1:会費を渡す時にお金を包む
「よくパーティーや食事会の席などで、お金をそのまま財布から出される方がいらっしゃるかと思いますが、封筒に入れないまででも、懐紙でちょっとはさんでお渡しすると美しいですね」
仲の良い同僚同志ならまだしも、上司や会社外の方とお金のやり取りをするときは、やはりきちんと包みたいものだ。
2:一筆箋として手書きでお礼を伝える
「社内の人にお礼を伝えたい時に、その方が不在だとついメールで終わらせてしまっていませんか? 付箋でも良いですが、たまにはちょっと気取って、懐紙に一言添えてデスクに置いておけば、気持ちも伝わりやすいと思いますよ」
会えない人ならまだしも、すぐに会える距離の人にメールでお礼というのも確かにそっけない。普段はメールだとしても、食事をごちそうになった時や特にお礼を伝えたい時などに使ってみたいものだ。
3:会議で出されたお水のコースターに
「夏場に外出先で冷たい飲み物をいただくと、テーブルが水滴で濡れてしまうことがあります。そんなときはさっと懐紙を2つ折りにして活用しましょう」
確かに、会議で資料が濡れてしまい、インクがにじんで読めなくなった経験が筆者にもある。ティッシュだと破れてグラスにくっついてしまうが、懐紙だと見た目にもきれいに使えそうだ。
4:食事中のナプキンがわりに
「口元をぬぐうにも、真っ白なナプキンを汚さずに懐紙を使ってはいかがでしょうか」
食事といえば、魚や種のある果物をいただいた時など、皿に残った残骸が気になることがある。そういう時も、懐紙をさっとかぶせれば、気にならないかもしれない。
5:おすそ分けをするときに
「職場でおかしなどを配り分けるときにも活躍します。かわいい柄の懐紙だと、さらに喜ばれるかもしれません。百貨店や茶道具店で季節感のある懐紙を選ぶのも楽しいですね」
筆者も色々懐紙を探してみたが、一般的な真っ白のものだけではなく、桜の柄やモダンな柄のものなど、かわいいものがたくさんあるので、お気に入りを見つけたい。
以上、今回はオフィスで使える“懐紙”の便利な使い方を5つ、ご紹介したが、いかがだろうか?
「今はネーム入りのオーダーメイド懐紙を作ってくれるお店もあるんですよ。日本文化の真髄は、一期一会の精神で誰かを思い、繊細に、さり気なく心を尽くすことだと思っています。日常にちょっとだけ、日本人ならではのおもてなしの心を添えて頂けたら嬉しいです」と中岡氏。
たくさん入って350~500円ぐらいで買え、安くて便利な懐紙。ちょっとポーチに忍ばせておけば、便利に使えそうだ。
【取材協力】
※ 中岡千恵(なかおか ちえ)・・・株式会社リアルコンシェルジュ 代表取締役社長。「お稽古事を通じ、より豊かで美しい生き方を応援する」を理念に掲げ、“おけいこコンシェルジュ”というお稽古事紹介サイトの運営をする。その他、「趣味を生かして人に教えたい」という女性のビジネスサポートも行う。
2015/2/18 BizLady掲載
執筆/坂口由乃