1:出会った年月日や場所をメモして保管する
貰った名刺には、かならず日時や場所をメモしてから保管するようにしよう。日時については、例えば「1/10 新年祝賀会」だけではNG。必ず「年」を省かず書こう。何年か後になって、いつごろ出会った方だったかを思い出したいときもあるし、どれぐらいのお付き合いかがわかるので重宝する。
その他、好き嫌い、趣味、見た目などの情報も書いておけば、何年もたってその人を思い出すきっかけになる。
そして名刺は、基本的に1年単位で、時系列で保管していこう。色々とカテゴリー分けしたくなりがちだが、結局のところ時系列が一番わかりやすい。
2:同じ人の名刺は重ねて保管
以前すでに名刺交換をしていたが、部署が変わった、昇格したなどの理由で再度名刺を頂く場合がある。筆者はこのとき、以前の名刺を探し出し、新しい名刺に重ねて格納している。昇格等の場合は必ず「おめでとうございます」という言葉を送ろう。
たびたび名刺が更新される人とはお付き合い期間も長いはずだ。お付き合いの長い方はとくに重要な人脈である事が多く、その方の名刺を重ねて格納しておく事で、以前の部署名などもすぐに参照する事ができるはず。
新しいプロジェクトで、その方の元部署の責任者を紹介していただくようなこともあるだろう。きちんと名刺を管理しておく事で、その人が関わってきた部署との架け橋になってもらえる可能性も高まるだろう。
3:1年に1度は名刺の整理を
日々多くの人と名刺交換をしても、名刺交換以来連絡をしていないという人から頻繁に連絡を取っているという人まで様々だろう。
名刺の整理といっても、キレイに並べるというようなことではなく、“頻繁に連絡を取る人とそうでない人を分ける作業をおこなう”ということだ。
人によってはもっと頻繁にした方が良い人もいるだろうが、一般的な会社員であれば1年に1度でよいだろう。
1度きりしか会っていない人は別のファイルに移していき、頻繁に連絡を取った人のみが残るようにする。時間があれば前年以前のものもすべてこの要領でおこなっていき、コアな人たちだけの名刺がすぐに参照できるようにしておこう。
4:折にふれてご挨拶を
1年に1回会うかどうかという人には、時々ご挨拶のお手紙やメールを差し上げよう。できるだけ形式的にならないようにしたいものだが、季節のご挨拶や異動のお知らせなど、なるべく頻繁にご挨拶をしておきたい。
名刺だけたくさんあっても、日頃全くコミュニケーションをしていない人なら、“人脈”とは呼べない。日頃からのお付き合いで信頼関係があってこそ、お互いに助け合おうという気持ちになるというものだ。
以上、人脈を広げるための“名刺の活用術”についてご紹介したが、いかがだろうか?
知人がたくさんいる事も大事だが、なによりも、いざというときに駆けつけてくれる人かどうか。それが人脈の定義ではないだろうか?
駆けつけてくれる人がたくさんいる人は、日頃から自分も人のために手助けを惜しまない人とも言える。名刺の交換をした後は、相手のために自分ができることはないだろうかという気持ちをもって、誠実にお付き合いを重ねたいものである。
2015/4/4 BizLady掲載
執筆/坂口由乃