「鮭のバタぽん照り焼き弁当」の作り方
null無駄な手間を省いたアイディアレシピで支持を集める、スヌ子さん。ご自身も、ご主人と分担しながら4年間、2人の娘さんのお弁当作りを毎日続けた経験があるそうです。
ご提案いただいたのは、材料も手間も少なく、15分で作れる「シンプルなお弁当」。盛り付けに迷うことなく見栄えもし、フライパンひとつで作れるので洗い物もラクチン、と忙しい朝に嬉しいポイントがしっかり押さえられています。
今回の主な食材は、鮭とキャベツと青じそ。あれこれ買い回ったり、盛り付けに悩んだりしなくたって、美味しいお弁当が作れることに感激です。
作り方をみていきましょう。
【材料】(1人分)
生鮭・・・1枚
キャベツ・・・ざく切りにしたものひとつかみ
青じそ・・・3、4枚
片栗粉・・・大さじ1
バター・・・大さじ2
ごま油・・・小さじ2
ポン酢・・・大さじ2
塩・・・ひとつまみ
ごはん・・・適量
※青じそは好みで増やしても。
※無塩バターを使用する場合は、キャベツに振る塩の量を増やす。
【作り方】
(1)(下ごしらえ)鮭に砂糖をまぶしておく
生鮭に砂糖小さじ1(分量外)をまぶしておきます。余分な水分が抜けて身が締まり、生臭さが取れ、味がよくなります。
「塩を振るよりも、しょっぱくならずに臭みが取れるので、おすすめの方法です」(以下「」内、スヌ子さん)
※時間に余裕があれば10分ほど置くのが望ましい。
(2)キャベツ、青じそを切る
キャベツは食べやすい大きさのざく切りに、芯の部分は薄切りにします。
青じそは千切りに。クルッと丸めて切ると均等に切ることができます。
「青じそは火を通すと、バジルのように香りが立って美味しいので、お好みで増やしても。手でちぎって加えてもOKですよ」
(3)キャベツを蒸し焼きにする
フライパンにバターとごま油の半量を入れて中火にかけます。
「バターだけを使うと、冷めると固まってしまいがちなので、ごま油を一緒に使います。2つの風味が合わさって、濃厚で複雑な旨味になりますよ」
バターが溶けたらキャベツを入れ、塩を振ります。
ざっと炒めて、全体に油が回ったら、ふたをして、しんなりするまで弱めの中火で2分ほど蒸し焼きにします。
(4)弁当箱にごはんを詰め、キャベツをのせる
キャベツを蒸し焼きにしている間に、弁当箱にごはんを詰め、広げておきます。
フライパンのふたを開けて、キャベツに少し焦げ目がついていたら、いい頃合い。
「香ばしくて甘い、すごく良い香りがします」
キャベツをごはんの上に直接のせます。
「バターとごま油がごはんに染みて、バターライスのような風味になるんです」
(5)鮭に片栗粉をまぶして焼く
あいたフライパン(ふかずにそのままでOK)に残りのバターとごま油を入れて熱します。
鮭から出た水分をキッチンペーパーでしっかり拭き取り、まんべんなく片栗粉をまぶして、皮目を下にして焼きます。
「バターが黒く焦げてしまわないよう、ほんのり茶色くなる程度の火加減で。鮭の皮がこんがり色づくまで様子を見ながら、2分ほど焼きます」
(6)裏返し、ふたをして蒸し焼きに
皮に焼き色がついたら裏返し、ふたをして弱火で2分焼きます。
「鮭は分厚い部分もあるので、ふたをして中までしっかり火を通しましょう」
(7)ポン酢と青じそで調味する
フライパンにポン酢と青じそを加え、煮詰めながらからめます。
「中火から強火の火加減で煮詰めていきます。タレがはねるのが気になる場合は、ふたをしましょう。少しふたをずらすと、水分が蒸発して、早く煮詰めることができます」
途中、一度裏返します。焦げに注意して、タレがトロリとしたら火を止めましょう。
(8)できあがり!
キャベツの上にのせ、タレをかけたらできあがりです。
飴色のタレのからんだ鮭照り焼きが、焦がしキャベツごはんの上にドーンとのって、食欲をそそります。
さっそく試食すると、鮭の皮目がパリッと焼き上がり、中はしっとり。「香ばしい風味と甘辛いタレでごはんが進む! しかも後味が上品」とスタッフから歓声が上がりました。
「さわやかで、しつこくない味わいに仕上がるポン酢は、調味料としても重宝しますよ。我が家では、ものすごく減りが早いんです」
そして名わき役は、やわらかな炒めキャベツ。バターとごま油の風味が、ごはんにも染み込んでいます。これなら、お弁当を食べる人が、ごはんの最後の一粒まで美味しくいただけること間違いなしです。
次回は「たらこ豚と豆苗ごはん弁当」をご紹介します。お楽しみに!
今回のお弁当箱は「無印良品」の木製タイプ
null今回は、無印良品の「木製 漆塗り弁当箱」(容量658ml)3,900円(税込)を使用しました。
木目調のお弁当箱は、食べ物が美味しそうに見えるので、ひとつ持っておくと便利です。
本格的な曲げわっぱのお弁当箱よりも、リーズナブルなお値段も魅力ですね。
(取材・文/新井円)
料理家。出版社で雑誌編集に携わった後、二児を出産。育児休暇中に始めた料理ブログが好評で、2009年に自宅で料理教室を始める。翌年、東京都・日本橋に『ギャラリーキッチンKIWI』を開設。その後、料理家として独立。スヌーピーが大好きで、顔が似ていると言われることから、「スヌ子さん」の愛称で親しまれる。昨年より予約制のレシピ付きレストランもスタート。 https://kiwi-lab.com