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娘(15歳)とケーキ作り。食べやすい「スコップケーキ」なら簡単と思っていたら…【お米農家のヨメごはん】

こんにちは! 富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・15歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らす。そんな私たちの、食卓周りの日常を皆さんにお伝えする連載119回目。

今回は、ホリデーシーズンならではのケーキ作り、そして、娘と参加した1万人の第九についてお伝えしたいと思います。

年末に恒例のケーキ作りを!

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12月に入り気ぜわしくなってきたけれど、心躍る時期でもある。ホリデーシーズンの到来だ。我が家ではさらに、クリスマスに近い旦那さんのお誕生日というイベントもある。

というわけで毎年12月は、お祝いがてら気の合う友人たちが集まる食事会に、きちんと手の込んだケーキを作る事にしている。デコレーションした切り分けるケーキを作る事が多かったので、今年はカジュアルなスコップケーキに挑戦してみた。

 

スコップケーキは、深めの容器にスポンジケーキ・生クリーム・フルーツなどを積み重ねて作り、スプーン(スコップ)ですくい取りながら取り分けるケーキ。

華やかだし、デコレーションケーキより簡単かと思ったら! 思いのほか大変だった!!

まずは前日のうちから、ゼリーを仕込む。冷凍ミックスベリーを使い、砂糖とレモン汁を加えて粉ゼラチンで冷やして固めておく。

カスタードクリームも炊く。焦がさないよう注意!
スポンジケーキは2台。カスタードクリームは冷やしておく。
スポンジケーキはダイス状にカット。

生クリームだけだと寂しい気がして、カスタードも炊いた。焦げ付かないように、鍋底から木べらでかき回していく。

集まる人数も多そうだし、我が家にあった容器が大きかったので、スポンジケーキは2台も焼いた。この辺りから、あれ、何だかいつもより大変な事になってきたな、と気づく……。ゼリーやスポンジケーキは市販のものを使って、手軽に無理なく作っても良かったかもしれない。

スポンジケーキの奥は、炊いたカスタードクリームを冷やしているバット。表面にぴったりラップを貼り、乾かないようにしている。

スポンジケーキは、ダイス状に小さくカット。さらに生クリームを泡立てて、と、これでようやく下準備が完了。ここまできたら、あとはデコレーションケーキと違って重ねていくだけ。

透明の深めの容器に、カットしたスポンジケーキと細かくしたゼリーをのせて、カスタード、生クリームと重ねていく。

それを何回か繰り返す。

そこへ、帰宅した娘が制服のまま(しかも何故か頭にかぶりもの)手伝い始めた。

娘よ、お手伝いは嬉しいが、その姿は何とかならないものか。

でも、やってみたい!という気持ちを抑えつける事はしたくない。エプロンなしで制服が汚れるくらい、大目に見よう。

容器いっぱいに重ねたら、最後に飾り付け。この時期はまだ高いけれどイチゴと、冷凍ミックスベリーを使って華やかに。ナッペ(ケーキにクリームをキレイに塗り広げること)や絞る作業など、デコレーションケーキに必要な技術は不要。気軽にできるのが、スコップケーキのいいところ。

クリスマスらしいピックをあしらえば、一気にそれらしい雰囲気に。仲間が集う会場に持参したら、歓声が上がった。喜んでもらえるのはやっぱり嬉しい。子ども達が我先にとすくって笑顔で食べて、お代わりもしてくれて、手作りの苦労も吹き飛ぶ瞬間。

今回は全て手作りして大変だったけれど、市販のスポンジやカステラを使ってもいいかもしれない。ココア味や抹茶味のスポンジにしたり、使うフルーツを変えたり、いろいろアレンジも楽しめそう。

デコレーションケーキは切り分けるのがちょっと大変だけれど、スコップケーキなら思い思いに自分で取れる。

人が集う場にお勧めだ。

娘と一緒に、一万人の第九に参加!

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今年も残すところあと2週間ほど。

忘年会に限らずいつでも集える仲間がいる事に感謝して、乾杯!

さて話はガラリと変わって、去年に引き続き今年も、第九について書こうと思う。

第九、そう、ベートーヴェンの交響曲第九番。12月になると日本全国で聞こえてくる、あの第九だ。合唱付きの交響曲で、有名な歓喜のメロディーは小さな子どもでも口ずさめる。が、ドイツ語で全てのパートを歌うとなると、かなりの難曲。

頑張って練習しないと、なかなか歌えない。

去年、私は50歳の記念にと第九に挑戦する事を決意。関西地方ではこの時期の風物詩としてよく知られる、サントリー1万人の第九。この大きなイベントに参加したいと、家で練習に励んでいた。それを隣でずっと聞いていた娘は、いつの間にか私より上手に歌えるようになっていた。

去年はまだコロナの影響が残っていて2,000人の制限があった本番も、娘は観客として体感、すっかり第九の魅力にはまってしまったようだ。

1万人に復活した今年は娘も参加を希望、私と娘と2人で挑戦する事になった。

コロナのおかげでオンラインレッスンが充実、地方からも参加しやすくなった今年は、全都道府県から参加があったそう。それを記念して、公式パンフレットには各都道府県の参加者が掲載された。

ご縁があり、私たちは富山県代表に! とってもいい記念になった。

このパンフレットは永久保存版にしよう。

さて大阪城ホールでの本番。

合唱前のパートで1万人が一斉に立ち上がる迫力、そして1万人の歌声の素晴らしさ。緊張感と達成感とで、娘は私の隣で涙ぐんでいた(と思う)。

2人で一緒に同じ目標に向かって挑戦する。娘が小さい頃はちょっと考えられなかった未来が、今ここにある。母としての私の、集大成的な喜びを感じた一時でもあった。

大阪では娘のリクエストで串カツを食べたり、都会ならではの駅ビルでお買い物を楽しんだり。

いつもは喧嘩ばかりだし、この時も険悪なムードになる事もありつつそれでも、一緒に美味しいものを食べてお買い物を楽しんだ。

旦那さんの話(陰口?)で盛り上がりつつ、ハハとムスメの旅をしっかり楽しみました!

濱田さん一家の『濱田ファーム』ホームページはこちらから。

濱田律子
濱田律子

愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにも係わらず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。黒部の専業米農家『濱田ファーム』はこちら。

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