い始めて1年半、シドニーの学校は学年が上がるにつれて勉強をする時間は増えては来るものの、日本の小学生に比べれば勉強時間は少なく、特に中学受験をする子どもたちの勉強時間に比べれば、比較にならないほど少ないと思います。

遊びに来てくれた子どもの友達は、現在日本の小学校5年生。普段は学習塾に通い、夏休みの期間中は夏期講習に参加しているとのこと。そのほかに、学校の夏休みの宿題もあるので、勉強量が全然違うなと感じました。

そして今回の旅行の日程も現地3泊、機中1泊の日程。シドニーまで片道約10時間の距離を考えると結構ハード……ですよね。勉強の日程のやりくりの都合上、短い期間になったということで、勉強重視のスケジュールに、我が家の双子は驚きを隠せない様子でした。  

シドニーでも、日本の帰国が視野に入って、日本での受験を考えているという家庭ももちろんあるのですが、すぐに帰国をするという予定がない場合、比較的のんびり過ごしている子どもが多いのだと思います。我が家の場合、ウィークデーの現地校と土曜日の日本語補習校の宿題が主な勉強で、その時間でいうと1日平均30分ほどです。

友達からは夏休みの間も朝からお弁当を持って勉強、国・算・理・社を全て網羅すると聞いて、「日本の小学生、全然違うな〜」と感心し、自分たちが今日本に帰ったら、ついていけるかどうかという不安も覚えたようです。

我が家は、普段は学校では英語、自宅では日本語で、英語はこちらに来たのが9歳の時だったので、1年半経過して、英語でコミュニケーションを取ることは問題なくできるようになりましたが、言葉を自然に覚え始める低年齢の子に比べたらスピードはだいぶ遅いです。また、文法があまり得意ではなく、この年齢になったら、文法は日本語で覚えた方がいいのか、あくまでも英語は英語で覚えた方がいいのかと悩んでいます。

日本に帰っても、すでに国・算・理・社の4教科で勝負できる状態ではないということは、今回の友達の話を聞いて感じたようで、英語を本当に頑張らなきゃな〜と感じとったようです。

こちらでは小学校を卒業し、中学高校(こちらでは中学からの6年間をハイスクールといいます)に進めば勉強がハードになってきますが、日本のように塾に通うという文化はなく、基本的にはチューターと呼ばれる家庭教師のような人をつけるのが一般的で、今回の友達の勉強時間を見習って、少しずつ集中して机に向かう時間を増やさなければならないと私たちも感じました。

「シドニー観光計画」は念入りに、初ガイドで英語訳も…

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ガイドブックやネットを参考にプランを考えました。カンガルーの餌やりが楽しかったようで盛り上がりました〜!

友達が遊びに来てくれると聞いて、どこを案内しようかと、シドニーのガイドブックを広げて計画をしていました。3泊のうち、2泊は我が家に双子だけ宿泊、双子同士、夫と私が交代で観光についていき、シドニーの観光スポットを巡ることになりました。友達からのリクエストは、

 ・コアラを見たい

・シドニーらしいことをしたい

 主にこの2点でした。そこで計画したのは、

・シドニーの景色が見える遊園地、移動はフェリーで(シドニーはフェリーが公共交通機関、景色も素敵)

・コアラが見られる動物園、カンガルーの餌やりも体験(シドニーはコアラ抱っこが法律で禁じられているので、カンガルーに触れ合ってもらおう)

・クルーズでホエールウォッチング(シドニーは船が人気、特に冬の時期は船上でイルカ、クジラが見られるシーズン)

・シドニーの公園で遊ぶ(日本の公園と比べると広い! Hide&Seek “かくれんぼをする)

・夜は家でお楽しみのゲームタイム(これは日本と同じスタイル! 思い切り盛り上がりたいけど、せっかくシドニーに来たので観光優先。ゲームは余った時間で)

 主にこの内容でした。

日本と季節が真逆のオーストラリアは、8月は冬にあたり、あまりいい天気とは言い難いシーズンです。雨になった場合の代替案や時間のやりくり、食べてもらいたいシドニー名物をどこで食べるか、シドニーでの思い出に、お土産購入場所やタイミングなどを家族で一緒に念入りにリサーチしました。

そして、双子にとっては本領発揮の英語! この1年半、こちらで学んできて、最近は少しずつ英語力の向上が見られるようになり、特にリスニング力が向上しています。私がキャッチできなかった英語も「さっき、こう言ってたよね〜」と双子の方が理解できているのではないか?ということもしばしば。

今回の観光案内も、買いものやレストランでのオーダー、何かを質問をするとき、車内アナウンス、道路標識など英語の訳はちゃんとやるということで、しっかりと担当してもらいました。

特にホエールウォッチングのクルーズではいろいろな注意事項も多く、「今、あっちの方向にイルカやクジラがいるよ〜」のアナウンスは、絶対に逃したくないので、しっかりと聞いてもらい、いいタイミングで案内してもらったのですが、肝心な時にみんなが船酔いになるというハプニングもありながら何とかシドニーの冬の名物のイルカ、クジラを見てもらいました。

 ハードなスケジュールの中であちこち巡ることになりましたが、きっと楽しんでくれたはず! 帰国後は完全に“日本の友達ロス”になってしまい、数日間は思い出にふける日が続きました。普段は案内をしてもらったり何かを聞いたりすることが多いですが、自分達がホストとなってガイドをすることで、英語力を確認できたりシドニーの魅力を改めて知れたりすることができました。こうやったら伝わるかな?ここは見てほしい!といろいろ考え抜いた今回のガイド、お互いの双子にとっていい思い出になったのではないかなと思います。

すでに、次回友達が来た際には、ここに連れて行こう、あそこに連れて行こうと、すっかりツアーガイド気分です。 

次回は「渡豪1年半、英語力の進捗」について、1015日にお届けします!

橋浦多美
橋浦多美

大学卒業後OLから25歳でアナウンサーへ転職。テレビ、ラジオ、司会等を中心に現在はフリーのアナウンサーとして活動中。得意分野は家計経済で、暮らしがよくなるお金との付き合い方を日々考えています。FP、宅建士、ビジネスマナー検定、食生活アドバイザーなどの資格を保有。双子男児の母。

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