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子どもの習いごとを始めてみて気づいた…「思っていた以上に大変だった」こと。母親たちのリアルな声

将来役に立つか。子どもが楽しめるか。体力がつくか。子どもの習いごと選びの基準はさまざまです。実際に始めるためには、親の都合と子どものやる気の“折り合い”をつける必要もありますよね。いろいろ下調べをしていても、子どもの習いごとを始めてから親の負担の程度が明らかになる場合もあるようです。

今回『kufura』編集部は、子どもに習いごとをさせた経験がある女性85人にアンケートを実施。

子どもの習いごとを始めた後、親にとって「思ったより大変だった」と感じたことについて聞いてみました。

「送迎」の時間のやりくり

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今回のアンケートで最も多くの回答が寄せられたのが“送迎”に関する回答でした。

「新体操。練習会場への送迎など親の出番が多く大変だった」(39歳・主婦)

「体操教室まで自転車での、送り迎えが大変だった」(38歳・主婦)

「スイミングの送迎が大変」(49歳・公務員)

「送り迎え。1人で行かせるには遠い場所なので親がやらないといけないから」(42歳・主婦)

子どもを時間通りに送り届け、習いごと中の“待機時間”を経て、お迎えをする。一見、簡単な仕事に見えますが、生活時間をじわりと締め付けることも。夕方の家事、仕事の調整、きょうだいのケアなどが重なると、時間のやりくりが負担になることもあるようです。

「親の出番」が多い

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続いて、送迎以外の“親の役割”に関する回答です。

「ダンス。発表会の衣装直しがあった。親がそんなことをしなきゃいけないとは知らずにダンスに通わせたため、裁縫が苦手な自分は泣きそうだった」(37歳・主婦)

「バレエの発表会でのリハーサルでの付き添いは長くて大変でした」(58歳・主婦)

「バスケットを習わせています。高学年になると保護者も役員になったりと大変だなとおもっています」(37歳・その他)

「ピアノ。発表会やコンクールなど、イベントが多い」(39歳・その他)

通っている教室の方針や、習いごとの種類によって親に求められる役割は異なると思いますが、衣装準備やレッスン見守り、組織運営などのサポートが求められるケースがあります。この点については、事前に地域の経験者からリアルな“クチコミ”を取集して負担感を探ることができるといいですね。

子どもに「やる気の波」がある

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たとえ子どもが望んだ習いごとだったとしても、「行きたくない」「やりたくない」の時期がやってくることもあるようです。

「ピアノ。練習を嫌がって大変だった」(43歳・主婦)

「スイミングでは、顔に水が付けられるようになるまでの時期を乗り切るのがきつかった」(49歳・総務・人事・事務)

「泳げないと困るからスイミングを習わせたんですが、本人は嫌がっていたのでやる気にさせるのがたいへんでした」(50歳・総務・人事・事務)

子どものやる気が落ちてきたときに「無理していかなくていいんだよ」と言うべきか、励ますべきか、無理やり連れて行って気分が変わるのを待つか……。毎月、少なからぬ費用もかかっているからこそ、親にとっては悩ましい問題です。

習いごとが子どもに「合わなかった」

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続いて、習いごとが子どもに合わなかったケースです。

「勝負ごとの習いごとは、本人の性格上合わなかった」(49歳・主婦)

「そろばん教室に通ったが長続きしない」(57歳・総務・人事・事務)

習いごとの内容、先生やチームメイトの相性など、“合わない”と感じた要因はいろいろあるかもしれませんが、学校と違って、スパッとやめやすいのが習いごとの特徴。衣装やグッズなどの“初期投資”にお金を使った場合、親の未練が残りますが、子どもの様子を見ながら、“やめる”という決断を迫られるケースもあります。

レッスン費以外の「コスト」がかかることがある

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月謝以外のコストがかかる、という声です。

「子どもがチアリーディングを習っていた。その練習自体では苦労はしなかったが、大会のたびに衣装やヘアメイク代がかかり、想定外の出費が多かった」(55歳・その他)

「バレエは、お金がかかる」(40歳・公務員)

「通わせている習いごとが年々、値上がりしている。冬はそれにプラスして暖房費がかかる」(43歳・総務・人事・事務)

月謝のほかに、衣装、用具、教材、送迎用のガソリン費などがかかるケースもありました。

「スケジュール管理」が難しい

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スケジュール管理に関する回答です。

「年中のときにスイミングを始めた。風邪で欠席しても振り替えられるのだが、翌週がめちゃくちゃ忙しくなって子どもが疲れてしまう」(42歳・パート勤務)

「出掛ける予定を組みにくくなる」(33歳・その他)

「習い事というか、スポーツ少年団で野球を始めた。土日祝ほとんど練習なので、家族でお出かけが減った」(35歳・主婦)

習いごとを始めると、1カ月のカレンダーの中に固定の用事が書き込まれます。習いごとを掛け持ちしていたり、きょうだいがいたりすると、家族の予定を組むのが大変になるケースも……。

保護者同士の「人間関係」

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子どもの習いごとですが、保護者同士の人間関係が大変だった、という声です。

「サッカークラブに入っていました。子どももですが親の人間関係が思ったより大変でした」(50歳・営業・販売)

「お友達やママ友との付き合い。レッスンが終わった後、誰かがお菓子を配ったら次はお返ししないと、と気を使うのが面倒だった」(58歳・主婦)

「バスケットボールチームで自分の子ども至上主義な親がいて、大変だった」(46歳・主婦)

グループで行う習いごとでは、子どものサポートを通じて親同士のコミュニケーションが活発になる習いごともあります。ポジションやレギュラーを競うような種目では、子ども以上に一生懸命になってしまう親と、静観する親との“熱量格差”が生じることもあるようです。

 

以上、今回は習いごとを始めてから気づいた「思ったより大変だったこと」についてお届けしました。

新年度の生活が少し落ち着いたら「子どものために役立つ習いごとを」と考えている人もいるのではないでしょうか。

“子どものため”を思うあまり、親自身が時間・体力・金銭面の負担を背負いすぎないよう、注意が必要です。

子どもの希望と、親の都合がうまく合致し、なおかつ子どもが楽しく通える習いごとと巡り会えたら、それはとても幸運なことなのかもしれませんね。

北川和子
北川和子

自治体HP、プレスリリース、コラム、広告制作などWEBを中心に幅広いジャンルで執筆中。『kufura』では夫婦・親子のアンケート記事やビジネスマナーの取材記事を担当している。3児の母で、子ども乗せ自転車の累計走行距離は約2万キロ。地域の末端から家族と社会について日々考察を重ねている。

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