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「麦わら帽子」って洗えるの?手洗いOKもNGも、両方のお手入れ教えます!【プロが教える洗濯講座】

お洗濯の専門家であるライオンのお洗濯マイスター・大貫和泉さんに、日々の暮らしをラクにする、知って得する洗濯のコツを教えてもらう連載企画。

今回は「麦わら帽子」の洗い方について。そもそも麦わら帽子って、水洗いできるのかどうか気になりますよね。そこで、手洗いできる場合と、水洗いできない場合、両方のお手入れ方法を詳しく紹介します!

麦わら帽子を「手洗い」できる場合

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(1)洗濯表示をチェック

まずは洗濯表示を確認して、水洗いできるかどうか、必ずチェックしてください。「桶に手を入れているマーク」があれば、手洗い可能です。この時に、表示の裏などに記された注意書きもしっかり確認を。

洗濯表示の詳しい説明については、 kufuraの過去記事『大事な衣類を縮ませない!洗濯機でニットを上手に洗う方法【プロが教える洗濯講座】も参考にしてください。

ちなみに、今回は洗濯機では洗えない帽子ですが、洗濯表示を確認して洗濯機で洗える場合は、こちらの記事を参考に洗ってみてください。

(2)洗剤液を作る

水4Lに対して、おしゃれ着用洗剤10mlを目安に洗剤液を作ります。洗剤液を入れたら、軽く混ぜて溶かしてください。

「手洗い専用の麦わら帽子はデリケートな素材なので、おしゃれ着用洗剤を使いましょう」

(3)20回ほど押し洗いする

麦わら帽子を洗剤液に浸けて、20回ほど押し洗いします。

「洗剤液をしっかり通すイメージで、押しながら優しく洗ってください」

おでこが触れる部分など、内側の汚れが気になる所は、スポンジの柔らかい方でトントン叩き、洗剤液をなじませてください。

洗い終わったら押して絞ります。型崩れしないよう、優しく絞ってください。

(4)きれいな水で2回すすぐ

洗剤液を捨ててきれいな水に替え、洗う時と同様の手順ですすいでください。さらにもう1度きれいな水に替えて、計2回すすぎます。

すすぎ終わったら、優しく押して絞ります。

(5)タオルで挟み、脱水する

タオルの上に麦わら帽子を置き、そのまま挟んで、タオルにしっかり水を吸わせて脱水します。

これで手洗い完了です! 干し方は最後に紹介します。

麦わら帽子が「水洗いできない」素材の場合

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(1)洗濯表示をチェック

洗濯表示を確認して、「桶に×がついているマーク」の場合は、水洗いできません。特に麦わら帽子は、表示の裏に記載された注意書きもしっかり確認するのがポイントです。

「麦わら帽子の中には、ペーパー(紙)素材や天然素材で作られているものがあります。特にペーパー素材のものは、洗濯表示に“分類外繊維(紙)”と表記されていることが多く、紙で作られているため水洗いするお手入れはできないのです」

筆者の麦わら帽子の表示を調べたら、「指定外繊維(ペーパー)80%」とありました。残り20%はポリエステル。まさに、洗えない帽子でした!

(2)ホコリを落とす

このように洗えない麦わら帽子は、洋服ブラシなどで外側と内側のホコリを優しく落とします。

「水洗いはできませんが、外側の汚れが気になる場合は、水に浸して固く絞ったタオルでさっと拭き取ってもOKです。湿気を嫌うので、濡らしすぎないよう、すばやく拭き取りましょう」

(3)洗剤液を作る

水2Lに対して、おしゃれ着用洗剤5mlを目安に洗剤液を作ります。洗剤液を入れたら、軽く混ぜて溶かしてください。

「麦わら帽子を傷めないよう、通常の衣類用洗剤ではなく、おしゃれ着用洗剤を使いましょう」

(4)洗剤液を含んだタオルで汚れを叩く

洗剤液に清潔なタオルを浸して固く絞り、汚れやすい内側の布(汗止めの布)をタオルで叩いて汚れを落とします。

「この時、当て布をして行うと汚れを叩きやすいですよ」

(5)洗剤液を落とす

汚れを落としたらタオルをよく洗い、固く絞ったタオルでトントン叩いて洗剤液を落とします。

これでお手入れ完了です!

カビの原因になるのでしっかり乾かそう!

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麦わら帽子は、日光に当てると色あせしやすいので陰干しするか、屋内の風通しのよい場所で干すのがおすすめです。

麦わら帽子の中に洗濯ネットを丸めて詰めて、帽子の形を整えてから、ペットボトル(水を入れて飛ばないようにしたもの)などにかぶせます。こうすると、実際にかぶっているような状態をキープしながら乾かすことができるため、型崩れしにくくなります。

水分を含んだまま保管するとカビの原因になるので、水洗いしなかった麦わら帽子も同様に干して、濡れている汗止め部分をしっかり乾かしてください。

デリケートな素材の麦わら帽子は、丸洗いすることができない場合も多いので、まずは手洗いできるかどうか、必ず洗濯表示をしっかりチェックしてください。麦わら帽子以外の帽子でも、手洗いできる場合、水洗いできない場合のお手入れ方法は同じです。正しいお手入れで、大切な帽子を長持ちさせてくださいね。

 

取材・文/岸綾香

大貫和泉
大貫和泉

20年以上、洗濯用洗剤などの製品開発、調査に携わり、そこで得た豊富な経験や知識を生かし、『ライオン株式会社』のお洗濯マイスターとして各メディアなどで活躍。主婦や母親の立場から、女性ならではの目線で日々の洗濯に役立つ情報を伝えている。

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