白だしって何?原材料や特徴、どんな料理に合う?
null家に白だしはあるけれど、普段何気なく使っていて詳しいことはわからないという人や、話題の白だしを使ってみたいけれど、どういったものなのかよくわからなくてまだ買ったことがないという人のために、まずは白だしって一体どんな調味料なのかを聞いてみました。
「白だしとは、うすくちしょうゆや小麦をメインにしてつくられた白しょうゆといった、一般的なしょうゆ(こいくちしょうゆ)よりも色のうすいしょうゆに、昆布やかつお節、いわし、しいたけなどから取っただしを加え、さらに砂糖、みりん、塩などをプラスした調味料のことをいいます」(以下「」内、小長さん)
このように、白だしは色のうすいしょうゆにだしのほか、さまざまな調味料を加えて作られているので、これ1つで料理の味付けを完結することができます。自分でさらに調味料を加えて調味する必要がないので、とても手軽で便利ですよね。
なお、スーパーなどの店頭で見てもわかるとおり、白だしはボトルに入った液体タイプが主流で、濃縮タイプのめんつゆなどと同じように、料理に応じて適宜希釈して使います。主に煮物やお吸い物など、和食を作る際に用いられることが多いものの、洋食や中華料理など、いろいろな料理に応用できるのもいいところです。
「白だしは、一般的なしょうゆではなく色のうすいうすくちしょうゆや白しょうゆが使われているため、色がうすいのが特徴です。ですので、野菜や卵などの素材の色を活かした料理に仕上げることができるのが、大きなメリットといえます」
白だしとめんつゆ、どう違う?だしの割合や色合いが大きく違う
null白だしを初めて購入するときに気になるのが、白だしと濃縮タイプのめんつゆとの違いではないでしょうか。白だしとめんつゆは、色の濃淡は違うものの、味や使い方などはかなり似ている感じがしますが、実際には何がどう違うのでしょうか?
「まず、白だしとめんつゆそれぞれの配合を比べてみると、一般的に白だしのほうがだしの割合が高くなっています。そのため、白だしはめんつゆよりもだし感が強く、料理の味付けに使うとだしが香る上品な味わいに仕上がります」
ほかには、先ほどのお話にもあったとおり、白だしは色がうすいというのが主な特徴でもあるため、料理が濃いめに仕上がるめんつゆと違い、素材の色を活かした料理に仕上げることができるのもポイント。
「一般的に白だしはめんつゆよりも甘味が少なく、だし感が効いているため、料理がすっきりとした味わいに仕上がります。逆にめんつゆは、甘味があるのでしっかりとした味わいに。また、白だしはだし寄り、めんつゆはしょうゆ寄りの味わいなので、白だしはだしの、まためんつゆはしょうゆの代替として料理に使うことも可能です」
白だしはほかの調味料でも代用できる?
null白だしとめんつゆの違いはよくわかりましたが、白だしを切らしてしまったときなどは、めんつゆもしくは何かほかの調味料で代用することはできるのでしょうか?
「市販の調味料の中では、白だしの代わりとして、やはりめんつゆを使うのがいちばん簡単な代替方法となります。ただ、一般的にめんつゆは白だしよりも甘味が強く、料理の色合いも濃くなってしまうので、残念ながら白だしと同じ味や見た目にはなりません」
ちなみに、だししょうゆというものもありますが、これはしょうゆにだしや砂糖などを加えたもので、主にしょうゆと同じように使われる調味料です。こいくちしょうゆをベースにしただししょうゆだと、料理の色合いが濃くなるし、例えばこれ1本で煮物の味付けをするというのは難しいとのこと。
「味としていちばん白だしに近くなるのは、うすくちしょうゆか白しょうゆに顆粒だし、みりん、砂糖などを加えたものだと思います。ただし、市販の白だしに比べて調味する手間がかかるし、家にうすくちしょうゆか白しょうゆがない場合は難しいと思います」
一応、白だしをほかの調味料で代用することも可能ではありますが、実際には市販の調味料だと、料理の見た目や味わいにかなり差が出てしまいます。また自分でいくつかの調味料を合わせると近い味わいにはなるものの、家にうすくちしょうゆか白しょうゆがなければ難しい様子。やはり、白だしが必要な場合は、市販の白だしを使うのがベストといえそうです。
以上、白だしの基礎知識をご紹介しましたが、いかがでしたか? 次回の後編では、白だしをきちんと使いこなして美味しい料理を作るための、白だしの上手な使い方や選び方をご紹介していきます。どうぞ、お楽しみに!
【取材協力】
フリーライター。2011年よりイギリス在住。