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「おざなり」と「なおざり」の違いとは?似ているけど実は違う!【明日の自信につながる「大人の語彙学」# 1】

「おざなり」と「なおざり」は、似ているように見えるけれども実ははっきりした違いがある言葉です。

本来伝えたいニュアンスではないほうの言葉を使ってしまうと、相手の人と話がかみあわなくなるかもしれません。

『kufura』でも「オトナ女子の言葉選び」などの語彙シリーズを連載中の人気国語講師・吉田裕子さんの新刊『明日の自信になる教養4 池上 彰 責任編集 思いが伝わる語彙学』(KADOKAWA)から、2つの言葉の違いについてお届けします。

「おざなり」と「なおざり」の違いは?

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【おざなり】

意味:その場しのぎのいい加減な態度、言動。

例文おざなりな企画書はいらないから、じっくり考えて提出し直してくれる?

【なおざり】

意味:物事を真剣に考えず、放っておいている。

例文:ユーザーからの問い合わせをなおざりにするなんて、もってのほかだ。

「宿題」を例に考えると2つの違いがわかりやすくなります。「宿題をおざなりにする」ならば、その場しのぎではあるけれど、一応取り組むということです。

おざなりは漢字で書くと「お座成り」となりますが、この「お座」というのは「お座敷」から来ています。お座敷、つまり宴席ではみんな取り繕ってお愛想を言ったりしますが、そこから「いい加減な品質ではあるが、一定の対応はする」という意味になるわけです。

一方、「宿題をなおざりにする」と言うと、「『別にやらなくていいよ、どうせ先生は宿題のチェックなんてしないし』などと考えて宿題をやらない」ことになります。その場しのぎで人の答えを写してでも宿題をするのが「おざなり」なら、不誠実な態度で、ろくに宿題をしようともしないのが「なおざり」です。

信頼されて人間関係が円滑に!「思いが伝わる語彙学」

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『明日の自信になる教養4 池上 彰 責任編集 思いが伝わる語彙学』(KADOKAWA)は、池上 彰氏が初めて責任編集をする、明日の自信になる教養シリーズの4冊目。人気国語講師・吉田裕子さんが、「似ているけれど実は違う22の言葉」など、身に付けておきたい語彙を詳しく説明しています。

・「延々」と「永遠
・「脅威」と「驚異
・「琴線に触れる」と「逆鱗に触れる
・「権力」と「権威
・「厚意」と「好意
・「批判する」と「非難する
など、日常生活でよく目にするけれども、違いを曖昧に捉えがちな言葉をピックアップしています。

ぜひ区別して、自分のものにしてくださいね。


 

明日の自信になる教養4 池上 彰 責任編集 思いが伝わる語彙学』(著者:吉田裕子   責任編集: 池上 彰  税込1,870円・KADOKAWA)

語彙力が足りない、きちんとした言葉づかいをしたい……。そんなあなたにやさしくレクチャーしてくれるのは、著者の吉田裕子氏。言葉や古典を教える、人気の国語講師です。

本書では、語彙について知り、語彙力がなぜ必要なのかを、言葉をめぐる状況を踏まえて詳しく解説しています。

語彙を学ぶと、話し方が変わります。それはあなたが信頼を得て、人間関係をも円滑にしてくれることを意味します。そしてネット時代だからこそ、SNSでの書く力、AIよりも自分自身が語彙力を持っていることが必要です。言葉を使い続け、磨き続けることを提言し、世界が広がることを後押ししてくれる一冊です。

吉田裕子
吉田裕子

国語講師。「大学受験Gnoble」やカルチャースクール、企業研修などで教えるほか、「三鷹古典サロン裕泉堂」を運営。10万部突破の著著『大人の語彙力が使える順できちんと身につく本』(かんき出版)など、言葉や敬語、文章術、古典に関する発信も多い。近著に『大人に必要な読解力が正しく身につく本』(だいわ文庫)、『見るだけ・聴くだけで語彙力アップ デキる大人の話し方』(主婦の友インフォス)。東京大学卒業。

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