今日もまぶしい…!紫外線量は10年で+4.6%増加。「紫外線と目の関係」
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有田玲子先生(さいたま市伊藤医院 眼科医 医学博士)。
ドライアイ研究の世界的第一人者として、80本以上の英文学術論文を発表。国際的なドライアイガイドラインの作成委員を複数回務め、日本のMGDガイドライン策定にも主要メンバーとして関わる。
現在は、内科医の父が院長を務めるさいたま市の伊藤医院にて、眼科診療に従事。
春の陽気、というより太陽のまぶしさを感じる日が増えていますよね。筆者はサングラス=まぶしさ対策と思っているところがありますが、最近は紫外線対策としての機能に注目が集まっています。
気象庁の観測によると、日本の紫外線量は10年で+4.6%増加しているそう! 近年は、紫外線強度を示す「UVインデックス」という分類で、外出を控えるべきとされるUVレベル(レベル8以上)の日数が、年間80日超となる年も確認されています。

気象庁のグラフを元に、編集部で作成。
有田先生によると、「レベル3で日焼けの状態、レベルの“8”以上となると、やけどの状態です」とのこと。
「肌は日焼け止めで紫外線カットをできても、目は日焼け止めを塗ることも、洋服を着ることもできません。一方で、紫外線を浴びることで、目に対する影響はかなりあるんです」(以下「」内、有田先生)
●充血、結膜炎に白内障…紫外線が目に与える影響
「紫外線は大きく分けてUVA波とUVB波に分かれますが、これは肌に届く紫外線と一緒で、UVA波の方が奥まで届きます。UVA波は、肌の場合は、シワの原因になったりしますよね。
それが目の場合、UVA波は水晶体や網膜に届き、影響を及ぼします。そして白内障や網膜加齢黄波変性症のリスク要因になります。
UVB波は、シミやそばかすの原因になりますが、目の場合はドライアイや充血、角膜炎といったものの原因になります」
ドライアイや充血などは症状がすぐ出ますが、水晶体や網膜に与える影響は、蓄積されて数十年後にダメージとして出ることもあるそうです。
さらに、UVA波のリスクは日差しさえでていれば一年中あるといいます。ゴルフなどの屋外スポーツをする方は、より一層の対策をした方がよさそうです。
●目の紫外線対策にはやっぱりサングラス?

展示されていた『眼鏡市場』のサングラス。232種類あるというラインナップの一部。
「サングラスは99%以上の紫外線をカットできるというものが多く、そういった意味で非常に有効です。帽子や日傘だと50%くらいではないでしょうか」
熱中症予防や日焼け予防のために帽子や日傘を使用しているならば、そこにサングラスを加えることで、より全体的かつ効果的に紫外線対策ができそうです。
また、通常眼鏡を使用している方は、紫外線カットのレンズを使用するというのも手。『眼鏡市場』のオプションレンズの中で最も紫外線カット率が高い(99.97%!)、紫外線対策レンズ「パーフェクトUVブロックレンズ」(特殊加工価格6,600円/税込)は、「SPF50+ & PA++++」相当のUVカット効果があり、裏面にもUV反射防止機能がついているので、隙間から入る紫外線も防ぐそう。
●「子どもの目」にも、紫外線対策が必要な理由

2025年7月に発売予定の子ども用サングラス。こちら、前述のレンズ「パーフェクトUVブロック」を搭載しています。6才くらいからの使用が可能で、税込み6,490円。
発表会では、もうひとつ「子どもの目への紫外線対策」も大きなテーマに。子どもの紫外線対策が早いほうがいい、という理由は?
「これは3つ理由がありますね。
ひとつは、眼の中の水晶体は子どもの方が透明で組織が柔らかい。それは、紫外線が透過しやすいということになります。
2つめは、瞳孔(黒目の中心部分)が大きい(瞳が大きい)ので、やはり光を通しやすい。
3つめは、野外で活動することが多いということがあげられます」
子どもに限ったことではないようですが、野外で活動する人とそうじゃない人では、白内障リスクが2倍以上も違うといいます。
子どもはサングラスを嫌がることも多いので、先生は小学校にはいったあたりからが対策を習慣づけやすいのではということでした。
サングラスの選び方。色が濃いほどいい…は間違い!
nullサングラスの選び方についても教えてもらいました。まず、UVカット率は99%以上を選ぶこと。
「サングラスの色ではなくて、カット機能の有無を確認してくださいね。日常的に使うのであれば色は薄い方がおすすめ。濃い色だと瞳孔が大きくなるので、紫外線を透過しやすくなるという面もあります。
ただ、まぶしさ避けにはならないので、ニーズに沿って選ぶのがよいでしょう」
また、隙間から紫外線が入ってこないよう、できるだけ顔にフィットするものを選ぶのも大事です。
サングラスを扱うメーカーさんはそれぞれ様々な機能を持ったサングラスを展開しています。紫外線に反応してレンズの色が濃くなる「調光サングラス」をこの発表会で見ましたが、数十秒でレンズの色が変わり、これはバッグの中に1本入れておく用に便利だなと思いました。


欧米では瞳の色素が薄いと紫外線ダメージをより受けやすいということもあり、サングラスの使用がより一般的です。日本では、どうしてもファッションとして、もしくはまぶしさ防止のためという使われ方が多かったのですが、警察や鉄道会社でもサングラスの着用が公認される流れにあることでもわかるように、“目の紫外線対策”の必要性が年々強くなっているようです。
GWを前に、目の紫外線対策の準備もしておきたいですね。
また、『眼鏡市場』では6月30日まで、15歳以下の子どもを対象とした「紫外線ブロックキャンペーン」も実施中しています。子どもの目の紫外線対策に関心がある方はチェックしてみてください。
【参考】
【キャンペーン概要】
紫外線ブロックキャンペーン
対象者 ・・・15歳以下のすべてのお子さま
(眼鏡市場でメガネをご購入される方)
内容 ・・・通常6,600円(税込)のパーフェクトUVブロックレンズを無償提供
条件 ・・・眼鏡市場スマホアプリのダウンロード
期間 ・・・2025年4月18日~6月30日