作り方は至ってシンプル!実は家庭でも作りやすかった!
null年末年始のごちそうに一度は作ってみたい「丸鶏のローストチキン」。なかなか自分で作るのはハードルが高い……と感じる人も多いはず。そこで、小野さんが家庭でも作りやすく、失敗知らずなレシピを特別に教えてくれました。
「今回は家庭のオーブンに入る大きさで作ります。丸鶏は大体1kgサイズで、スーパーで600〜800円くらいで手に入ります。
丸鶏のローストチキンは、ヨーロッパではお祝いごとのときなどに家庭で作る料理。今回はアジア風に中にごはんを詰めてみました。ごはんはシンプルなガーリックバターライスに。鶏肉の肉汁をたっぷり吸ったごはんもごちそうです。
あとは塩、粗挽き黒こしょう、おろしにんにく、オリーブオイルをまぶして、こんがり焼くだけ。工程がシンプルなので、実はそこまで難しくないんですよ」(以下「」内、小野さん)
なるほど、これなら家庭でも作れそうですね! 早速、作り方をチェックしてみましょう。
【材料】(4人分)
丸鶏・・・1個(1kg)
塩・・・適量
粗挽き黒こしょう・・・適量
おろしにんにく・・・適量
オリーブオイル・・・適量
ローズマリー・・・1本
タイム・・・1本
[ガーリックバターライス]
玉ねぎ・・・1/4個
バター・・・15g
おろしにんにく・・・小さじ1
ごはん・・・1合分(約300g)
しょうゆ・・・大さじ1
塩・・・少量
粗挽き黒こしょう・・・少量
[付け合わせ]
にんじん・・・1/2本
じゃがいも・・・小2個
玉ねぎ・・・1個
【作り方】
(1)丸鶏の下準備をする
丸鶏は家庭のオーブンに入る1kgサイズを使用。産毛や余分な脂身を手で取り除き、全体に塩を振って、よくすりこみます。
「このとき、塩の量は少し多めでOK。厚みのあるもも肉や胸肉は塩を多めに振り、肉が薄い手羽先は少なめに調整してください。お腹の中にも軽く塩を振るのを忘れずに」
同様に粗挽き黒こしょう、おろしにんにくを表面とお腹になじませます。最後にオリーブオイルを表面にムラなくなじませたら、丸鶏の下準備の完成です。このまま10分ほど置きましょう。
(2)ガーリックバターライスを作る
フライパンにバターを中火で溶かしながら、玉ねぎのみじん切りを炒めます。しんなりしてきたらおろしにんにくを入れ、全体がなじんだらごはんを投入。全体を炒め合わせたら、塩、粗挽き黒こしょう、しょうゆで味付け。これでガーリックバターライスの完成です。
(3)丸鶏にガーリックバターライスを詰める
ローズマリーとタイムを丸鶏のお腹に詰め、さらに粗熱が取れたガーリックバターライスをしっかり押しながらギュッと詰めます。ライスがこぼれないよう、入り口は楊枝で留めておきましょう。
(4)付け合わせの野菜を切る
一緒にローストする付け合わせの野菜を切ります。にんじんは1.5cm幅に、じゃがいもは皮付きのまま半分に、玉ねぎはくし形切りにします。
(5)丸鶏をオーブンで焼く
バットにオーブンシートを敷いてオリーブオイルを少量かけ、付け合わせの野菜を並べます。その上に仕込んだ丸鶏をのせます。このとき、手羽先を後ろで組んでコンパクトに整え、肉厚な胸肉が上になるように置いてください。
全体にオリーブオイルを回しかけ、予熱した200℃のオーブンに入れ、20分ごとに焼き加減をチェックしながら、計60分ほどこんがり焼きましょう。
20分経ったらオーブンから一度取り出し、乾燥している部分にオイルをかけ、180°回転させて再びオーブンへ(オイルをかけるときは、やけどに気をつけてくださいね)。さらに20分焼いたらもう一度取り出し、乾燥した部分にオイルをかけ、角度を変えてオーブンに入れます。60分焼くと、こんがり美しい黄金色になりました!
(6)できあがり!
皿に野菜を盛り付けたら、丸鶏を真ん中にのせます。余った肉汁をかけたら、完成です!
黄金色に焼き上がった丸鶏が美しく、見ているだけでテンションアップ! 小野さんが切り分けると、お腹の中からハーブとにんにくの香りがふわ〜っと漂い、肉汁を吸ったガーリックライスが顔を出しました。
早速、ひと口食べてみると、塩がしっかり利いた鶏肉が絶品! いろんな部位を楽しめて、私は特に胸肉がさっぱり肉厚でおいしかったです。ガーリックの利いたバターライスが、また一段と旨味を増しているのもうれしい限り。ごはんたっぷりなので、これは子どもも喜びそうですね。じっくりローストした付け合わせのにんじんも甘くて、いい箸休めになりました。
これは家族が喜ぶこと間違いなし! 実はそんなに難しい工程はないので、これならおうちでも作れそうですね。ぜひ、年末年始のごちそうに作ってみてはいかがでしょうか?
取材・文/岸綾香
【取材協力】
小野宗隆
軽井沢高原野菜、提携農家の産直有機野菜、無農薬野菜などを中心に使用する洋食店『Bistro Coco 路地裏』のオーナーシェフ。イタリア料理、フランス料理を中心に料理長としてのキャリアを積み上げ、店舗立ち上げやメニュー開発などを多数経験。ソムリエの資格も持つ。kufuraの動画『プロが教える本格パスタレシピ』も人気。