1:正論だったとしても、その言い方じゃ……「論破すればいいわけじゃない」
後輩のミスや未熟な部分を、正しく導いてあげるのが先輩や上司の役目。でもどんなに正論でも、コテンパンに論破するような叱り方はNG。
必要以上に厳しい言葉や、ただ言い負かすことに快感を感じているような発言には、相手も敏感になるもの。
“相手を論破する、デキる私”に酔っていませんか?
2:取り付く島もなくては、救われない……「後輩の逃げ道を塞がない」
「言い訳はナシ!」……後輩を叱ったり指導する際、こんなふうに相手の逃げ道を塞ぐようなやり方をしていませんか?
必ずしも、”言い訳=悪”ではありません。その言い訳を知ったからこその指導の仕方もあるはず。後輩を指導するあなたの中に“取り付く島”になる部分を、一部作っておいてあげてください。
3:甘やかしやほったらかしとは違う! 「叱るだけでなく、寄り添うことも大事」
「すぐにやる気をなくしたり、辞めたりしてしまうから」と、後輩を必要以上に甘やかしたり、接し方に困った末に匙を投げ、ほったらかしてしまったり……。
確かに厳しさ一辺倒では、後輩はついてきません。でも甘やかしやほったらかしは“優しさ”とは違います。
やり方は人それぞれでも、“寄り添う気持ち”があれば、自然と後輩にも伝わるはず。
4:先輩だって完璧じゃない! 「自分は正しい、という思い込みは捨てる」
「私は彼女より●年も経験があるから」……その事実だけで、「私の方がわかっているはず」と思い込んでいませんか?
でも、経験年数の長さだけがものを言う場面ばかりではありません。ときには後輩の言い分が正しいこともあります。
そのことにいつまでも気付かなかったり、ヘタなプライドでそれを頑として認めなかったり……それでは後輩たちから総スカンを食らうでしょう。
相手が後輩でも謝る時は謝り、アドバイスも素直に聞く。そんな先輩なら、後輩も「この人の言うことなら素直に聞こう」と思うはず。
5:これがなければ、始まりません! ……「後輩への敬意、持っていますか?」
「どうしてあの子は私に反発するの!?」そう悩んでいるのなら、一度これを考えてみるといいかもしれません。
人間ですから、どうしても合わない、好きになれない、という相手もいるのは当然。だから無理して”人として好き”にならなくてもいい。大事なのは、“仕事仲間として敬意を払う”ということです。
人は、自分に敬意を払わない相手には、同じく敬意を払わないものです。そこを「後輩のくせに!」と考えるのは、傲慢そのもの。とても、「この人の言うことなら素直に聞きたい!」と思われる先輩にはなれません。
以上、後輩が素直に「この人の言うことなら聞きたい」と思う先輩についてでしたが、いかがでしょうか?
これまでの社会人生活の中で、あなたも、「あんな人じゃ、絶対言うことなんて聞きたくない!」と思う先輩にたくさん出会ってきたでしょう。
でも、自分がいつの間にかそんなふうに思われる立場になっていたら……と想像すると悲しいですよね。
上記の5つを参考にしていただきつつ、そんな“反面教師”たちを思い出してみるのもいいかもしれません。
2016/10/18 BizLady掲載
執筆/袰川有希