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コロナ禍で「ママ友」も「顔見知り」もできない…乳幼児ママから切実な声が

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2020年に新型コロナウイルスの感染が日本全国に拡大して2年以上が経ちました。

以降、対人関係は大きく変化しました。誰かと集う、話す、食べる……といった機会は著しく制限され、新たな人間関係を結ぶことが以前より難しくなっています。

たとえ気心の知れた仲でも、相手の感染対策の方法、予防接種に対する考え方、互いの行動範囲などを探り合う場面があったのではないでしょうか。

それが初対面の相手なら、なおさら気を使いますよね。

そのような状況下で、子どもがいる家庭では地域の顔見知りを作る機会が激減しています。

『kufura』編集部が小学生以下の子どもがいる女性80人にアンケートをとったところ、80人中56人が「コロナ禍以降、ママ友が作りにくくなった」と実感しており、66人が「コロナ禍以降、新たなママ友ができていない」と回答しています。

「どのような関係性を“ママ友”と呼ぶのか」というポイントは個人の感覚に委ねられますが、アンケートの内容を見ると「ママ友を作る」以前に、従来は子どもを起点に生まれていた“縁”が消滅していることがうかがえます

今回は、コロナ禍の新たなママ友関係についてうかがったアンケートの内容をご紹介します。

乳幼児ママが振り返る「子どもを起点とした対人関係」

まず、乳幼児期の子どもがいる女性の声をご紹介します。

アンケートの回答には「友達はいらない」「そもそも積極的にママ友がほしいと思わない」という声もありましたが、今回はそうした回答は少数派。

乳幼児のお子さんを育てる家庭では、そもそも“人との交流”自体がなかったといった類の声が目立ちました。

育児支援センターに行くにも予約が必要だったり、自由に遊びに行けない、声がかけづらい」(32歳・主婦/子2歳)

お迎えのときは速やかに帰り、会話もしないよう保育園から言われているので、保護者と会話もできない状態」(28歳・その他/子3歳)

子育て支援センターに行くことができなかったり、子育てに対して相談できる場所に足を運ぶことが難しい。イベントごとがなくなっているので出会うきっかけがない」(33歳・その他/子1歳)

児童館などは行けるが、それ以外のイベントなどがない」(32歳・主婦/子0歳)

母親学級など、直接交流する機会が少ない」(30歳・営業・販売/子0歳)

外にお散歩しづらいし、児童館などにも行きづらい」(28歳・研究・開発/子0歳)

上記の回答のように、皆さんの近所の育児支援施設でも、子どもの機嫌を見てフラッと立ち寄る気軽さがなくなった時期があったのではないでしょうか。

子どもの遊び場では、子ども同士がグイグイ距離感を縮めていくこともありますが、他の子どもとのコミュニケーションに気を遣ってしまったり、その子の親に話しかけにくいという声が聞かれます。

また、保育施設の行事がなくなったり、降園後の保護者同士の関わりが制限されるなどして、“ママ友未満”の顔見知りさえできにくくなっていることがうかがえます。

一方、そのような状況でも、子どもを起点とした出会いを経験している方もいました。

顔を合わせたらあいさつをするうちに、保育園で子どもの仲良しの子のお母さんと話す機会ができた」(41歳・その他/子6歳・0歳)

幼稚園と小学校のママ友はいませんが、プール教室に子どもたちが通い始めたので、そこで一緒の幼稚園と小学校のママと仲良くなりました」(39歳・主婦/子7歳・5歳・2歳)

習いごとや保育施設がつながりの起点となり、顔を合わせるうちに打ち解けるようになったとのことです。

学童期の子どもがいる家庭では「学校に行く機会」が激減

続いて、小学校のお子さんがいる家庭でも、新たなママ友ができた母親はほとんどいませんでした。その理由として、行事やPTA活動がなくなったことがあがっています。

「ほとんどの行事が短時間、オンライン、分散になり、学校に行くこと自体がままならない。ママ友は必要ないが、担任とすら顔を会わせる機会がなく問題だと思う」(48歳・主婦/子9歳)

「保護者会や、PTA等、親同士の接触がないので話す機会が全くない」(39歳・その他/子11歳・9歳)

「学校に行く機会がほとんどなくなったので、ほかのお母さんの顔も知らない」(48歳・主婦/子8歳)

「PTAや懇談会などが中止になった。授業参観も分散型に。新しいママ友はできていないが、仲の良いママ友とはコロナ中もLINEなどで連絡をとり、結びつきは深くなった」(54歳・主婦/子10歳)

PTA活動や保護者懇談会など“何か”のきっかけがあって学校で何度か顔を合わせるうちに、地域の保護者と打ち解けるようになる方も多いと思いますが、そのきっかけ自体がなくなってしまったようです。

 

以上、コロナ禍の新しいママ友関係についてのアンケート結果をご紹介しました。

少し前、公園で筆者の4歳の息子が初対面の2歳の子と砂場で仲良く遊び始めました。その子の親は「自分の子どもが友達と遊んでいるところを今日、初めて見た。人と遊ぶような社交性が育っていたんだと安心した。出産後に外出を楽しめるようになった途端にコロナでできなくなった」と、目をうるませていました。

従来の育児の不安に加えてコロナ禍の緊張感が加わった今、日々の喜びや不安を語り合える相手がいるかどうかは、生活の質に関わってきます。

地域に目を向けると、誰かの善意によって、親子の集いの場が少しずつ戻ってきています。人と関わることは気を遣うことばかりではなく、癒やされることもあります。家族、SNS仲間、地域の顔見知りなど、自分に合った場所で、誰かとゆるい関わりを保ちつつ、育児情報を共有できるといいですね。

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