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干して旨味を凝縮!冬の常備菜「白菜の浅漬け」を作ろう【沼津りえの季節の手仕事#12】

季節の移ろいを感じながら、作る過程を楽しみたい「季節の手仕事」。旬の恵みを存分に味わう逸品を料理研究家・沼津りえさんが丁寧に解説してくれます。

今回は、旬真っ盛りの「白菜」を使った浅漬けに挑戦。一度干してから漬けることで、旨味がギュッと凝縮されます。塩と昆布でシンプルに漬けるので、作り方も簡単です。

天日干しにすると旨味&甘味が増した浅漬けに

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冬野菜の代表格である白菜は、鍋のおいしい季節に大活躍。丸ごと買った方がお手頃ですが、使い切るのが大変ですよね。そんなときにおすすめなのが、手軽に作れる浅漬け!

「ちょっとひと手間ですが、天日干しにしてから漬けることで、白菜の水分が適度に抜け、水っぽくならず、旨味や甘味が凝縮されます。1時間〜半日ほど干せばよいので、気負わずできますよ。

塩分が強いと保存は効くのですが、食べるときに洗わないとしょっぱいので、私は塩分控えめで漬けています。浅漬けなので塩分は少なめで十分おいしい! 白菜本来のフレッシュな味わいを楽しめます」(以下「」内、沼津さん)

【材料】(作りやすい分量)

白菜・・・1/4株(600g)

塩・・・小さじ2

昆布・・・1枚(5cm四方)

赤唐辛子・・・1本

柚子の皮・・・適量

【作り方】

(1)白菜に切り込みを入れる

今回は1/4株を漬けます。白菜の芯に切り込みを入れ、手で半分に裂きましょう。手で裂くと包丁の金臭さが残らず、断面に味が染みやすくなります。

(2)1時間〜半日ほど天日干しにする

白菜をザルなどにのせて、1時間〜半日ほど天日干しにします。干すのが難しい場合は、そのまま漬けてもOKです。

「干すことで白菜の水分が飛び、旨味や甘味がギュッと凝縮されておいしい浅漬けになりますよ。時間のある人はぜひ干してみてくださいね」

(3)白菜を塩もみする

干し終わるといい感じで白菜がパサパサしています。ポリ袋に白菜を入れ、塩を全体に振り、水気が出るまで白菜を上からギュッと押してしっかり塩もみします。芯が硬いので、芯もよくもんでください。

「白菜の繊維を壊して、水分を出すのがポイント。今回塩は控えめなので、しっかりもんで水分を出してください。塩もみをしないと漬け込む時間が長くなってしまいます。ポリ袋を使うと周りを汚さずに塩もみできて便利ですよ」

(4)昆布、赤唐辛子、柚子の皮を加える

白菜がしんなりしたらポリ袋ごとバットに入れます。ポリ袋に細切りにした昆布、種を除いて輪切りにした赤唐辛子、千切りにした柚子の皮を加えます。

(5)冷蔵室で一晩漬ける

白菜の上に重し(水を入れた保存容器など)をのせ、冷蔵室で一晩漬けます。

(6)できあがり!

一晩置くと白菜がしんなりして、しっとり味がなじんでいます。今回の浅漬けは、食べるときに水洗いせず 軽く水気を絞るだけで食べられます。保存期間は冷蔵で1週間を目安に食べ切ってください。

ひと口食べると柚子がふわっと香り、白菜の旨味が広がります。塩分控えめでしょっぱすぎないので、白菜本来の味をフレッシュに感じ、このくらいの塩気がちょうどいい! ごはんのお供にもぴったりですね。

「干す手間はかかりますが、ひと味おいしくなるので、季節の手仕事を楽しみながら漬けてみてください」

白菜の浅漬けは、冬の優秀常備菜。保存も効いて、冬にぴったりな箸休めです。ぜひ白菜のおいしい季節に試してみてくださいね。

取材・文/岸綾香


 

【取材協力】

沼津りえ

料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『55分焼きたてパン 粉100gの食べきりレシピ。手も道具も汚さずパパッとかんたん』(主婦の友社)、『野菜まるごと冷凍レシピ』(主婦の友社)など多数。HPはこちら。Instagram@rienumadu  YouTube  管理栄養士  沼津りえの「阿佐ヶ谷夫婦チャンネル」

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