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「育児ストレス」が溜まるのはこんなとき…原因と解消法は?パパ・ママ162人に聞いた

世の中の仕事には“繁忙期”と“通常期”があります。傾向としては、仕事がたてこんでいるときほどストレスを感じやすくなりますよね。

絶え間なく仕事が発生し続ける“育児”においても、1年365日、1日24時間のあいだに、忙しい時期や時間帯があると思います。

今回は、小学生以下の子どもがいる男女162人(男性71人/女性91人)に育児ストレスを感じる頻度や、育児ストレスを感じたときにしていることについてうかがいました。

「育児ストレス」を感じる頻度は?

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まず、育児ストレスを感じる頻度について、3つの選択肢のうち最も近いものを選んでもらいました。結果は以下の通り。

感じていない・・・19.8%(男性26.8%/女性14.3%)

よく感じている・・・22.8%(男性16.9%/女性27.5%)

たまに感じている・・・57.4%(男性56.3%/女性58.2%)

今回のアンケートにおいては、女性のほうが育児ストレスを感じる頻度が高い傾向が見られます。育児に関わる時間が男性よりも長いことがその背景にあるのではないかと推測できます。

具体的にどんな場面でストレスを感じているのか質問したところ、5つの原因に分類することができました。

ストレス・心理的負担が高まる5つのシチュエーションは?

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(1) 「やるべきこと」「やりたいこと」が進まない

「普段旦那が仕事でいないため、朝から晩まで育児はワンオペになるので、ストレスを感じることがある」(26歳・主婦/女性)

「やること、やりたいことがあるのに、下の子がグズグズするとき」(40歳・主婦/女性)

「子どもは保育園に行っていないため、1日中毎日毎日一緒にいる」(40歳・主婦/女性)

「まだまだ手がかかる年頃で、家事や自分のやりたいことが思うようにできず、心の余裕がもてないときがある」(34歳・主婦/女性)

(2)けんか、物をこぼす、散らかるといった「小さなトラブル」の積み重ね

「自分の心の余裕がない時に限って起きる、どうってことないトラブル(切羽詰まって資格の勉強してるのに布団の近くにお水をこぼすなど)」(36歳・主婦/女性)

「夫が在宅勤務で会議中に子ども同士のけんかが始まるとイライラしてしまいます」(37歳・主婦/女性)

「兄弟げんかが絶えず、あと片づけをしない」(46歳・その他/男性)

「子どものことで、妻とのけんかがストレス」(49歳・研究・開発・技術者/男性)

「イライラして怒鳴ってしまうとき」(49歳・公務員・団体職員/男性)

「子どもが何かうまくいかなかったときには夫ではなくすべて私のところにくるから」(41歳・主婦/女性)

(2) 仕事と育児の両立による疲れ

「フルタイムで働き夏休みということもあり、あれもして欲しいこれもして欲しいとついつい言ってしまい後悔」(42歳・その他/女性)

「仕事と育児で睡眠時間が減り、身体の調子があまり良くないから」(47歳・その他/女性)

「仕事が忙しいときと自分の体調不良が重なったときに、学校のことや家庭のことをつい後回しにしてしまう。母親としてのつとめが果たせていないなと自責してしまう」(42歳・その他/女性)

「仕事で自分の時間が無いのに育児に更に時間が取られストレスを感じている」(35歳・総務・人事/男性)

(4)お金の問題に起因すること

 「コロナで収入が減り、塾に通わせられないので“勉強”でついつい子どもに言ってストレスに感じている」(36歳・パート・アルバイト/女性)

「余計な出費が増える」(51歳・総務・人事/男性)

「時間もお金もない」(37歳・公務員・団体職員/男性)

(5)長期休みの家事負担増

「夏休みは特に色々経験させてあげたい気持ちとやらなければならないことを早めにこなす工夫をさせること、勉強でわからないところを炙り出して今のうちに潰す手伝いをしてあげたいことが多い上に、家事をする時間が取りづらくなる」(38歳・主婦素/女性)

「夏休みの三食の用意が大変」(48歳・主婦/女性)

乳児期・幼児期の頃には、子どものぐずりやトラブルに対応し続けて心理的な余裕がなくなることで、育児ストレスが高まるという声が多く聞かれました。

また、おもに働く女性から聞かれたのが、育児と仕事の両立による余裕のなさです。今回のアンケートにおいては、育児と家事の両立のストレスについて言及しているのは、ほとんどが女性です。

内閣府男女共同参画局によれば、OECD(経済協力開発機構)が2020年にまとめた生活時間の国際比較データでは、日本女性の1日の有償労働時間は272分となり、OECD平均(女性218分)を大幅に上回っています。無償労働時間は224分で、この2つの合計時間は496分となり、比較国中では最長になっています。

一方で日本男性の有償労働時間は452分と比較国中では最も長く(OECD平均  男性317分)、無償労働時間は41分と最も短くなっています(有償労働時間と無償労働時間の合計は493分)。

以上から、日本は諸外国と比較すると、

  • 以前は短かった女性の有償労働時間が伸び、男性も女性も有償労働時間が長いが、特に男性の有償労働時間は極端に長い
  • 無償労働が女性に偏るという傾向が極端に強い
  • 男女とも有償・無償をあわせた総労働時間が長く、時間的にはすでに限界まで「労働」している

という特徴があると指摘されています。

今回のアンケートの実施時期は、7月28日~8月2日で、夏休みの真っただ中。皆さんの回答を見ると、夏休みは育児の“繁忙期”に当たり、おもに女性から「疲れた」という声が寄せられています。

家事・育児の負担が増えることで“家庭内残業時間”が増え、ストレスが増大する傾向があるようです。

また、子どもの「学び」「遊び」「暮らし」のバランスを探りながら、思うように子どもを導くことができないことについての自責の声もありました。

育児に疲れたらどうやってストレスを解消してる?

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それでは、育児ストレスがたまったときには、皆さんはどうやって解消しているのでしょうか。解消法についての回答をご紹介します。

「ユーチューブで動物の動画を見たり、甘いものを食べたりして、自分のご機嫌をとっています」(42歳・主婦/女性)

「たまにお休みを作って、お友達とお話する時間を作る!」(32歳・営業・販売/女性)

「1人で空を見上げる、写真を撮るなど趣味の時間を作る」(43歳・広報・広告・デザイン/女性)

「1人のときに漫画を読んだり音楽を聴いてリフレッシュする」(48歳・主婦/女性)

「自分を甘やかす時間を作る」(44歳・営業・販売/ 男性)

「月に1回は喫茶店に行き大好きなコーヒーを楽しむようにしている」(49歳・その他/男性)

「1人時間に好きなアイスクリームを食べる」(27歳・主婦/女性)

「おいしいものを食べに行く」(49歳・営業・販売/男性)

「ペットの犬に癒される」(45歳・営業・販売/男性)

「自分の機嫌を取る」という表現をしている人がいるように、自分の機嫌を好転させる方法が寄せられています。

ただし、ひどく疲れているときには、そのような時間を持つ気力さえなくなることがあり、そもそもそんな時間を持つのが難しい場合もある……というのは、3人の男児を育てている筆者の実体験。

上記のストレス解消にまつわる回答を見て「それができないから辛いのに」と感じた方もいらっしゃることでしょう。

疲れ果てたときにはきちんと休める環境があって初めて「自分の機嫌を取る」という段階に移行できるものだと思います。ですから、同居する家族の育児ストレスを検知した方はいち早く手を差し伸べて休息の時間を提供して欲しいな、と思います。

前日のストレスを翌日に引きずらないよう、この記事を読んでいる方が自分のためだけでなく、家族のためにストレス解消の時間を持つことができますように!

【参考】

生活時間の国際比較 –  内閣府男女共同参画局

北川和子
北川和子

自治体HP、プレスリリース、コラム、広告制作などWEBを中心に幅広いジャンルで執筆中。『kufura』では夫婦・親子のアンケート記事やビジネスマナーの取材記事を担当している。3児の母で、子ども乗せ自転車の累計走行距離は約2万キロ。地域の末端から家族と社会について日々考察を重ねている。

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