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「頑張る」を言い換えるなら?子どもっぽくならない言い方は【オトナ女子の言葉選び#2】

「頑張る」は、大人も子どももよく使う表現ですよね。前向きな意志表示をする際に、「頑張る」に代わる、子どもっぽくなく、感じの良い言い換えを覚えておくと役に立つことがあるかもしれません。

今回は『見るだけ・聴くだけで語彙力アップ デキる大人の話し方』(主婦の友インフォス)など、多数の著書を持つ国語講師の吉田裕子さんに「頑張る」の言い換え表現についてうかがいました。

「頑張る」の意味は?言い換えたほうがいいときは?

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「頑張る」は、困難があってもめげずに努力をし続けること

我を押し通す意の「我に張る(がにはる)」が語源で、「頑張る」の漢字は当て字です。なお、「顔晴る」という当て字を使う人もいますが、文章語として認められているものではありません。

「頑張る」という言葉は、子どもから大人まで幅広いシーンで使われている表現ですよね。勉強、部活、仕事、自分磨きなど、さまざまな事柄について、力をじゅうぶんに出して努力する意志を示す際に使います。

一方、ビジネスシーンやかしこまった場面で使うと、少々幼稚に聞こえてしまうこともあります。特に、結果に対して責任を持たなければならない場面では「頑張ります」とは別の表現を使ったほうがいいかもしれません

今回は、カジュアルな場面、かしこまった場面で使える「頑張る」の言い換え表現を紹介します。

「頑張る」をカジュアルに、シンプルに言い換えるなら?類語は?

「頑張る」をカジュアルに、シンプルに言い換えるなら?

まず、日常会話でも使える「頑張る」の言い換え表現をご紹介します。

【努力します】

ある目標を実現するために、力を尽くす意思を示す際に使います。「努めます」とも。

◆例文:良い結果を出せるように努力します

【全力で取り組みます】

出せる限りの力を尽くして、物事に取り組むときに使います。他にも「全力を尽くす」という表現もあります。

◆例文:この案件に全力で取り組みます全力を尽くします

【力を尽くします】

精一杯の努力をすること。

◆例文:満足して頂けるよう、力を尽くします

【注力します】

ある目標を達成するために力を注ぐこと。

◆例文:今は、売上の回復に注力したいと思います。

かしこまった場やビジネスシーンで「頑張る」を言い換えるなら?

かしこまった場やビジネスシーンで「頑張る」を言い換えるなら?

かしこまった場面での「頑張る」の言い換え表現をご紹介します。

目標の達成、課題の解決など具体的な目標のために努める意志表示をする際に使うことができます。

【精一杯努めてまいります】

“精一杯”(読み方:せいいっぱい)は、力の限りをだすこと。「頑張りますのでよろしくお願いします」のもう一段階かしこまった表現です。

◆例文:精一杯努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

【鋭意取り組んでまいります】

“鋭意”(読み方:えいい)は、気持ちを集中させて努力する様子。「鋭意努力します」「鋭意○○に励みます」といった言い方もあります。

◆例文:この件につきましては、鋭意取り組んでまいります

【精進する】

“精進”(読み方:しょうじん)はもともと仏教用語ですが、「何か特定のことに一生懸命打ち込む」という意味でも使われています。

◆例文:ご指摘を踏まえて、一層精進していく所存です。

【尽力いたします】

ある目的のために力を尽くすこと。

◆例文:ご要望に応えられるよう、尽力いたします

【身を粉にして】

「身を粉にして」は、苦労をいとわず力を尽くすこと。読み方は「みをこにして」です。「みを“こな”にして」と読まないように注意しましょう。

◆例文:会社を立て直すために、経営者として身を粉にして取り組んでいく所存です。

【倦まずたゆまず努力する】

「倦まずたゆまず」(読み方:うまずたゆまず)は、「飽きたり怠けたりせずに」「コツコツ地道に」の意。書き言葉でも使うことができます。その場合、「たゆむ」も漢字にして「倦まず弛まず」と表記してもよいでしょう。

◆例文:これからも業界の発展のために倦まずたゆまず努力して参ります。

「やる気」を相手にしっかり伝えるコツ

「やる気」を相手にしっかり伝えるコツ

日常会話の中で「頑張ります」と言ったとき、相手との関係性や話者のキャラクターによってはやる気がまっすぐに伝わることもあります。

しかし、ビジネスシーンでは、ただ単に「頑張る」だけでなく、何に注力するのか具体的な情報を求められる場面もあります。

「もう少し顧客対応を頑張ります」だけでなく、「お客様のニーズに沿った商品提案をできるよう、努めてまいります」などと、ひと言情報を添えることで、相手の印象もずいぶん変わってくるのではないでしょうか。

あらたまった場面や、書き言葉の中では、今回ご紹介したような表現を活用することであらたまった印象に格上げされます。場面に応じて「頑張ります」の言い換え表現を使い分けていけるといいですね。

 

取材・文/北川和子

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吉田裕子
吉田裕子

国語講師。「大学受験Gnoble」やカルチャースクール、企業研修などで教えるほか、「三鷹古典サロン裕泉堂」を運営。10万部突破の著著『大人の語彙力が使える順できちんと身につく本』(かんき出版)など、言葉や敬語、文章術、古典に関する発信も多い。近著に『大人に必要な読解力が正しく身につく本』(だいわ文庫)、『見るだけ・聴くだけで語彙力アップ デキる大人の話し方』(主婦の友インフォス)。東京大学卒業。

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