材料に“しっとりさせるもの”を加えることが大切
null<しっとりバナナパウンドの作り方>
材料(7cm×16cm×6cmパウンドケーキ型1台分)
小麦粉 200g
ベーキングパウダー 小さじ1
バター 80g(室温に戻す)
グラニュー糖 60g
ギリシャヨーグルト 100g (ヨーグルトもいいが、焼くと水分が抜けるためギリシャヨーグルトが良い)
溶き卵 1個分
バナナ 2本
オレンジジュース 80ml
準備
作り方
(1)バナナは皮をむき、ジッパー付き保存袋に入れ、手で押しつぶし、ピュレ状にする。
(2)バターをボウルに入れ、グラニュー糖を加えすり混ぜる。
(3)2に卵とヨーグルトを加え混ぜ、1を加えてさらに混ぜる。
(4)3にざるをのせ、そこに小麦粉とベーキングパウダーを入れて泡だて器でこすっていくと、ふるいながら粉を入れることができる。
(5)混ぜたら型に流し入れ、180度に温めたオーブンで45分焼く。
(6)焼き上がったら温かいうちに竹串でまんべんなく全体に穴を開ける。
(7)電子レンジ(600W)で1分温めたオレンジジュースを6全体にかけて染み込ませる。ジュースがなじんだら完成!
オレンジジュースを染み込ませるのが新鮮ですよね!? これが“しっとり”の秘密なんでしょうか?
「最後にオレンジジュースを染み込ませることももちろんですが、“ギリシャヨーグルト”を使うことも大きなポイントなんです。普通のヨーグルトだと水分が多く、焼いている途中で一気に水分が奪われてしまうんです」(太田さん・以下「」同)
あと1点気になったのが、“温めたオレンジジュース”を使うこと。冷たいままではいけないのでしょうか?
「冷たいジュースを使ってももちろん構わないのですが、焼き立ての熱いケーキに冷たいオレンジジュースをかけてしまうと奥の奥までは染み込まないんですね。だからなるべくケーキの温度に近づけた温かいオレンジジュースにすることで、奥~の方まできちんと染み込ませるんです。
ここまでしっかり染み込ませておくと、2~3日たってもしっとりのまま。むしろ焼き立てよりも時間が経った方がおいしくいただけるくらいの味になります。オレンジジュースのほかにも、温めたメイプルシロップやオリゴ糖で代用しても構いません」
小麦粉使いが面倒な人はホットケーキミックスでも
nullバター、砂糖の量が減るのでそこだけ注意してください。
あとは作り方も同じです。
<しっとりバナナパウンド・ホットケーキミックスバージョン>
材料(7cm×16cm×6cmパウンドケーキ型1台分)
ホットケーキミックス 200g
バター 30g(室温に戻す)
グラニュー糖 30g
ギリシャヨーグルト 100g
溶き卵 1個分
バナナ 2本
オレンジジュース 50ml
保存の仕方は?
nullバナナパウンドは、パン代わりに朝食に出す人も結構いますよね。そのため、保存の仕方はどうしたらいいでしょうか?
「いくらしっとりさせても空気に触れることでケーキはどんどん乾燥してしまうので、冷めたらラップでぴっちりと包んでください。
冬であれば常温で2~3日置いておいても大丈夫ですよ。ただ、ちょっとでも温かくなったら早めに食べ切ること。
そして長い間食べない場合は、ラップに包んで冷凍庫で保存してください。冷凍庫に保存した場合、自然解凍して、温めたトースターで約2分ほど焼くとおいしくいただけます」
太田さんに教えていただき、家でさっそく作ってみましたが、家族に大好評!
上の子(16歳)など「あれ! 昨日のやつなのにしっとりしてる!」と驚いていましたし、夫も「オレンジジュースを塗っているから、普通のバナナパウンドよりさわやか味だね~」と言っていました。
翌日からも食べられるバナナパウンド、ぜひ作ってみてくださいね。
【取材協力】
太田さちか
ケーキデザイナー。慶應義塾大学卒業後、マーケティング会社に勤務する傍ら、今田美奈子お菓子教室、パリのエコール・ド・リッツエスコフィエにてディプロマを獲得。著書に『メレンゲのお菓子パブロバ』(立東舎)がある。