プライベートが充実している上司が理想 !?
同社によると、2018年の仕事のキーワードはズバリ“ボス充”。あまり聞きなれない言葉ですが、「ボス(上司)のプライベートが充実している状態」を指すのだそう。
仕事だけではなく私生活を楽しみ充実させている管理職の方が会社や社会にいい影響を与え、メンバーから信頼されるから……というのがその理由です。
同社が2017年に行った「ボス充実態調査」では、「仕事人間・会社人間な上司よりも社外活動が充実しているほうが、人間的に魅力があると思うか」という質問に対して、20代の一般社員の40%が「そう思う」と回答。
“ワーク・ライフ・バランス”や“ダイバーシティ”、“パラレル・キャリア”などが推し進められていますが、働く人の生き方や価値観が多様化したことで、デキる上司像も大きく変わりつつあります。
もちろん、プライベートが充実している上司というのはこれまでにも存在していましたが、デキる上司としては見られていませんでした。しかし、これからはそのような人こそがロールモデルとして“若者から支持され”“会社からも歓迎される”という点で時代は大きく変わってきているようです。
仕事だけの上司にはもう憧れない。残業せず早く帰るのが優秀な証
そして、毎日夜遅くまで残業し、1日のほとんどを仕事に注ぎ込んでいる上司にはもう憧れないという若者が、圧倒的に多数。
同調査で「理想的な上司(管理職)」の特徴について二択で質問したところ、20代の一般社員ではAの「人間的な幅が広い」「早く帰る」を選択した人がそれぞれ半数を超えました。
このような“ボス充”タイプの上司の特徴は、社外活動を仕事に還元させて好循環を生み出しているということ。ワークとライフの相乗効果を高めつつ幸せな人生を歩んでいる上司にはついていきたいし、自分も将来そうなりたいと思っている若者が多いのでしょう。
「家族を大事にできない人が部下を大事にできる?」世代間でこんなに違う考え方
このように、同じ質問でも世代によってかなり数値が異なるようです。このギャップについて、若い世代は具体的にどのように感じているのでしょうか?
「今の50代、60代とは労働時間や働き方に関する考え方が違うと思うか」という質問に対しては、じつに78.8%もの若手社員が「違うと思う」と回答。具体的には、「50代の人は仕事の比重が重すぎる」「自己実現の場は、仕事以外にもあるはず」「家族を大事にできない人が部下を大事にできないのでは?」などの意見がありました。
“ワンオペ育児”や家事分担問題、そしてそれらを原因とする夫婦関係の悪化など、上の世代が直面する問題を見てきたからこそ、このような考え方が主流となりつつあるのかもしれません。
理想の上司像に関する調査結果についてお伝えしましたが、いかがでしょうか?
私生活を充実させることが、仕事にも好影響を及ぼすという時代に変わりつつあるようです。
【参考】
【2018年のトレンド予測】人材マネジメント領域のトレンドは「ボス充」- 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ