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夫の赴任で、家族で竹富島へ。島生活で見つけた家族の変化とは【竹富島で暮らす人々#1後編】

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はじめまして。沖縄県・竹富島在住のライター、片岡です。私は夫の赴任をきっかけに、3人の子どもたち(10歳、8歳の息子と、5歳の娘)と一緒に竹富島に移住してきました。私がこの島で触れ合ってきた、竹富島の人々の暮らしをご紹介する第二回目。前編に続いて、竹富中学の先生ご一家のお話し。

前回までのお話

前回に引き続きご紹介するのは、2020年の春に沖縄本島から竹富島へやってきた船附聡美さん(<前編>夫の赴任で、家族で竹富島へはこちら)。ご本人は小学校の先生ですが現在育休中、竹富中学の社会科の先生の夫・二人のお子さんとの4人家族です。

宮古島で育った聡美さんは、関西の大学で教員免許を取得、沖縄本島の小学校で教員として働き始めます。

その後、転勤で、北大東島(きただいとうじま)へ。沖縄本島から飛行機で1時間という離島で不安を抱えながらも充実した日々を送り、今のご主人と出会います。2年の勤務を終え宮古島へ戻り、結婚そして出産。

その後、予想外に夫が沖縄本島に転勤に。本島で二人目の妊娠&出産を経て、忙しい夫と共にワンオペの日々を過ごしていたところ、なんと2020年に、今度は夫に「竹富島」への異動辞令が……!

ここまでが、前回のおはなし。

夫の通勤時間が「ゼロ」に。夫婦ゲンカが減りました

2020年に家族で竹富島に移住してきた、船附聡美さん一家。

「竹富島のイメージは“観光の島”。一度観光で来たことがあったけど、暮らすことはまったく想像できませんでした。引っ越す前に、一度、1泊2日で下見に来たんです。家族で島をのんびりサイクリングし、景色を眺めるうちに“ここに住めるんだ〜!”とワクワクした気持ちになりました」

医療や生活、買い物など、生活面の不安はありながらも、竹富島での暮らしを前向きに楽しもうと思えたそうです。
そしてこの島に越してきて、大きな変化もあったとか。

「夫の通勤時間がほぼゼロになり、家族の時間が増えましたね。なにより夫婦ゲンカが減ったんです。子ども達をのびのびと遊ばせられる環境だからか、夫には“優しくなったね”と言われます。
振り返ると、本島にいたときは少し産後鬱のようになっていたのかもしれません」

「自然と接する時間も増えました。草花や、砂浜、生き物。動物園や水族館はないですが、子ども達は海に行くと生き生きしています。何もなくても、そこにあるもので遊べることって、すごくいいなあと思います」

竹富島の学校で、年度末に発行されるPTA広報誌。
その中で、聡美さんの夫・船附先生は、竹富島に来ての感想を「妻が優しくなりました」と綴っていました!

天然のビーチは最高の遊び場!手前にいるのはわが家のむすめ。よく一緒に遊んでもらっています。

「もの」に頼らない暮らし

ご主人の亮太さんのご両親は、波照間島で民宿を営んでいます。波照間島は竹富島から更に南にある、日本最南端の有人島。家をご自身でリフォームし、民宿にしたそう。そんなご両親を見ていたからか、亮太さんもDIYが好きだそう。

「先日、夫が雑誌を見て“これを作る!”と言い出して。
以前の家でテレビ台にしていた棚を解体、子ども達の遊びスペースを作ってくれました。DIYはもともと好きでしたが、こんな時間も以前の暮らしではなかなか取れなかった。竹富島に来たからこそだなあ、と思います」

聡美さん宅には亮太さん作の、木枠が楽しい子どもスペースが!
私の娘も、一緒に遊ばせてもらいました。

ネットスーパーもAmazonも届きます!

「実際竹富島に来てみると、通販もあって、生協やネットスーパーも届きます。北大東島の暮らしを経験していたから、思ったよりも便利。ついついAmazonで本を買ってしまうのが近ごろの悩みですね(笑)」

平日の日中は娘のみさちゃんと2人で散歩をしたり、海へ出かけたり。島の方が声をかけてくれて、見守ってもらえているなあ、と感じるそう。

竹富島では生鮮食品をほとんど購入できないこともあって、島の人は、休みの日に石垣島へ買い出しに行く方が多いのですが、聡美さんは、平日保育園に通うりょうごくんとの時間を大切にしたいからと、近ごろは石垣島へ出ることはほとんどありません。

平日はみさちゃん、休日はりょうごくん、それぞれと過ごす時間をたっぷり取れるのも竹富島へ来たからこそなのかもしれません。

島の方に見守られながら過ごしている

独身の頃に北大東島で見た、親戚のように年齢関係なく遊ぶ島の子どもたち。竹富島でもそんな子ども達の姿をよく見かけます。

「年上の友達が家に来てくれると、子どもたちが落ち着くんです。ケンカしてもすぐにけろっと仲直りして。
こう言ったら相手は傷つくんだ、こう伝えようと、子どもにとって良い勉強になっていると思います。島の子達の縦のつながりは、ありがたいですね」

島の方たちとの距離感も、程よいと感じていると話します。

「コロナのせいもあるのかもしれないけれど、今は自分たちの家族との時間を大切にできているなあと感じています」

教師という職業もあり、聡美さんもご主人も異動がつきもの。希望じゃない勤務地になることばかり(笑)と言いながら、その場所にあった暮らし方を、重ねてきています。

「もともと島が嫌で大きな街に出たけれど、なんだかんだ島に呼ばれているような気がします。
転勤が決まったときは“え!大変っ!”と思うけれど、振り返るとよかったよね、得るものがあったよねと思える異動が多かった。

竹富島の任期はあと2年と決まっています。きっとここでの暮らしも“よかったね”と思える日々になるんだろうなと思っています」


片岡由衣

ライター。東京都出身、竹富島在住。朝日新聞社のメディアや企業サイトなどで取材記事やコラムを執筆。東京学芸大学卒業後、星野リゾートにて広報やイベント企画に携わる。

3人の子育てを発信を続けるうちに専業主婦からライターへ。
積み木オタクで、おもちゃや絵本に囲まれた、児童館のような家で暮らしています。Instagramアカウント@yuuuuui_mom

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