年を重ねるほどに、女性の美しさの本当の正体は、その人の知性や能力によるところが大きくなるということを、前回お伝えしました。
それらを磨き、高めていくのに必要なのは、“インプット”です。知識を得ること、芸術に触れること、感性を磨くこと、すべてがインプットにつながります。
でも、なかでも有効なのは、やはり“本を読む”ことだと思います。私自身も、日々の読書は欠かせないものになっています。
たとえば私は、物語や小説を読むのが昔から好きでしたが、そのためもあってか、自分を俯瞰して見られるようになりました。だから、何かつらいことがあったとしても、「今はしんどいけれど、これも物語の一部で、結末にはきっとハッピーエンドに至れる」とポジティブに考えることができるのです。
その他にも、小説作品を通して、女性の考え方の癖やコンプレックスの抱え方、女性同士の心の距離の取り方などを学んだり、フェミニズム関連の書籍からは、働く女性にとって知っておきたい知恵を学んだりと、様々な本からインプットを受けています。
上手な“アウトプット”の3つのコツ
nullインプットが重要なのは確かですが、同じように“アウトプット”も大事だと感じ始めています。知性のアウトプットとは、すなわち“プレゼンテーション”です。学んだことを、積極的に他人に伝えていくことが大事なのです。
プレゼンテーションのやり方については、いくつかポイントがあります。
まずは“年齢相応に話す”ということ。若い頃は、とにかく自分を“可愛く見せよう”としがちですが、ある程度の年齢になってくれば、考え方を切り替える必要があります。
そして次に“低めの声で、ゆっくり落ち着いて話す”こと。自分を若く可愛く見せようとすれば、つい高い声で話してしまいがちですが、ぐっと抑えて、大人な女性のトーンを意識して発声してください。
そして3つめが“優雅な身振り、手振りを心がける”こと。ここに気をつけるだけで、ぐっと知性的に見えるようになりますし、なにより無理なくしゃべることができるようになります。とくに身振りや手振りについては、自分自身を“動画で”チェックする癖をつけることが、上手になる近道です。私も、自分の動画を見ることによって、しゃべるとき早口になる癖と、身振り手振りが大きくなりすぎる癖に気がつけました。
私も、日々努力を重ねています。ぜひみなさんも、5年後、10年後の自分を充実させるため、“インプット”と“アウトプット”を上手に続けてみてくださいね。
【筆者】山口真由(やまぐち・まゆ)
1983年、札幌市生まれ。筑波大学附属高校進学を機に親元を離れ上京。2002年、東京大学入学。3年生時に司法試験、4年生時に国家公務員Ⅰ種に合格。成績は“オール優”で06年3月に法学部を首席で卒業。同年4月、財務省に入省し、おもに租税政策に従事する。08年退官、09年弁護士登録。15年8月からハーバード大学ロースクールに留学。著書に『東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法』、『東大首席弁護士が挫折を繰り返して見つけた努力が99%報われる25のヒント』などがある。