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8割以上の母親が「子育ての孤独」を実感。にぎやかなのになぜ孤独に?折り合いのつけ方は?

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子どもが生まれると、家庭の中は一気ににぎやかになります。泣き声や生活音が満ちた家庭内は、外からみると“孤独”とは正反対のようにも思えます。

しかし、置かれた環境によっては、孤独な心境に陥ることがあります。

この場合の“孤独”とは、頼る者のいない寄る辺のなさや、社会から隔絶されたような孤立感。英語の単語を使えば、自ら選択する“ソリチュード”ではなく、自分の意志とは関係なく陥る“ロンリネス”のほうです。

今回『kufura』編集部は、高校生以下の子どもがいる女性129人に、育児中に孤独を感じたエピソードについてうかがったところ、83%の女性が育児中に孤独を感じた経験がありました。

皆さんは、どのような場面で孤独を感じ、その場合、どのように折り合いをつけたのでしょうか。

とくに孤独を感じやすい3つのシチュエーション

まず、育児経験者が孤独を感じたシチュエーションとしては、おもに以下の3つに分類することができました。

(1)育児を1人で担っているとき

「旦那さんがいてもワンオペ育児だったとき」(26歳・主婦/子・3歳 ・ 6歳)

「子どもがよちよちのころはママ友もおらず、1人で背負うものが多すぎた」(40歳・事務職/子・3歳)

「ワンオペ育児をしているとき。双子なので同時泣きのときには困りました」(34歳・その他/双子0歳)

「第1子が0歳の時の育休中。育児も家事も全部自分がなんでもやらなければと追い込まれていた」(34歳・その他 /子・0歳・ 4歳・ 6歳)

「子どもが0歳から1歳のとき、夜泣きがひどく、車に乗って夜中に車を走らせていた。夫は、次の日仕事なので、寝かせてあげて、自分は寝ないでがんばったときに孤独だった」(45歳・主婦/子・16歳・ 19歳以上)

(2)家庭外に行けない・人と気軽に会えないとき

「子どもと家にずっといるとき。コロナもあり外に出て友達を作る機会は皆無」(28歳・専業主婦/子・1歳・2歳)

「0歳の頃。コロナ禍だったこともあり友人にも会わず、気が塞いでしまいました」(31歳・営業・販売/子・2歳)

「0歳。アパートの2階だったので、降りるのも階段でベビーカーも下ろせず、ずっと部屋にいたことがつらかったです」(46歳・その他/子・12歳・ 15歳)

「赤ちゃんのとき、育児休暇中は周りでも負担をかけさせないためか、遊びに来てもらえなかった」(49歳・総務・人事・事務/子・7歳・12歳)

(3)育児の不安・悩みを共有できる人がいないとき

「妊娠中に引っ越しして知らない土地での子育てだったので、不安しかなかった。誰にも相談できなかった」(40歳・その他 /子・8歳・10歳)

「子どもが3歳くらいの頃。言うことを聞かなくなって、怒ってしまったことを人に言えずにつらかったです」(41歳・デザイン関係/子・12歳)

「子どもが1歳になったが保育園も空きがなくいつまで続くのか不安などがあった」(29歳・研究・開発・技術者/子・0歳・2歳)

「誰も誉めてくれる人はいなく、当然だと思われているんだろうと感じたとき。大きくなるまで子育ての成果は分からず、自分に信念はあっても、子どもの犯罪のニュースなどを観ると不安になることもありました」(44歳・パート・アルバイト/子・11歳)

今回のアンケートでは、孤独を感じる時期として最も多かったのが0~2歳のときでした。

ライフスタイルがガラッと変わり、言葉の通じない赤ちゃんと部屋の中に閉じこもり、世話と育児に追われているときに孤独を感じたという声が多く聞かれます。

“ワンオペ育児”の負担感だけでなく、不安や悩みを吐露する相手がいない孤独感も目立っています。

また、2歳以下の子どもがいる女性からは“コロナ”というキーワードが頻出しています。社会的距離が推奨され、人との交流が制限されたことは孤独に追い打ちをかけているのかもしれません。

孤独との折り合いはどうつけた?経験者の声は…

続いて、孤独を感じたときにどう対処したのか、質問しました。

以下の3つの方法が寄せられました。

(1)夫・家族に理解を求める

「夫に今まで我慢していた気持ちや辛さを伝えた。1人では子どもは育てられない、1人で抱えなくても良いんだと割りきり、同居家族に少しずつ協力してもらうようにした」(34歳・その他/子・0歳・ 4歳・6歳)

「夫婦で助け合った」(27歳・自由業/子・9歳)

「義実家、実家姉の友達……と頼れるところは全て頼っています。自分以外の気の合う大人がいれば案外孤独には思わないものです(性格もあるとは思いますが)」(35歳・主婦/子・4歳)

(2)手軽な趣味を作る

「1人で映画を見るようになりました」(41歳・デザイン関係/子・12歳)

「韓国ドラマ。自由に出られない間は、家に中で楽しめば良い、という発想の転換でした」(46歳・契約社員・派遣社員/子・11歳・17歳)

「解消なんかしなくて良い! 自分の時間を作るようにしてその時間を思い切り楽しむ。おいしいスイーツを食べる、ネトフリをみるなど!」(48歳・公務員/子・3歳 ・9歳)

(3)「家族以外の人」「家庭外の社会」と関わる

「公園やコンビニ散歩。店員さんと話したり、ママ友と電話で話していた」(38歳・その他/子・11歳・ 15歳)

「少し成長してからは外に出るようにした。でも今も子育てに関する孤独は感じている」(37歳・その他/子・5歳)

「児童館に行ったり、地域のイベントなど積極的に参加するようにしていました」(38歳・主婦/子・11歳)

「ママ友と話をしたり、保育園の一時預かりを利用して、子育てから解放される日を月に1回設けた」(47歳・主婦/子・14歳・18歳)

「ちょっとずつ外に出て友人たちと交流をまたするようにした」(40歳・主婦/子・8歳・12歳)

「実親に来てもらったり、友人に家に来てもらった」(39歳・主婦/子・6歳・9歳)

「自分が復職した。忙しくなったらそんな場合じゃなくなった」(34歳・総務・人事/子・6歳)

夫、家族、ママ友など、自分の心境をまっすぐ受け止めてくれる相手がいることは、とても幸運なことなのかもしれません。

また、公園や児童館、実家など、家庭以外の居場所を持つことで、多少なりとも孤独が和らいだという声が目立ちました。

一方、3歳以下の子どもがいる家庭では、コロナ禍によって人との交流が断たれているという声も寄せられています。

「正直、孤独が解消する事はないと思います。今はコロナなので人との交流がありません、ママ友を作るのは苦手なので、これからも孤独を感じていくと思います」(39歳・主婦/子・2歳・6歳・ 7歳)

「ただその時が過ぎるのを待つのみでした。コロナ禍のため人にも身内にもなるべく会わないようにしていましたし、ゆっくりできる時間もなかったので友達と電話などもしませんでした」(31歳・営業・販売/子・2歳)

まとめ

今回は、育児中の孤独についてお届けしました。

「子どもひとりが育つには、ひとつの“村”が必要だ」という外国のことわざがあります。

“村”の中には育児を担う大人の手がいくつもあって、子どもを包括する寛容さがあり、子ども同士が集う場所があるのが理想的ではあります。しかし、実際には“村”の機能は衰えつつあります。さらに、コロナ禍が追い打ちをかけ、各家庭の孤立化が進み、しばしば育児中の親に厳しい眼差しが向けられることもあります。

今回のアンケートでは孤独を感じた時期としては、乳幼児期が最も高い割合となっています。

同時期は、夫婦、家族、保育施設、地域の育児施設、育児仲間など、誰かとのつながりが必要な時期。一方で、つながりを望みながらも、こぼれ落ちている場合、家庭外から心理的な門戸を開く取り組みも必要なのかもしれません。

今回は女性の声をお届けしましたが、「産後直後から、継続的に1人で育児を行う期間があるか」という点で、男性のアンケート協力者の数が圧倒的に少ないという側面もあります。男性が主体的に育児を担っている場合にも類似の、もしくは少し質の異なった孤独を感じているケースが想定されますので、その話題については別の回に譲りたいと思います。

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