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「無水鍋」を入手!娘(14歳)も大好きな肉じゃがもお米も美味しく!【お米農家のヨメごはん#91】

こんにちは! 富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・14歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らす。そんな私たちの、食卓周りの日常を皆さんにお伝えする連載91回目。

今回は、20年ぶりに買い替えたお鍋の事、そして、もう少しで終わる堆肥散布の裏側についてお伝えしたいと思います。

そうだ!無水鍋だ!

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ずっと使い続けられると思っていた琺瑯のお鍋が最近、手にずしりと重さを感じるようになってきた。この1年でさらに重みを増してきて、毎日のちょっとしたストレスに……。

他にいいお鍋がないだろうか、と考え続けて3年ほど。そういえば実家の母親は、私が生まれた頃からだから50年ほどになるだろうか、 無水鍋を使い続けている。 何を炊くにも、そういえばオーブンを導入する前はスポンジケーキもこれで焼いていたし、 蓋をひっくり返してパエリヤもよく作っていた。

そうだ、無水鍋だ!とふと思い立ち、フリマのアプリから検索して購入。

中古とは思えないピカピカの無水鍋が、我が家にやってきた。

持ち手やツマミなどがなく、一体感のあるフォルム。 材質はアルミ。かなり厚手だけれどとにかく軽い。熱伝導率が非常に高く、蓋がぴったり閉まるので無水調理に適している。何より何十年も使えそうだし、実際に母は使っている。

蒸す・煮る・炊くのはもちろん、焼く・炒める・揚げる事もできる無水鍋。そのデザインの原点は、かまどで使っていた羽釜なんだそう。 ならば、とまずは白米を炊く事に。

米1合に対して水は200cc前後をお好みで。しっかり浸水させて(夏場は15分、冬は30分以上)から、蓋をして強火にかける。 沸騰したら弱火で12~15分ほど。 10分以上蒸らして蓋を開けると、蒸気と共にふんわりご飯の甘い香りが漂う。

そうそう、私は全く気にならない(家で使っている多くの鍋がそうだから)けれど、本体も蓋も熱々なので鍋つかみは必須。 火傷には十分に注意して。

ふっくら炊きあがったご飯は、土鍋や圧力鍋と比べると少しさっぱりした食感。 モチッとした炊き上がりではないので、一粒一粒が際立つ。卵かけご飯やカレーに抜群に合うと思う。

もう少し専門的(?)に書くとしたら、もち米に近い系統のミルキークイーンやゆめぴりか等、低アミロース米を炊く際に相性が良さそう。逆にササニシキ等のさっぱり系だと、かなりあっさりした炊き上がりになるだろう。

これはもう本当に好みの世界なので、お米の品種の違いを含めて、 炊き方も楽しみたいと思う。

白米の次に試したのが、これまで使っていた琺瑯鍋でもよく作っていた肉じゃが。 無水調理の王道のお料理だ。

お水は全く使わず、酒・醤油・味醂・砂糖を同量(少し甘めなので気になる方は砂糖を減らして)入れて、 蓋をして火にかけるだけ。

水分が無くなる頃合いに蓋を開けて、色よく炊き上がった肉じゃがとのご対面に満面の笑みになってしまった。少々焦げても、それもまたご飯に合いそうだ。

白米の進む、誰もが好きな味。 夜ごはんにいただいて、翌日のお弁当にも詰めた。

肉じゃがの甘辛い香りに、嬉しそうに帰宅した娘。「明日からダイエット」を口癖に、この日もたくさん白いご飯と肉じゃがを食べていた。

ダイエットに協力できなくて申し訳ない。 でもやっぱり、パクパクたくさん食べて嬉しそうにしている子供の姿を見るのは、 母親として嬉しい事なのだよ。

しばらくはこの無水鍋で、できるだけお野菜たっぷりのスープをこしらえて、寒くなる季節、息を切らして帰ってくる娘を迎えたい。

来年の米作りのため「堆肥(たいひ)づくり」継続中

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最後に農作業の様子を。

前回もお伝えした堆肥(たいひ)の散布作業は、まだ続いている。今年は天候にも恵まれ捗ってはいるが、旦那さん1人で作業するわけだからどうしても効率が悪い。

作業当初は、自家製の籾殻堆肥だったが、 今は知り合いの酪農家さんからいただく牛ふん堆肥。しっかり完熟しているから、サラッとしていて匂いはほとんどない。

堆肥を積み込んだら、積載車の荷台へ乗り込む。

堆肥を積み込んでは、積載車で田んぼへ移動。 散布しては戻ってきて、また積み込む。 これを繰り返す事、なんと100回!   そうしてやっとゴールを迎えられる。あともう少しの頑張りだ。 早く終わらせて次の作業(秋起こし)へと移りたい。 頑張ります!

濱田ファームのホームページはこちらから。

濱田律子
濱田律子

愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにも係わらず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。黒部の専業米農家『濱田ファーム』はこちら。

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